表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/49

皇女は死の夢を視る

 死を夢に視る皇女。死告皇女、ラグンエル。

 離宮に閉じ込められていたある日、父である皇帝の死を視てしまった彼女は、

「私が死ぬのは、おまえのせいだ」と、罪を着せられ国から追放される。


 そして、最低限の身なりと荷を手に、彼女は離宮から解き放たれた。


 ああ、これが外の世界か。


 ラグンエルは、離宮の外へと素足で踏み出した。

 足の裏から伝わってくる石畳の冷たさと、ざらつきにふるえる。

 立っている。いま、私は『世界』に立っている。


 たまらない感動に。

 ラグンエルは、うつむいて涙を零した。


 ラグンエルが国の境を越えた頃。皇帝が崩御された──と、彼女は耳にした。

 だが、肉親の死に、その瞳から涙は零れなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ