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古都と体育祭

「私を呼んだって事は何か用があんの?」


蒼華はデザートを摘みながら聞く。

ディナー終わり際にやっと本題になった。

これまでに蒼華は何度も話を聞こうとしていたのだが、その度に絵里にはぐらかされていた。


「そう、実は頼み事があって………」




###




「おー、おかえり。歩いて帰ってきたの?」


「うん」


やけに暗い顔をした蒼華を見て響は訝しんだ。

これは何かあったな、と。

さて蒼華から話してくるか、話を聞いた方がいいのか。


「私、今日友達と飯食に行ったじゃん?」


聞くべきか否か考えている最中、蒼華の方から口を開いた。


「その友達ってのは名家の令嬢でさ、友人のよしみで頼み事を引き受けたんだよ」


「どういう頼み事?」


「京都にある月見里の家宝を取りに行って欲しいんだと」


家宝ねぇ。

何でその子は友達に家宝を取りに行かせるのか。不思議でしょうがない。

にしたって蒼華が友人とはいえ、人からの頼み事を受けるなんて珍しい事もあったもんだ。

というか京都!?京都ってあの京都?

やっほー!平安から幕末まで日本の中心地であった場所!寺、神社、文化財!憧れの土地だぁ!


「いつ行くの!?」


「あと2ヶ月で夏休みだし、そん時かなぁ」


「俺京都ってとこ行った事ないんだよ!楽しみだわ!」


ウキウキな響と面倒くさそうな蒼華、彼らの住む家に来客が訪れる。


ピンポーン。

インタホーンが押されたのだろう。

響は配達員だと思い扉を開けた。

すると、そこにいたのはよく見知った顔、文々栞がいた。


「儂直々に体育祭の競技、何に出るか聞きにきてやったぞ」


尊大な態度で小さな少女が言った。



###





「1ヶ月後の6月11日にある体育祭。出る競技が決まってないのはお主らだけだぞ」


猫を撫でながらそう言う文々は体育祭の競技一覧表を見せてきた。

余談だが、文々が撫でている猫はうちの近くに住み着いている野良猫だ。

始めは夜中にミャーミャー騒いでいて煩わしかったが、ベランダで絵を描いている時に膝の上に乗ってきてから可愛く見えてきて、飼っているわけではないが餌をやる位の関係になっている猫だ。


「1500m走、3000m走、5000m走、槍投げ、高跳び、騎馬戦、棒倒し、ダンスに応援団の応援披露。学生用戦闘練習?って何だ?」


「まあ、端的に言って5vs5のバトルロイヤルゲームじゃな」


それから文々は戦闘練習とやらについて話した。


基本的なルールは5つだ。

・試合時間は40分。

・3つある陣地を奪い合い、試合終了までに敵チーム全員を戦闘不能状態にさせるか、陣地を獲った数の多いチームの料理となる。

・学生用は2チームのみで行われる。(本来の戦闘練習は最大4チームまで)

・互いに自陣からスタートする。

・戦闘が起きた場合、負けたら離脱。10分後に全快して復活する事が出来るが、10分後時点で仲間がフィールドにいない場合、復活することは出来ない。

※特殊な魔術結界により、戦闘練習の会場は通常なら死ぬような怪我でも死ぬことはない。


まあ、戦闘の血生臭さに目を瞑れば楽しそうなゲームだ。意外と面白いかもしれない。


「私これにするわ」


どうやら蒼華のお気に召したらしく、説明を聞いてから、ほぼ迷う事なく戦闘練習を選んだ。

主人が競技に出ていれば従者は出なくともよいらしいので、今回ばかりはお暇させていただく。


出れない理由が俺にはあった。

極秘ルートで仕入れた情報によると、学園の体育祭は毎年水着メイド喫茶をやっているらしい。競技に出ない一部の生徒が出店するとのことだ。それをやるなら学園祭じゃないか?とか、属性を詰め込みすぎじゃないか?とは思ったが、そんなものがやっているなら行かないという選択肢はない。むしろ行きたい!

そんな響の考えを読んでか、蒼華は追って言った。


「響も出るよな?」


お前も勿論、出るよな、という無言の圧力。

お前だけ遊ばせないぞと言わんばかりにニコニコと笑いながら問いかける。


ちなみに、響は綺麗な女性に弱い。

そして今の蒼華は響の手によって他所行きの格好となっている。

ヘアメイクはは勿論、化粧もしている。

服装は帰宅後というのもあり気崩され、それがむしろ色気を醸し出していた。

蒼華の優れた容姿が功を奏した。

結果的に響は蒼華の姿に折れた。


「俺も出るに決まってるじゃんか!」


響がそう言う。

蒼華はしてやったりと言わんばかりに声をあげて笑い、響はクールを装いながらも内心咽び泣く。


(水着メイド喫茶、行きたかったなぁ)


「ちなみに戦闘練習で優勝したら学園長の出来る範囲ではあるが、何でも願いを叶えてもらえるぞ」


打ちひしがれていた響に鶴の一声が。

響は立ち上がり、蒼華の手を握る。


「おい!!絶対優勝するぞッ!今から練習だッ!」

(絶対優勝するぞ!優勝して水着メイド喫茶を開いて貰うぞッ!)



響は女好きという訳ではないですが、男のロマンが好きです。だからロマンあるものなら行きたいし見たい。

ロマン砲な好きなどオタク脳的な所があります。


学生用戦闘練習という名前にしていますが、良い競技名があったら変えたいので募集しています!


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