表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/314

バリヤーを攻略せよ!

異次元の中、ワンダーマリンに似せられたジオラマみたいな空間でウルトラレックスと日比野はイリュテラスと対峙していた。

「行くぞ、夢宮。」

「うん。」

「わははは!何度やっても同じだ!」

そう言ってイリュテラスは怪獣に指示を出した。

「あの怪獣達、元々は人間だって。あいつが勝手に怪獣に変えたんだ。」

「そうか。」

ウルトラレックスから怪獣のことを聞いた日比野が彼を見ると握り拳を作って震えていた。

「悩むな夢宮、いやウルトラレックス。」

「!」

「いつもそうだった。君は、夢宮勇輝は優しくて命を大切にする人だった。空咲から聞いた。あの戦争の時、怪獣を倒した君は悲しそうだったと。」

日比野はそう言って向かってくる怪獣をあっという間に気絶させた。日比野は剣をそのままイリュテラスに向けた。

「ウルトラレックス!俺は守るために強くなる!君も殺す力じゃなく守る力でみんなを救うぞ!」

「うん。ありがとう!」

ウルトラレックスは日比野の隣に立ち、共にイリュテラスに狙いを定め構えた。

「綺麗事で終わる世界なんてないんだよ。」

イリュテラスは笑いながら突っ込んで来た。ウルトラレックスと日比野も同時に突撃した。イリュテラスは両手から雷魔法を放って攻撃してきた。二人は大地を蹴って素早くジャンプした。そのまま、ウルトラレックスは顔面を蹴り、日比野は背中を切ろうとした。

しかし、両方の攻撃はイリュテラスには効かず両肩から生えた触手の先から雷擊を放って攻撃した。

二人は下がった後、ウルトラレックスはレクシウム光線を、日比野はシャイニングブラスターをイリュテラスに放った。その攻撃は両方イリュテラスに命中した。その時、小石川はイリュテラスの腰部分にある菱形の黄色い発光体が光ったのを目撃した。

(なんですの、あれ?)

命中した後、しばらくして土煙が晴れると無傷のイリュテラスが立っていた。その周りには微かに半透明の金色の壁が並ばれていた。

「何!?」

「まさか、バリヤーか!?」

橘が叫ぶとイリュテラスは高らかに笑って答えた。

「そうだ!お前らごときじゃ絶対に破壊できないバリヤーだ!」

イリュテラスはそう言った後、口からロケット弾、鼻から火炎、触手の先から雷擊を放って攻撃した。

ウルトラレックスは飛んで、日比野は側転で攻撃を避けた。

「あのバリヤーをなんとかしないとまずいぞ。」

「あの、わたくし、見ました。二人が攻撃する直前に背中のあれが光ったのを。」

「それ本当か、小石川。」

「はい。」

「なるほど、星雲寺。いいえ、キュアリアス。私の合図であれに攻撃して。」

「うん、わかった。」

四人はウルトラレックスと日比野を攻撃し続けているイリュテラスをじーっと観察した。

「無駄だ!貴様らは俺様に勝てない!ここで俺様の実験材料になってもらうぞ!」

そして、イリュテラスが苦戦する二人に勝ちを確信しながら叫んで攻撃しようとした瞬間、舞沢がキュアリアスに合図を出した。

「今よ!」

キュアリアスもそれに応じ、口から光線を吐き、イリュテラスの背中の発光体に当てた。その瞬間、発光体は砕け散った。

「ぐおぉぉぉぉぉ!」

「二人とも!今よ!」

ウルトラレックスと日比野は舞沢に言われてさっきと同じ攻撃を放った。今度はバリヤーは張られずイリュテラスに直撃した。

「やっぱり!背中のあれがバリヤーを作っていたのね!」

イリュテラスは大きく怯んだがまだピンピンしていた。

「バリヤーだけじゃなくあいつ自身硬いのか。」

「まだまだぁ!」

イリュテラスは全身から雷を放って攻撃してきた。ウルトラレックスと日比野は雷を前転しながら避け近づいた。そして、ウルトラレックスは左手に黄色い剣を作った。そのまま、二人は剣をイリュテラスに突き刺した。

「ぐおぉぉぉぉぉぉ!貴様らー!」

イリュテラスは二人を掴んで投げ飛ばした。そして、起き上がろうとした二人に両掌の目玉を見せようとした。

「もう知っている。」

しかし、先に起き上がった日比野は目を瞑りながらV字に剣を動かした。

「《ビクトリーギロチン》!」

放たれた2つの光の刃はイリュテラスの両手と触手を切り裂いた。

「なに~!」

さすがに両手を切られて戦くイリュテラス。その隙にウルトラレックスはキュアリアスに向かって叫んだ。

「キュアリアス!光線を僕に撃って!」

「え?う、うん!」

キュアリアスは言われた通りに光線をウルトラレックスに向かって放った。それをウルトラレックスは角に貯めた。

「!」

その間に日比野はイリュテラスに向かって走っていた。

「俺様を誰だと思っている!ナンバーズNo.12のイリュテラス様だぞ!」

イリュテラスはロケット弾や火炎で日比野を攻撃した。日比野はそれらを防ぐと次は目から怪光線を発射した。

「だったら俺達の敵だろ。」

怪光線を避けた日比野はそのままイリュテラスの首を切り裂いた。

そして、角に光線を吸収したウルトラレックスはそのエネルギーを両手に貯めた後、虹色のエネルギーボールを作って首のなくなったイリュテラス目掛けて投げた。

「《スペースX》!」

命中したイリュテラスの体はX状に切られた後、爆発四散した。

「やったー!」

爆発四散したイリュテラスを見て喜ぶキュアリアス達。他の捕らわれていた女性達も驚きつつも喜んでいた。四肢が無い鬼の女性もキュアリアス達ほどではないが喜んでいた。

こうして、異次元での戦いはウルトラレックス達の勝利に終わった。

今回倒した怪獣


怪獣名 イリュテラス

別名 異次元怪獣

全長 3.0m

体重 440kg

特徴

ナンバーズのNo.12を担っているケンタウロス型の四足歩行の怪獣。怪獣達の中で唯一持っている異次元能力を使って移動や誘拐、奇襲を得意としている怪獣。主な武器は口から発射するロケット弾、鼻から出す火炎放射、目から放つ怪光線、両肩から生えた触手の先から放つ雷擊 《スネークサンダー》、腰部分にある菱形の黄色い発光体から発生させる《イリュテラスバリヤー》、そして両掌にある目玉を見た者を恐怖に陥れる《テラーアイ》である。

ちなみに、本来の担当は異次元を使っての誘拐や奇襲であって実験はイリュテラスの趣味である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ