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糸口

ミリカトの森に衝撃がはしった。ウルトラレックスが石にされてしまったのだ。

「ハハハッ!これで私のコレクションが増えた。」

ゴルゴドゥーザが高らかに笑っている。その様子を郷田達が驚嘆しながら見ていた。

「マジか。あの怪獣、石にする能力があるのか!?」

「しかも、あの光線だけじゃなく触ってもアウトなのがヤバい。」

「あの能力でこの森を石に変えたのか。」

郷田達はゴルゴドゥーザから距離をとりながら攻撃を続けていた。ゴルゴドゥーザには効いていないが牽制にはなっているみたいだった。

ゴルゴドゥーザが郷田に狙いを定めた瞬間、いきなり現れたベルッドが大砲を撃ったことでゴルゴドゥーザが吹っ飛んだ。

「今だ!」

その隙にエルフやゴブリン達が石化した山瀬やウルトラレックス達を救出した。そして、そのままベルッド達も一時退却した。



ゴールディア

「まさか、レックスまで石にされるとは。」

ベルッドは石化した者達を並べ、対処法を考えていた。ウルトラレックス達がくる前にもゴルゴドゥーザによって石にされた者達が大勢いたのだ。

「あの怪獣の厄介なところはあの硬さと石にする能力だな。今のところ、有効な攻撃がない。」

ベルッド達が会議していると連絡が入った。その連絡はゴルゴドゥーザが真っ直ぐこちらに向かい始めたという連絡だった。

「時間がない。あの場所からここまでは歩いて約1時間はかかるはずだ。その間になんとかあの怪獣を倒す手段を出さなければ。」

「いや、1時間以上だ。」

そう言うと郷田が立ち上がった。

「俺達で奴を足止めする。その間にみんなを頼むぜ。」

「何、カッコつけてるわけ。」

「男には見栄のために命を張らなきゃいけねぇ時がある。俺の場合、今がその時だっただけだ。」

「少しだけお前がカッコよく見えたぞ。少しだけだがな。」

「二回も言うな。」

郷田が立ち上がった後に橘も立ち上がり、ライフルを構えた。それに続いて堀垣やベルッド、空咲にアリスも立ち上がった。

「こ、怖いけどみんなを助けたい。」

「さすがだな。俺も奴を足止めする。みんなを治すのは任せたぞ。」

そう言うとベルッドは大きな斧を持って出て行った。残った礼崎や朝比奈、エルシアナ達はなんとか石化を解こうといろいろ試し始めた。回復魔法や解呪魔法などを試したが効果はなかった。

「・・・やっぱり私もあっちの方にいってくる!」

「キュアリアス!」

その様子を見ていたキュアリアスが立ち上がり、郷田達の後を追っていった。彼女の翼は少しずつだが確実に石になっている。そのため、飛ぶことが出来ずに走って追いかけていた。


ミリカトの森

そこではエルフ達がゴルゴドゥーザを攻撃し続けていたがゴルゴドゥーザには効かず、石化光線で石にされていた。そこに、ライフルを構えた郷田達が応援に駆けつけてきた。

「大丈夫ですか!?」

「いや、かなりヤバい。あいつ、全身が硬すぎてライフルじゃびくともしない。」

ゴルゴドゥーザはエルフ達の攻撃を気にせず、真っ直ぐゴールディアに向かっている。

「もしかして。」

「どうした、郷田?」

郷田はゴルゴドゥーザを見た後、ゴルゴドゥーザの前に出た。

「な、バカ!何をしているんだ!」

「なぁ、お前ってナンバーズだったりする?」

「ご名答。私はナンバーズNo.11のゴルゴドゥーザ。先日はNo.12を倒せたみたいですが私はそうはいきませんよ。」

そう言ってゴルゴドゥーザは石化光線を放った。郷田はそれを避け、再び橘達のところへ戻った。

「思った通り。」

「何が!?あれ聞くぐらいならここからでも問題ないだろ!」

「俺が知りたかったのはあいつの性格。あいつ、自信過剰だ。自分の硬さに自信があるから攻撃を一切避けないし俺が前に出てきても一切警戒してねぇ。ってことは何がきても大丈夫と思っている。なんとかそこをつけばいいんだが。」

「郷田、お前意外と考えるんだな。」

郷田の行動に橘や空咲が目を丸くして驚いていた。

その間もゴルゴドゥーザは真っ直ぐ進んでいる。すると、進行方向に大きな斧を担いだベルッドが立ちはだかった。そのままベルッドは斧を振り払いゴルゴドゥーザの胸の目玉に当たった。しかし、ゴルゴドゥーザは笑いながら石化光線を放った。

「ちぃ!」

ベルッドは斧を前に投げて光線を防いだ。斧は石になって落ちた。

「残念!私には一切効かない!」

ゴルゴドゥーザはそのまま進むがベルッドは石になった斧を持ち上げ、おもいっきりゴルゴドゥーザに叩きつけた。

「いいなぁ、この武器。斬って駄目なら殴り殺す!」

ベルッドはそのまま石になった斧でゴルゴドゥーザを殴打し始めた。ゴルゴドゥーザは斧を掴むが既に石になっているため、ベルッドは石にならなかった。

「凄いワイルドな戦い方。」

「俺達も援護するぞ。」

「わかってる。」

郷田達も木の上に登り、橋からゴルゴドゥーザを攻撃した。ゴルゴドゥーザが上を向くとベルッドが石斧で殴り、ベルッドを見ると上から攻撃した。

「まどろっこしい!」

ゴルゴドゥーザはゴーレムを作り出してベルッドを殴り飛ばした。その後、後ろから来た空咲とアリスの剣を掴んだ。

「ヤバッ!」

二人はとっさに剣から手を離したことでなんとか石にはならなかった。

「フハハ!無様!」

ゴルゴドゥーザは笑いながら空咲とアリスに光線を放った後、そのまま上にいる郷田達にも光線を向けた。

「まずい!」

郷田達はなんとか避け、ベルッドの後ろに回った。すると、ゴーレムを光線が貫いた。郷田達が光線がきた方向を見るとキュアリアスが立っていた。その翼の半分は石になり今にも倒れそうなほど衰弱していた。

「キュアリアス!おい、大丈夫か!?」

「ヤバい。なんか、くらくらしてきた。」

「フフフ、ハハハハハハ!もう少しでお前も私のコレクションになる!これで賭けは私の勝ちだ。」

「賭け?」

橘はゴルゴドゥーザの言葉に疑問を持っていたが聞く余裕はなかった。ゴルゴドゥーザはキュアリアスに向かって光線を放った。その瞬間、地面から土の壁が現れキュアリアスを守ってくれた。

「なんだ?」

そこいたのは堀垣だった。堀垣もゴーレムを作ろうとしたが出来上がったのはゴルゴドゥーザのよりも小さなゴーレムが2体だった。

「それで何ができる?」

ゴルゴドゥーザは再びゴーレムを作り出して堀垣を攻撃してきた。その隙に、郷田達は射撃、ベルッドは石斧でゴルゴドゥーザを攻撃した。しかし、ゴルゴドゥーザは堀垣と同じように土の壁を作って防いだ。

「こんなモノ!」

ベルッドが石斧で壁を破壊するとそこにはもうゴルゴドゥーザはいなかった。

「何!?」

「いない!」

みんながゴルゴドゥーザを探していると、上にいたエルフの一人が指を指して叫んだ。

「後ろ!地面の中にいる!」

ベルッド達が後ろを向くと地面からゴルゴドゥーザが現れ、光線を放ってきた。ベルッドがとっさに石斧でガードしたが光線はベルッドの右肩を擦ってしまい、肩から石になり始めた。

「潜る能力持ちかよ!」

「ハハハ!土魔法を使えば簡単にできる!そんなこともわからんか。」

「なんかムカつく。」

郷田がライフルで撃ったがゴルゴドゥーザはゴーレムを作って防いだ。そのまま、ゴーレムを計5体作って攻撃してきた。そして、そのまま地面に潜ってしまった。

「くそっ!早くあれやるぞ!」

ベルッドが肩を抑えながら叫んだ。それに応じて郷田達が攻撃を始めた。



ゴールディア

その入り口の地面からゴルゴドゥーザが現れた。その胸の目玉には小さな傷があった。

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