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紅きドラゴンの咆哮

偽ウルトラレックスを倒したウルトラレックスはキュアリアスと一緒にルージュ達のところに向かった。

ルージュ達は縦横無尽に空を飛び、衝撃波やメテオで攻撃してくるクイーンステラに苦戦中だった。

「援護します!」

「レックス君!そっちな大丈夫だったの?」

「はい!大丈夫です!」

中島先生はウルトラレックスを心配して聞いた。それに対しウルトラレックスはハッキリと答えた。

「今、どんな状態なの?」

「とても厄介ね。あのスピードに未だ対応できないわ。」

中島先生がキュアリアスに説明したその時、クイーンステラが猛スピードでコスモスに向かってきた。

「!」

「危ない!」

そこにルージュがコスモスを体当たりで弾き飛ばした。その瞬間、クイーンステラの尻尾の先の鋭い針がルージュを貫いた。

「ルージュさん!」

ウルトラレックス達がルージュを助けようと向かうがクイーンステラはルージュを刺したまま飛び出しルージュを崖にぶつけ擦りながら猛スピードで移動した。

「ぐっ!」

ルージュは壁に削られながらも刺さっている針を抜いて抜け出した。しかし、ルージュの体中は傷だらけでボロボロだった。

「ルージュさん!」

ウルトラレックス達もルージュを援護するためにクイーンステラを攻撃した。その間にコスモスがルージュを抱えてタイタンホークの方に向かった。しかし、ウルトラレックス達の攻撃を避けたクイーンステラがメテオでコスモスを攻撃した。

「しまった!」

メテオが命中したことでコスモスは墜落してしまった。その際、ルージュも投げ飛ばされた。

「大丈夫ですか!?」

中島先生が叫ぶとルージュはよろめきながらも立ち上がった。しかし、傷が深く体中から血が溢れていた。

「問題ないぞ。」

「そんな、嘘ですよね!そんな傷だらけで大丈夫なわけありません!」

「ドラゴンにとってこれぐらいは大した傷じゃないぞ。言っておったろ、みんなで倒すと。」

ルージュはそう言ってクイーンステラに向かって飛び出した。中島先生もルージュの後を追おうとしたがコスモスの背中のブースターが破壊されているため、飛ぶことが出来なかった。

「ルージュさん!」

ボロボロの状態のルージュを見たウルトラレックスが驚きながらもルージュを心配して近寄った。

「・・・頼みがある。あいつの動きを止めてくれ。そしたらワシがあいつを倒す。」

「え、でも。」

「ワシを信じてくれ。」

「・・・分かりました。」

ルージュの真っ直ぐな目を見たウルトラレックスは頷くとそのまま飛んでいった。

「みんな!クイーンステラの動きを止めて!」

「レックス!」

キュアリアス達のところにウルトラレックスが叫びながら近づいた。

「お願い!」

「うん、わかった。」

キュアリアスは頷くとクイーンステラに向かって光魔法で弾幕を張った。クイーンステラはそれを避けていると今度は後ろから戦闘機がミサイルでクイーンステラを攻撃した。

「作戦は分からねぇがあいつを止めることには賛成だぜ。」

「兎に角、ありったけ射って蜻蛉野郎の動きを封じればいいんだな!」

戦闘機からパイロット達がウルトラレックス達に語りかけてきた。

「はい!お願いいたします!」

「よっしゃ、任せとけ!」

戦闘機は二手に別れるとクイーンステラの左右からミサイルとバルカンで牽制した。そして、戦闘機の後ろからジオフェニックスが大量のミサイルを放った。

「これでいいのよね!」

舞沢がそう叫びながら操作していた。しかし、クイーンステラは衝撃波でミサイルを破壊するとジオフェニックスに体当たりしてきた。ジオフェニックスは3つに分離して避けると今度は方向を変えてタイタンホークに向かって突進してきた。

「嘘でしょ!?」

「まずい!」

ウルトラレックス達がタイタンホークに向かうがクイーンステラの方が早く間に合いそうになかった。

「ヤバいぞ、日比野!」

「退避!」

修復作業をしていた日比野達がタイタンホークから出ようとしたがクイーンステラの鋭い針が目前に迫っていた。それを見た舞沢が目を瞑った時、クイーンステラの針をルージュが噛んで止めた。

「!」

「る、ルージュさん。」

おそるおそる目を開けた舞沢の目には傷だらけのルージュが写っていた。そのルージュはクイーンステラの尻尾の先の針をそのまま容易く噛み砕いた。

「ギュー!」

針を噛み砕かれたクイーンステラはそのままメテオを放ちながら上昇して逃げようとした。

「な、あいつ、逃げる気か!?」

「させぬ!」

ルージュも飛び上がり、クイーンステラを追った。ウルトラレックス達もクイーンステラを追って上昇した。そして、雲を抜け成層圏まで達した。

(まずい、息が。)

空気が薄くなったことでウルトラレックスとキュアリアスはだんだん高度を落としていった。

「くそ!無理させ過ぎたぜ!」

「こっちもだ!だったら全部射って退場してやる!」

戦闘機も長く飛んでいた上、かなり無茶をさせたことでこれ以上飛ぶことが出来なくなっていた。戦闘機はミサイルを全て発射させるとそこから離れていった。そのミサイルはいくつかがクイーンステラに当たりスピードが落ちていた。

「ルージュさん!後は任せます!」

舞沢のジオフェニックスもメガプラズマカノンを放ってクイーンステラの翅の付け根に命中し翅がとれた。それを見るとジオフェニックスも離脱した。

それでもクイーンステラは動きながらメテオや衝撃波で攻撃した。すると、そこに二つの光線がメテオを払いクイーンステラの翅を攻撃して破壊した。

「!」

ルージュが下を見るとウルトラレックスとキュアリアスが構えていた。

「みんな、感謝するぞ。」

残った翅でなんとか滞空しているクイーンステラ向かいあったルージュは大きく息を吸った。すると、クイーンステラも口を開け、翅を奮わせながら蒼い火球を放った。ルージュもそれに合わせて全身を紅くして口から紅い光線を放った。

「《紅龍之咆哮(バーニングドラグーンノヴァ)》!」

蒼と紅が交わり互いに一歩も退かない状態が続いた。そして、ルージュが全身をさらに紅くさせると紅い光線が蒼い火球を押し込み、最終的に紅い光線がクイーンステラに命中した。

「ギュ~!」

クイーンステラは鳴き声を上げながら爆発した。その爆発は雲を払い地上にいる人達からもハッキリ見えるほどに明るかった。

こうして、クイーンステラとの戦いは幕を下ろしたのであった。

今回倒した怪獣



怪獣名 クイーンステラ(戦闘型)

別名 飛竜怪獣

全長 110m

体重 95000t

特徴

クイーンステラが戦闘に必要ない部分を捨てたことで戦闘に特化するように進化した。マッハ12で空を飛び、衝撃波を放って攻撃する他、土魔法を応用したメテオや翅を奮わせながら口から放つ蒼い火球、《ステラフレイム》が主な武器。

しかし、スピードや攻撃に特化した結果、防御力は生産怪獣の時と同じままである。

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