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合流

ギガヒュドラの襲撃から約1時間経過

タイタンホークは煙をあげながら飛んでいる。

「まずいぜ、リーダー。このままだと不時着することになるぜ。」

新庄がなんとか飛ばしていたがそれも限界がきていた。

「仕方ない、新庄さん!この辺りで着陸できるところは!?」

「ミリカトの森の手前には広大な草原がある!地盤が弛いが、土魔法で地盤を補強、風魔法で墜落時の速度を軽減させりゃなんとかなるかもしれん!」

「分かった。天谷、艦内に連絡!土魔法と風魔法が使える人達を急遽集まるように言ってくれ!」

「はい!」

「それと水魔法と炎魔法もだ!もしもの火災の際に被害を最小限にできるように待機させろ!」

日比野の指示の後、エドワード王子も天谷に指示した。

「皆さん!き、緊急事態です!え、えーっと。」

天谷はあわててしまい言葉が詰まってしまった。そこにエドワード王子が代わりに入った。

「みんな!土魔法が使える者は着陸の際の衝撃緩和、風魔法が使える者は機体の速度を減少、水魔法が使える者は火災発生の際に備えて待機してくれ!」

アナウンスを聞いた姫樹達はすぐにGパワードスーツを装着して外に出た。そこにはテンシンもいた。

「あなたは・・・」

「俺は風と土の魔法が使える。両方いっぺんにやってやるよ!」

テンシンは両手をそれぞれタイタンホークと地面に向けた。すると、タイタンホークに向かって風を放った。それと同時に地面は土魔法で整備され始めた。

「わたくしも手伝いますわ!」

小石川も地面に両手を向けて土魔法で滑走路を作り始めた。それに続いてGパワードスーツを装着した人達がやってきてタイタンホークの墜落速度を抑えたり滑走路を作ったりしていた。

すると、その中にコスモスがいた。姫樹達がよく見るとコスモスの上に佐古水が乗っていた。

「佐古水さん!」

「知ってるだろ?俺は全属性魔法が使える!戦闘で役に立たなかった分、こっちで頑張らないとなぁ!」

佐古水もテンシンと同じようにタイタンホークの墜落速度を抑えながら土で滑走路の整備をしていた。

「言うこと聞いてくれよ、タイタンホーク!」

みんなの協力のもと、新庄はタイタンホークの操縦ハンドルを目一杯引いた。

そして、タイタンホークはみんなが作ってくれた滑走路の上に着陸した。しかし、着陸した瞬間にタイヤ代わりの魔法陣が壊れてしまった。

「ねばれ!このまま胴体着陸だ!」

「全員、衝撃に備えろ!」

タイタンホークは大きな火花をあげながら滑走路を進んでいる。周りも風魔法で止めようと必死だった。

そして、タイタンホークは滑走路を少し過ぎたところで止まった。

「・・・止まったぁ。」

なんとか止まったことでみんなはホッと一息ついていた。その後、右翼から発生した火災を水魔法で迅速に鎮火したため被害拡大は抑えることができた。

シグナルベースもなんとか浮遊したまま破壊された部分の修理を行っている。

すると、そこに小型船の団体がきた。その先頭にはウルトラレックスとキュアリアスがいた。




スコットからエリアルシティの壊滅を聞かされたウルトラレックス達は動揺していた。

「どういうことですか!?」

「情報によるとギガヒュドラという怪獣が襲撃してから約1時間のことらしい。」

「ギガヒュドラ?」

「今まで数々の都市を壊滅させた第1級危険怪獣です。」

エルシアナはそう言ってギガヒュドラの情報を見せた。

「デカ!」

「今までの怪獣と遥かに違う。」

「こんなのが暴れてたなんて。」

郷田達は初めて見る巨大な怪獣に言葉が出なかった。

「すぐにみんなを助けないと!」

「待て!すでに避難は完了しているとの報告もある。もしかしたら、みんな助かっているかもしれん。」

すると、エルフの一人が報告しにきた。

「長老!ミリカトの森の手前に巨大な戦艦とシグナルベースが確認されました!」

「何!?」

「シグナルベース?」

「シグナルベースはエリアルシティにある移動研究所兼Gパワードスーツ及びストレイザーの開発施設だ。」

そう言ってスコットはエルフからモニターを受け取るとウルトラレックス達に見せた。そこには煙をあげながらもなんとか浮遊しているシグナルベースと不時着していたタイタンホークが映っていた。

「タイタンホーク!」

「ってことは日比野達は無事か!?」

「いや、これは無事とは呼べんぞ。」

「今すぐに救助部隊を派遣しろ!いつ、ギガヒュドラが攻めてくるかわからん!」

「了解!」

ウルトラレックスとキュアリアスが先に飛び立つとそれに続いてベルッドやスコット達も救援のために出発した。


「ひどい・・・」

キュアリアスが口を抑えた。タイタンホークは右翼のほとんどが黒く焦げ、エンジンも破損していた。

ウルトラレックスがよく見るとタイタンホークの周りには知らない人達が大勢いた。そこはまるで戦場だった。大怪我した人達を回復魔法や治療魔法が使える風間達が応急手当をしているが怪我人が多く間に合っていなかった。

「みんな!」

「レックス!それにみんな!」

ウルトラレックスが声をかけると日比野達は手を振っていた。そこに、ベルッド達も到着した。そのまま、エルフ達は魔法で怪我人達の治療、他の者達は医療器具を持ってきたりと手伝いをした。

しばらくして事態が落ち着くとウルトラレックス達は日比野達のところに行った。

「大丈夫?」

「正直、大丈夫じゃない。ギガヒュドラって怪獣はスパンダーやイリュテラスとは違う。圧倒的な火力で押しきられた。」

「レックス、お前のところにも怪獣が来たんだろ?」

「うん。ゴルゴドゥーザって怪獣。No.11って名乗ってた。」

「やっぱり。」

日比野はタイタンホークに凭れ、ウルトラレックスからの報告を聞いていた。

こうして、合流することができたWISHはすぐさまオペレーションルームに入った。

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