28 輝く一等星②
〜宵闇あるま 小6〜
みりにアドバイスを貰ってから自分に自信を持つためにはどうすればいいか考えた。今の私は自信がない。可愛くもないし、なんの取り柄もない。だけどなにか取り柄ができれば、それが自分の自信になる、と信じた。
「ちょっと…ダイエットしてみようかな」
今の私は、お世辞にも容姿は良くない。体重は平均より大きめ。服を着ているとあまりわからないが、服を脱ぐと、どうしても見たくない現実が自分に降り掛かっていた。でもダイエットは辛いことだ、そう簡単にうまくいくことはない。だから小5の時から始めて、早半年が経った。
「…ちょっとは…綺麗になったかな?」
体重は減った、平均体重よりも下回って、ちょっとは綺麗になったんじゃないかって思う。でも最近どうにも疲れやすくって…どうしてだろ?。おかしを食べるのを一切やめたりご飯を抜いたりしたら結構簡単に痩せるんだなって気づいたから実践してるだけなんだけどな。
「…なぁあるま、大丈夫か?」
みりは中学校に入って話す機会は減ってしまったが、今でもこうやって、たまに話しに来てくれる。…私ダイエット頑張ったんだよ?、痩せられたんだよ?、それなのになんでそんな心配そうな顔で見つめるの?…あれ、めまいがして…前が…
「おっと…、大丈夫、あるま」
倒れるところを抱きかかえられるような体勢になった。
「あ、うん、全然、大丈夫、うん、全然、あははは…」
「…最近どうした?、ちょっと変だよ?、なにしてるの?」
「あはは、ちょっと私太ってたからダイエットしてたの、そしたらたっくさん痩せられたんだよ〜、すごいでしょ〜」
「…だめだよ!」
大きな声でみりは叫んだ。
「無理なダイエットは…体こわしちゃうんだよ!?…そんな倒れるほどするのがいいことじゃないんだよ?…お願いだからやめてよ…心配だからさ」
「…でも、太ってるの見られたく…なかったの」
「健康で居てくれたらそれでいいの!、元気で居てくれたらそれでいいの!、心配しちゃうから…だから、いつものままでいいんだよ」
あぁ…この人は、私のことを本気で心配してくれてる、考えてくれてる。私のことを心配して怒ってくれてる…私はこれまで、誰かに心配されたことなんて…お母さん以外無かった、お友達なんて出来なかった、だから誰とも話さなかった。だから心配してくれる人も…だけどこの人は本気で私のことを見てくれてる。今までに感じたことのないこの気持ち…なんて言うんだっけ。わかんないや…ドキドキして、安心して、ずっといっしょに居たいって思えて…わかった、私はきっと、
"みりのことが、好きなんだ"。
「だから…お願いだよ…」
「わかった、これからはもうしないね」
その代わり、私がみりの隣に立つために、いろんなことを頑張るね。
〜宵闇あるま 中1〜
いよいよ私も中学生になった。あれからいろんなことを頑張った。まず家のことを全部自分でできるように練習した。最初の頃は…
「あ…焦がしちゃった」
「火加減間違えた…」
「洗剤の量間違えた!」
「掃除したのにあんまり綺麗になってない!」
上手く行かないことばっかりで諦めたくなった、投げ出したくなった。でも頑張った。すべては、みりの隣に立つために。それもあって今は…
「はぁぁ、今日仕事忙しかったわ〜」
「ちょっと待ってね?、もうすぐ出来上がるから」
家での料理は、ほとんどすべて私が担っている。あと掃除も私がやっている。さすがに洗濯は全部は出来てないけど…。自分で作ることによっていい影響がふたつもあった。
「今日のご飯はカロリーとか糖質とか栄養分に…あとこの家にある材料で作れる健康にいい料理…うん、今日はこれにしよう」
管理栄養士になるために勉強もしたことで…いや資格はさすがにまだ持ってないけど、自分の栄養のこととか考えられるようになったおかげで、ダイエットが計画的にできるようになったおかげで、この体重を健康なまま維持できている。それに…
「はい、今月の家事の分、」
毎月化粧品を買うためのお金をお母さんが出してくれるようになった。細くなってスタイルが良くなっても、肌が荒れてたら見た目も悪くなっちゃうからね、だからスキンケアは大事!。あと、さすがに学校に行くときは使わないけど、口紅とかそのへんも一式揃えたし…またみりと遊びに行くときにでも使おっかな。




