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23 自分プロデュース④

「いつも俺のために時間使ってくれるし、想いを伝えてくれるし、こうやって俺のために動いてくれるあるまのことが…好きだよ」

「あ、うん…その、ふわぁ、ありがと///」


声から照れているのがわかる。こんな可愛い反応してくれるなら…


「いつだって言ってあげるのに」

「わ、私がパンクするからパスで!」


パスされてしまった。


「もー…安心はしたけど、ドキドキしすぎて体が熱いよ…もう」

「ん?、もっと言う?」

「やめて!!」

「わかったわかった、でも大丈夫、俺は離れないからさ」


俺がこうして変われたのも、前向きに考えられるようになったのも、全部あるまのおかげなのだ。いわば恩人である。そんな人から離れようとか考えること自体がおこがましいというものだ。


「…その言葉、信じるからね?。でもまぁ、離れようとしたら。私の部屋に監禁して縛りつけてでも私の傍においておくけど」


…さすがに冗談だよね???、追求するのは怖かったのでスルーしておくことにしたのであった。


教室に帰ると、女子数人が話しかけてきたがシカトしておく…すると


「一年生一、いやもしかしたら学校一のマドンナの宵闇と、隠れイケメンが本領発揮した真のイケメン藍星、うん、いいカップルじゃないか」

「なんか俺の説明のとこの日本語崩壊してない?、大丈夫?」


クラスの陽キャでありモテ男のひいらぎが話しかけてきた。


「いやいいじゃん、宵闇って他の男子には結構塩対応なのよ?」

「あ、そうなの?」

「だってこれまで告白断った人数、二桁人くらし居るらしいし」


この話は初耳だな。


「だから、そんな宵闇の彼氏ってことで、結構注目集めてるんやぞ?」

「悪い意味でな」

「今日で結構印象変わったと思うがな」


そんなすぐ印象変えるやつなんて、見た目でしか人を判断できないルッキズムの権化じゃん。そんなんに振り回されたくはないね。そんなことを思いながら一日を終えるのであった。


「ねぇ、帰りカラオケ一緒行かない?」

「◯◯部見に来てよ、よければ一緒にやりたいな」

「ちょっとでいいから…お話しませんか?」


…めんどくせぇ…ひいらぎの言っていた苦労というのはこういうことだったのかもしれない。


「ちょ、柊、ヘルプミー」

「ん、どした?」

「こういうのどうやって切り抜ければいい?」

「ああ、そういうのは返答を濁しながら、足を止めず進んでいけば振り切れるぜ」

「ありがと!、助かった!」


早いとこ抜けて行こう…と思ったのだが結構しつこい…。


「ねぇ帰る方向ほとんど同じゃん、いいじゃんちょっとくら…」ビク


しつこく着いてきてた女子が止まる…なぜなら前には、


「なに私の男に…手出してんの???」


異常なまでに殺意の込められた、トーンの低い声で、猛烈なまでの威圧感を放っていた俺の彼女、宵闇あるまがそこに居た。


「一緒に帰るのは私、あなたが入る余地なんてどこにもない、わかったらとっとと消えて???」


さすがに諦めて引いていった女子を尻目にあるまは、


「あーいうのに絡まれたら、彼女が居るのでって言ってすぐに離れてこっち来て!」

「次からはそうするかな…ありがと、あるま」

「ふぇ…またそうやって急に言ってくる…」

「だめだった?」

「だめじゃ…ないけど…」


すぐにいつもの調子で俺に喋りかけて来るのだった。


「みりも人気者になっちゃったな、みりの魅力を知ってるのは私だけで良かったのに、もう」

「大丈夫でしょ、今日ああやって声かけてきたのは。イケメンが居たらすぐ目移りして狙いに行くような奴ら、でもあるまは違うでしょ」

「あんな人と一緒にしないで!」

「わかってるよ、だからそこらの女子なんかに、あるまが負けるわけがない」

「…ありがと」


俺は外見や年収だけで人の価値を決めてしまうような人間にはなりたくない。同時に、そういうものだけで人を判断する人のことは嫌いだ。人が大事にしなきゃいけないのはお金でも容姿でもなく…性格、人の内面だ。


あるまの容姿は、そりゃあ学校で一番可愛いかもしれない。でもそれで好きになったわけじゃない。あるまは他の女子なんかとは違う。ちゃんと人の内面を見る。自分のことを分かってくれる。そんなところが好きなのだ。


「じゃあ、私が可愛くなる前からいっぱい関わってくれたみりも、他の男子なんかに負けない魅力がたっぷり溢れてるんだよ〜!」

「そう言ってくれると嬉しいよ」

「ずっと傍にいてあげるんだから〜」


また今日もいつものように話しながら帰宅するのであった。

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