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シグナルベース

ウルトラレックス達がミリカトの森へ向かった後、日比野達はエリアルシティに向かっていた。

「エリアルシティはクラークシードの北東にある国、インナーフェイト公国の首都、ライトイージスの次に大きい都市だよ!」

ラフィがエリアルシティの説明をしているとモニターに大きな都市が映し出された。

「あ、見えた。あれが今から行くエリアルシティだよ。」

「おぉ!」

日比野達は映し出されたエリアルシティを見て驚嘆した。そこはまるでファンタジーの世界とは思えないほど多くの建物が並んでいた。また、街の出入りには空に浮いている空港または民間の発着場からじゃないといけないという。

「さぁ、着いたよ!」

「おぉ!」

日比野達は予め予約していた民間の発着場に着いた。すると、一人の男が現れた。

「はじめまして、WISHの皆さん。俺はここでストレイザーの開発担当をしているヘンリー・ラングレーだ。」

男が握手を求めてきたので日比野が代表して握手した。

「日比野リーダー。彼がこの発着場を貸してくれたヘンリーさんだよ。」

「は、はじめまして!今回はありがとうございます!」

「落ち着け。話は聞いている。壊れたストレイザーの修理だろ。今、シグナルベースに行く。少し待ってろ。」

そう言ってヘンリーは去って行った。

「シグナルベース?」

「主にストレイザーやGパワードスーツの開発してしているところよ。多くのストレイザーやGパワードスーツはここで開発されたんだから。」

「へぇ~。」

日比野達がラフィの説明を聞いていると発着場が動き出した。

「うおっ!動くのかこれ!」

「そうだよ。ここに浮いている空港や発着場は動くことで好きな場所から飛びたてるんだよ。」

日比野達が驚いていると発着場は一際大きな建物に到着した。その建物は空中に浮いていて大きさは約600m。その建物には巨大な滑走路や施設が並んでいた。

「ようこそ、シグナルベースへ。」

日比野達が見ていたらヘンリーが戻ってきた。

「今からシグナルベースに着ける。ここならストレイザーもGパワードスーツも作り放題だぜ。」

「よ、よろしくお願いします!」

「あぁ、よろしく。」

日比野達はシグナルベースに入ると舞沢、中島先生はヘンリーに連れられストレイザーの開発ブースへ、姫樹、小石川、南はやってきた職員に連れられGパワードスーツの開発ブースへ、残った日比野達はシグナルベース内を散策し始めた。



ヘンリーに連れられストレイザーの開発ブースに着くと圧巻の一言だった。そこには戦闘機や人型のストレイザーだけではなく怪獣みたいな見た目のストレイザーもあった。舞沢達が見ていたら一人のゴブリンがやってきた。

「あんたか?新しいストレイザーが欲しいって子は?」

「え、いや違うけど。」

「あれ?」

「あの、あなたは?」

中島先生がゴブリンに質問したらゴブリンは思い出したかのように自己紹介を始めた。

「俺はここでストレイザー開発最高責任者のイスルギ・ルーマーだ。」

「開発長。新調ではなく修理を頼みたいということです。」

そう言ってヘンリーがイスルギに破壊されたジオイーグルのデータを渡した。イスルギがデータを見るとため息をついてデータを返した。

「駄目だな。こいつは直らん。」

「な、なんでですか!?」

「あの怪獣に中枢回路まで綺麗に真っ二つにされてる。こいつは人間の間脳を失ったようなもんだ。新しく替えてもそいつはジオイーグルじゃなくなる。」

イスルギの説明に舞沢は黙ってしまった。すると、イスルギはヘンリーを連れてどこかに行こうとした。

「とりあえず、ジオイーグルと見た目や性能が近い奴を片っ端からピックアップするからいいのがあったら言ってくれ。」

そう言ってイスルギは消えて行った。



一方、姫樹達はGパワードスーツの開発ブースに着いた。そこにはマークタウンより大きなシミュレーションルームがあった。

「す、凄い。」

「どうですか?」

すると、姫樹達のところに一人の男がやってきた。

「どうしたんだ、こいつら?」

「はい。こちらは仲間のストレイザーを直しにこられたWISHの皆さんです。」

職員がその男に紹介していた。男をよく見ると少し青っぽい肌に頭には角があり、人には見えなかった。

「あの、あなたは?」

「ん?俺はGパワードスーツの開発長、エスラー・ギュルザーブだ。気になっているようだから言っておくが俺は魔族だ。」

「魔族!?」

「そうだ。この世界には魔族だって魔王だっているぞ。」

「嘘っ!?」

エスラーの発言に姫樹達は驚いた。実際、今まで魔族を見たことがなく自分達が思っていたイメージとは違っていたのだ。

「なんなら、うちでメンテナンスしようか?」

「いいんですか!?」

「問題ない。とりあえず、最初は少年、お前からみようか。」

そう言ってエスラーは姫樹を指差した。差された姫樹は嬉しそうな顔をしてエスラーに向かった。

「わかったんですか、俺のこと!?」

「あぁ、わかったが。」

「やったー!」

姫樹は大いに喜んだ。

「しかし、なんでわかったんだにゃ?」

「確かにそうですわね。わたくしも見た目も声も女性的なので最初は女性と思っていらっしゃいました。」

「おい!」

二人が不思議に思っているとエスラーが普通に答えた。

「それは透視魔法でお前らの体を直接見たからだ。」

「「「え・・・」」」

エスラーのカミングアウトに三人は言葉を失った。

「あ、あの、透視ですか?」

「そうだ。」

「わたくし達の裸を見たんですか?」

「そうだ。」

「なんで見たのかにゃ~?」

「職業柄。」

「・・・」

すると、南と小石川はおもいっきりエスラーを殴った。殴られたエスラーはそのまま勢いよく吹っ飛んだ。

「何をする!?」

「それはこっちの台詞にゃ!」

「なんでわたくし達の裸を見たんですか!?」

「っていうかなんで透視魔法なんて使ってんだにゃ!?」

二人は赤面しながらエスラーに問い詰めてた。

「透視魔法は機械の中を見て不調などを探すためのモノだ!」

エスラーは起き上がりながら答えた。しかし、二人は顔を赤くしたまましばらく詰め寄っていた。その様子を姫樹恥ずかしながらも嬉しそうに見ていた。



日比野達がシグナルベース内を散策していると前に白い軍服風の制服を来ている男がいた。男は日比野達を見ると笑顔で近寄ってきた。

「はじめまして、WISHの皆さん。私はインナーフェイト公国王子、エドワード・フェイトオーブです。」

エドワードは日比野と握手を交わした。その後ろには人間の女性とエルフの男がいた。その二人も自己紹介を始めた。

「はじめまして。私はエドワード王子の護衛を務める魔導騎士、レイティ・カノンです。」

「私がシグナルベースの所長をしているレーテリウス・ヤクトリオンだ。」

日比野達はレイティ達とも握手を交わした。その後、エドワード達と一緒にシグナルベース内を歩きながら体験談などを話していた。




「・・・もうすぐだ。」

今、エリアルシティに怪獣が迫っている。

エリアルシティ壊滅まであと2時間。

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