15 お家デート?
いやまぁ言ってることはわからなくもない。たまにはこうして家で遊ぼうと言ったのは俺だ。じゃあうちの家で遊ぼうって言ってくるのはちょっと違うんじゃなかろうか。
「…ちなみになぜ?」
「いやー、この週末暇なの」
「でもだからといって俺を呼ぶのは…」
「お父さんは仕事だし、お母さんは一日どこか用事があるらしいし…妹は友達のとこ遊びに行くから私一人なの!、寂しいの!」
「たまには一人で居るのも悪くないと思うよ?」
俺はそういう時間のほうが好きなまであるし。
「…好きな人とちょっとでも一緒に居たいって思うの…ダメ?」
あるまは上目遣いで悲しそうな声でそう言った…それは反則じゃないですかね?。一体こんなふうに頼まれて、それを断れる人がこの世のどこに居るのだか。
「…仕方ないなぁ…予定あるわけじゃないし、遊んでやるよ」
「しょうがなく遊んでやるみたいに言ってるけど、これは前の件での命令なんだよ?、それわかってる?」
「あ、そういやそうだったな」
完全に忘れていた。でもあれは実質押し切られたようなもので…
「ってわけでよろしく〜」
完全にあるまにしてやられたような気がするのだが…まあ気にしないことにしておこう。
〜〜〜
ピンポーン
隣の家のインターホンを鳴らす。あれから数日経ってやっと休日、いつもなら昼ごろまでゆっくり寝てゲームして一日を終えるわけなのだが…現在時刻は午前10時半、なんでこんな時間に起きているのかと言うと…
「いらっしゃ〜い」
この週末、あるまに家に遊びに来いという命令をされたからですね。なんで命令されることになったかは…まあしてやられたということで。
「家で遊ぶのはいいけどこんな早くからやる必要あるのかね」
「えー!、お昼ご飯一緒に作って食べようよ〜」
「俺料理出来ないんですが」
「なら教えるよ?、簡単なものくらいなら」
とてつもなく時間がかかるので、家で遊ぶ目的だったのが気づけば料理教室になってしまうぞ、多分。
「いや、それはまた後日と言うことで…」
「むー、仕方ないなー、また今度家に来た時教えるから」
とりあえず目的が料理教室化してしまうのは回避出来たようだ。
「じゃあお家デート、楽しもー!」
「お家デート…デートねぇ…」
「恋人と一緒にお家で遊ぶイベントをお家デートと言わずしてなにを言うの?」
「いや、デートって外に出かけて美味しいものだべて…とかそういうものを想像してたから、こういう家で遊ぶのをデートって呼ぶのはなんだか違和感が」
「だからお家デートっていう別の名前があるんだよ?」
なるほど、そういうこと…なのか?、俺には正直良くわからないのだが、
「とりあえずこの時期そと寒いだろうから中入って〜」
そうして彼女は両手で俺の右手を包んで、家の中に入れてくれた。
「おじゃましまーす」
「あ、ちょっと待ってて!、部屋片付けてなかった!」
ちょっと待っててというと大急ぎで自分の部屋を片付けてる音がする。まあこんな早い時間だ、やること全部終えてなかったんだろう。
「おまたせ〜、来ていいよ〜」
「はいりまーす」
綺麗に整えられた部屋、その中でひときわ目立つのは山のように置かれたスキンケア用品…数がめちゃくちゃ多い。女性って皆こんなもんなんだろうか。あと本も結構置いてあるね。料理本とかを初めとした…色々勉強してるんだな。
「…なによ、部屋をずっと見渡して…とくに何も無いよ」
「いや、この化粧品類の数、すごいなって思って」
「女子は色々大変なの!」
基本的に外出の時用意に時間かかるのも女性ってよく言うしね。にしてもこんなに数あると…
「こんだけあると使うの、使い分けるの大変じゃない?」
「んー、まーたしかに大変かもね、でも慣れちゃったからそこまで大変でもないよ」
「そういうものか」
当の本人はそういうものと言うならそういうものなんだろう。んで、
「そういや今日家に遊びに来いって言ったのはあるまだけど、なにかこうして遊びたいとか考えてたり…?」
「え?、特に考えてないけど」
「考えてないんかい!」
ノープランだった。となると本当になんでこんな早く呼んだんだ?。
「でもこんな時間に呼んだってことはなにかしたかったこととか合ったんじゃ」
「うーん、まあ無いのかと言われたら…あるにはあるけど、お昼ご飯も一緒に食べる予定だったし」
さすがにね、さすがに何も考えてないわけではなかった。安心した。
「みりとまた久しぶりに関われて嬉しかった…けど、何年も話せてない時期あったよね、その辺り、どうやって過ごしてたんだろうなって思って」
「たしかに、その期間俺もお前に何があったのか知らないし、気にはなるかな」
ここ数年見ないうちに、あるまのスタイルはぱっと見ただけじゃ気づかないくらい変わっていたのだ。その期間に一体何があったのか。それになにより…
なぜ俺がまだ《《あるまに話したことのないこと》》を色々知っているのか。




