三つ巴
鳴海澤真から柊真に名前変更しました。
鳴海澤って打ちにくい。
あと、柊のチームのゴリラ野郎を3mの巨身筋肉女の子に変更しました。
「会いたかったよ。双柳蒼華さん」
試合も終わりヴィル達と別れた。
日も暮れ、そろそろ帰ろうかと帰路へつこうとしていた矢先、声をかけられた。
声をかけられたのは俺ではないが、蒼華は声の主を見ようとすらせずに歩いていってしまっている為、俺が対応せざるを得なかった。
その時になって気づいた。声の主が誰なのかを。
「柊真………」
振り返るとそこには先程試合を行っていた柊チームの5人がいた。
火力担当の清水。タンクっぽい大きな女の子に気の強そうなヤンキー風の男の子。
斥候の役割をしていたガキっぽい幼女。
そしてリーダーの柊真。
「おや、僕を知っているのかい?」
絶対に自分が有名人だと言う事に自覚はある筈なのに嫌味な感じがしないのは人柄のせいだろうか。
俺が名を呟くまで視界に入れてすらいなかったあたり、天然というか何というか魔術師あるあるなのだろう。一風変わった所があるってやつだ。
「そりゃ勿論、有名だからな。アンタ」
「知らぬ間に僕も有名になったのか。嬉しいな」
ニコニコと笑いながら、さも今初めて自分が有名人だと言う事を知ったかの様に話している。
うぜえ。不思議とイライラを感じることはないがウザイ。あんまり、話したくないタイプだ。
「おい、響。んな奴に構うな。早く帰るぞ」
俺や柊を無視して一足先に家に帰ったのかと思っていたのだが、どうやら蒼華は、わざわざ戻って来てくれた様だ。
どうしても早く帰りたいのか立ち止まっていた俺の首根っこを掴み引き摺りながら歩き出した。
「双柳蒼華さん!」
「んでフルネームなんだよ」
いちいち名字と名前含めて呼ぶ柊に腹が立ったのか忌々しげに言った。
「蒼華さん。君も体育祭に出るらしいね」
「ああ」
「これまでの試験や模擬戦では君に遅れをとっていたけど、今回ばかりは勝たせてもらうよ」
なるほど、試合後にわざわざ声をかけて来た理由は宣戦布告をしようとしていたからか。
「勝手にしろよ。出来るならな」
ひゅー!かっこいい。
いやぁ、蒼華が言うと絵になるね。
「いいや、勝つのは私よ!」
蒼華と柊の間に割り込む様に声が響いた。
聞き覚えのない女性の声だ。
どんな人なのか姿を見たいが蒼華に首根っこを掴まれているせいで振り返る事が出来ない。
「絵里……」
絵里?
絵里って確か、この前蒼華と飯食いに行ってた子か。
確かフルネームは月見里絵里。
そういえば順位表に名前が載ってたな。
確か学年5位───────────
えっ?学年1位の蒼華に3位の柊、そして5位の絵里ちゃん?メンツが豪華過ぎる!
これで右京も居れば1位から5位まで勢揃いだ。
4位はいないけど……………。
「あれ?響やん!お前どないしてん?それ」
揃った………。
襲撃があった日以降、俺と右京はわりかし仲良くしている。
初めて見た時こそ、やばいやつだと思ったが話してみたら案外気の合うタイプだった。
学園で1番仲良いのは誰?と聞かれた時、即答で右京と答えるだろう。
もちろん、ヴィルやリティアとも仲良くしているが、まだ知り合って1週間かそこらしか経っていない
文々とも結構仲は良いのだが教師と生徒だし、選択肢にあげるのも少し違う気がする。
故に右京が学園で1番仲の良い友人なのだ。
「因みにお前、戦闘練習出たりする?」
「いや出えへんで」
この流れは右京も出場するのかと思ったが、どうやら違かった様だ。
まあ、確かに行事とかに進んで参加するタイプじゃないし少し考えてみれば納得である。
「せやけど、うち戦闘練習の実況解説するで」
「お前が?」
「なんや!その本当に出来んのかみたいな顔は!うちかて、そんくらい出来るわい!」
ワイワイと話す響と右京を見て、その場にいる者達は思った。
良い感じの流れだったのにキャラ濃い奴がきたせいで全部持ってかれたと。
カッコいい掛け合いをした蒼華と柊はまだしも、出るタイミングを見計らって「勝つのは私よ!」とだけ言って、それ以降誰にも触れられていない絵里は羞恥で顔を真っ赤に染めていた。心なしか目尻に涙が浮かんでいるかの様にさえ見える。
「私が勝つから!覚えときなさい!」
この場の空気に耐えられなくなったのか、絵里は言葉を吐き捨て、逃げる様に走り去っていった。
その場にいた響と右京を除く者達は思った。
(可哀想だなぁ)
ちなみに響の点数は
200点+任意記述試験1000点で1200点。
学年で任意記述試験が満点なのは3人だけです。




