待ち受ける未来(さき)へ
ギガヒュドラが木っ端微塵に吹き飛んだ後から中からウルトラレックスが現れた。その瞬間、周りから歓声が響いてきた。
「ついに勝ったぞー!」
「やったー!」
ギガヒュドラを倒したことで喜んでいる者もいればホッとしている者もいた。
タイタンホークにいる日比野達も緊張の糸が解けホッとしていた。
「ようやく終わった。」
「ありがとう、ジオフェニックス。」
「みんな、よく頑張ってくれた。」
日比野はみんなに感謝を述べた。郷田も前に俯せていた。そして、舞沢はジオフェニックスを帰艦させると静かに笑った。
ウルトラレックスがゴールディアに戻るとみんなから歓迎された。
「凄かったよ!」
「カッコ良かったぜ。」
ウルトラレックスをみんなが胴上げを始めた。その様子を姫樹はじっと見ていた。
「カッコいいなぁ。」
また違う場所では小石川がテンシンと話合っていた。
「あの時はありがとうございました。」
「律儀だな。気にするな。お前もスナイパーの素質はあるぞ。」
「ありがとうございます。」
シグナルベースからはレーテリウスが拍手しながら見ていた。
「素晴らしいな。あの怪獣を倒すとは。」
「あぁ、あの子もまさか一人でジオフェニックスを使いこなしちまったぜ。」
「将来が有望だな。」
レーテリウスに続いてイスルギとエスラーも彼らWISHを褒め称えていた。そして、ヘンリーはタイタンホークに向かっているウルトラレックス達を静かに見送っていた。
その後、WISHが全員タイタンホークに戻るとタイタンホークの前でエドワード王子が待っていた。
「ありがとう。君達のおかげであの怪獣を倒すことが出来た。」
感謝の言葉を述べながらエドワード王子はウルトラレックスと握手した。ウルトラレックスは照れながら握手していた。そんな時、スコットがウルトラレックス達の所にやってきた。
「ありがとう、レックス。君は一度ならず二度も救ってくれた。感謝してもしきれない。」
「そんなことないです!僕は一人では何も出来ないですからみんながいてくれたから戦えました。」
「謙虚だな。君自身、もっと自信を持ってもよい。それほどの活躍を君はしたんだから。」
「は、はい。ありがとうございます。」
「レックス!そろそろ出発する準備ができるからこいよ!」
「あ、はい!分かりました!」
新庄に呼ばれたウルトラレックスはエドワード王子達にお辞儀をするとタイタンホークに戻っていった。そして、新庄の隣にいたエルシアナはスコットに手を振っていた。
「それでは行ってきます、お父様。」
「行ってらっしゃい、エルシアナ。」
スコットはエルシアナを手を振りながら見送った。
「別れは済みました?それでは、タイタンホーク、発進!」
「了解!」
日比野の号令と共にタイタンホークは飛び、ゴールディアを出て、ミリカトの森を抜けた。
WISHの旅はまだ続く。
マルチワールド
そこの例の場所にスパンダーがいた。すると、黒色のガス状の蛇のような姿の生物が現れた。No.7だった。その後ろからクイーンステラも現れた。
「報告は聞いた。まさか、No.10のギガヒュドラまでが倒されるとはな。」
「俺の予想より遥かに早く成長している。」
「それがどうした。どれだけ成長しようと俺の相手では無い。次は俺達が行く。」
「どうぞ。そういえば、No.8はどうした?」
「奴なら魔界で侵略と支配を続けている。」
「そうか。」
「わかっているな、No.3。邪魔はするなよ。」
そう言ってNo.7は消えていった。クイーンステラもキュー、キューと鳴いた後、その場を去っていった。
「夢宮勇輝、いや今はウルトラレックスか。もしあいつらを全員倒せたらその時は俺が相手しよう。」
一人残ったスパンダーはニヤリと笑っていた。
解説集
舞沢 あかりの新しいストレイザー(続き)
名前:ジオフェニックス(スピード型)
型式:砲撃型
武装:マジカルレーザー(共通)、フェニックスブレード
特徴:
ジオイーグル、ジオレイブン、ジオファルコンの順に合体したジオフェニックス。ジオレイブンのウイングブレードをジオイーグルの翼と合体させることでさらに大きなブレードにすることが可能。また、速さもジオフェニックスの形態の中で一番速い。
名前:ジオイーグル
型式:バランス型
武装:ビームマシンガン、マジックミサイル、
スパークキャノン
特徴:
基本型の時は真ん中に合体しているストレイザー。3機の中では本来、指揮をとる役目を担うため、一番大事なストレイザーでもある。ちなみに、この機体が一番元のジオイーグルに似ていたため舞沢が名付けた。