異次元への再挑戦
ウルトラレックスを眠らせた日比野達はワンダーマリンの病院の一室にいた。一応、この病院には怪獣用の病室があり、ウルトラレックスはそこに眠ったままだった。
「しばらくすると起きると思う。」
「あぁ、狂暴化した人達も意識を失った後は戻っていたからな。」
病室には日比野、佐古水、郷田、堀垣、中島先生がいた。他のみんなは病院の外で待ってたり引き続きキュアリアス達の捜索や事件の捜査を行っていた。
「夢宮、俺は・・・」
日比野は何か言いたいみたいだが途中で言葉を濁してしまった。
そのまま、日比野は病室を出た。その後、全員病室を出て中にはウルトラレックスだけになった。
すると、窓側の空間が突如として割れ中からイリュテラスが現れた。
「なかなか信頼されているようだがまたここで暴れたらその信頼はどうなる?」
イリュテラスは笑いながら掌の目玉をウルトラレックスに向けた瞬間、ウルトラレックスがイリュテラスの手を掴んだ。
「何!?」
「僕は未熟です。一人で突っ込んでみんなに迷惑をかけた。」
ウルトラレックスはゆっくりと起き上がりながらイリュテラスの両掌を掴み、目玉を封じた。
「馬鹿め!また、異次元に入れれば同じこと!」
イリュテラスはウルトラレックスを異次元に引き摺り込もうとしていた。すると、ウルトラレックスは大きく口を開けた。
「無駄だ!貴様の攻撃なんぞ、俺様には効かん!」
そして、ウルトラレックスは火災報知器に光線を放った。
「何!?」
火災報知器が警報を鳴らし、スプリンクラーが作動した。すると、警報を聞き付けた日比野達が病室に入ってきた。
「夢宮!・・・なんだ、そいつ!?」
「なんでいきなり怪獣が現れるんだよ!?」
「小癪な!」
イリュテラスは日比野達に向けて口からロケット弾を発射した。日比野はとっさに剣で防ぎながらイリュテラスに走り出した。郷田も持っていたドローンをイリュテラスに向けて投げた。イリュテラスはドローンを避けたら日比野の剣を肩の触手で弾いた。すると、日比野はそのままイリュテラスに体当たりした。
そして、ウルトラレックスと日比野はイリュテラスとともに異次元に入ってしまった。その後、すぐに佐古水が行こうとするが異次元は閉じてしまった。
「夢宮、日比野。」
何もなくなった空間を佐古水達はただ見続けていた。
異次元に入ったウルトラレックスと日比野が周りを見るといきなり歪んだ空間から小さな街に変わった。その街は自分達がいたワンダーマリンだった。
「ここは、どこだ。夢宮、お前。」
日比野が声をかけた。しかし、ウルトラレックスは何も言わず、ただ一点を睨み付けていた。日比野がその方向を見るとイリュテラスが笑いながら立っていた。
「あいつは?」
「イリュテラス、ナンバーズのNo.12。」
「あいつがナンバーズか。」
日比野はイリュテラスを睨んでいるとイリュテラスは指を鳴らして十字架に拘束されているキュアリアス達や誘拐された女性達、怪獣を二人に見せた。
「な、みんな!」
「日比野、夢宮!」
「夢宮君、大丈夫!?」
「うん!もう大丈夫!」
「これでわかったな。あいつが全ての元凶だということが。」
二人はイリュテラスを睨み付けた。イリュテラスは余裕の表情でかかってこいと挑発していた。
今、異次元でウルトラレックスと日比野がイリュテラスに立ち向かおうとしていた。