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新たな仲間達

クイーンステラが雲を払い地上にいる人達からもハッキリ見えるほどに明るく爆発した。それをその場にいたみんなが見ると歓声を上げた。

「倒したんだ。あのクイーンステラを倒したんだ!」

タイタンホークを修理していた郷田達が声を上げた。日比野や佐古水達も声は出さずとも勝利に喜んでいた。

タイタンホークの上にルージュが戻ると先に戻っていたウルトラレックス達や日比野達、皇凰院達が出迎えていた。

「お帰り、ルージュ。」

「あぁ、ただいまなのじゃ。」

ルージュはドラゴンから少女の姿に変身すると傷だらけの体を隠しながら近づいてきた。

「そういえば、中島はどうしたんじゃ?」

ルージュが周りをキョロキョロして探していると舞沢の後ろから中島先生がやってきた。

「あら、もしかして心配してくれたの?」

中島先生が笑顔で近づいてくるとルージュは顔を赤らめながら顔を背けた。

「一応じゃ、一応。」

ルージュはさらに顔を赤くして背中を向けた。

「まさかのツンデレかよ。」

「なにを~!」

郷田がそう言った瞬間、ルージュは郷田の頭に飛び乗り頭を噛った。

「痛い、痛い、痛いって!」

ルージュを振り払おうと暴れている郷田をウルトラレックス達は笑って見ていた。皇凰院もみんなと一緒に笑っていると隣で笑っている飛鳥崎をチラッと見た。

その後、総出でタイタンホークの飛行に必要な部分を修理するとなんとか飛び立ちグリシアに戻って行った。


グリシアに到着したらすぐにタイタンホークの他の部分の修理を行うことになりしばらくの間、グリシアに滞在することになった。

その間、皇凰院は雅馬の自室にいた。彼はある写真をじっと見ていた。そこには皇凰院を含めたクラスメート達が写っていた。そして、皇凰院の隣には飛鳥崎に似た男がいた。

「香太郎さん・・・」

皇凰院がボソッと呟きながらある物を手に取って見た。それは“村松香太郎”と刻んであったドッグタグだった。

皇凰院が一人でドッグタグを見ているとノックの音が聞こえた。皇凰院がドアを開けるとハルアがいた。

「どうしたんですか?」

「実は・・・」


しばらくしてタイタンホークの修理が完了した。その間、皇凰院が修理の手伝いをしていた。

「なかなか上手だったな。」

「はい、向こうでは雅馬の整備もしていましたから。」

「なるほど。」

タイタンホークの修理が終わり、日比野達がみんなに別れの挨拶をしていた。すると、皇凰院が日比野の前に立った。

「どうしたんですか?」

「あの、僕をWISHに加入させてください!」

「え!?」

皇凰院のお願いに日比野達は驚いた。

「急にどうしたんですか!?」

「僕はこの世界に来て数日で大切な人達を失いました。そんな中、皆さんの活躍をテレビで見て興味を持ったのが最初でした。そして、今回皆さんを見てなんだか昔を思い出しちゃって。」

話す途中で言葉を詰まらせてしまう皇凰院。彼を見ていた日比野達は何も言えなかった。

「皇凰院さん。」

「雅馬は大丈夫なんですか?」

「それは私達に任せて。」

日比野が質問すると皇凰院の後ろにいたハルアが答えた。彼女の後ろにいる今回の戦いで共に戦ってくれた人達も笑顔で答えた。

「安心しな、豪毅ちゃん。雅馬は俺達がしっかり視ておくよ。」

「一緒に行きたいんだろ?だったら行けよ。この世界にきたら後悔なんてしない方がいいぜ。」

「死に別れじゃないんだ。いつでも会えるさ。」

「みんな・・・」

笑顔で皇凰院にエールを送っている仲間達を見た皇凰院は日比野の方を向いて再びお願いをした。

「僕は皆さんのように戦闘が得意ではありません。けど皆さんのサポートならできる限り頑張ります。なので、よろしくお願いいたします!」

「・・・そこまで畏まらないでください。別に断る理由がありませんし歓迎します。」

日比野が手を出すと皇凰院は嬉しそうに握手を交わした。

「話は済んだかの?」

すると、ルージュが日比野の前に立った。

「ルージュさん、どうしたんですか!?」

「何を言っておる。ワシに喧嘩売った怪獣みたいなのをほっとくと面倒なのじゃろ?だったらワシもついていく。断る理由はないじゃろ?」

ルージュは日比野をニヤニヤしながら見ている。日比野は苦笑いをして手を出した。ルージュも日比野と握手するとそのまま郷田の頭に飛び乗った。

「では決まりじゃな。」

「だからなんで俺の頭!?」

「気に入った。」

「嘘だろ!?」

郷田を見てみんなが笑っていた。

こうして、皇凰院とルージュが新しくWISHの一員となるのだった。

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