爆弾摩を止めろ!
夢宮達WISHはある現場にいた。石炭の採掘場なのだが爆破されて悲惨に光景になっていた。唖然としているオーク達に日比野が事情を聞く。
「知らんのだ。今朝来てみたらこの有り様だ。」
どうすればいいのか分からず愕然とする。日比野達が現場を調査していると天谷から連絡がきた。
『日比野さん。この爆破事件、ここ数週間で石油コンビナートや採掘場などで起きています。しかも、爆発の規模が大きくとても人間技とは思えません。』
「確かに魔法でもここまでの爆発は無理があるな。」
佐古水が報告に来る。日比野は少し考える。
「この辺りで怪獣の目撃情報は?」
『夜中にライオンみたいな雄叫びを聞いたという報告がいくつか。それが怪獣のものであるという確証はありません。』
「怪しいな犯行時間も夜みたいだし次来そうなところを手分けして張り込んでみよう。」
日比野がみんなに指示する。その夜、天谷達と協力していくつか出現場所を予測しそこに配置した。
夢宮達チームランスロットは海沿いの工業団地で待機していた。その時、日比野から連絡がきた。
『夢宮!チームグィネヴィアが待機している倉庫街に怪獣が出現した!すぐに来てくれ!』
日比野から連絡を受けすぐに向かった。
その倉庫街には獅子みたいな顔に類人猿みたいな体躯をした怪獣が暴れていた。そこに姫樹達が攻撃して気を反らす。怪獣は火炎を吐いて破壊活動をする。
「なんだよこいつ!いきなり何もないところから出て来やがったぞ!」
「これは…イリュテラスに似ているわね。」
何もない空間から突如現れた怪獣をイリュテラスと重ねる小石川。怪獣は腕を振り回して姫樹達を追い払う。そこにタイタンホークからミサイルが飛んできた。
『間に合ったか!?』
「リーダー!やべぇぜあいつ!いきなり出てきては爆弾投げてくる!」
タイタンホークからコスモスとジオフェニックスが出撃する。コスモスとジオフェニックスの攻撃が怪獣の背中に命中する。
「日比野さん、小石川さんからの情報から怪獣はイリュテラスのように異次元を通って移動し両手から爆弾を生成して投げるみたいです。」
「分かった。」
「リーダー!メルギドン防衛施設からも応援が来るぜ!それとその怪獣は2ヶ月前にも隣のフォローム地方で目撃された怪獣だ。防衛軍はこいつをボムギランと命名している。」
「分かりました。怪獣をボムギランと呼称!ボムギランは現在チームグィネヴィアとチームトリスタンと交戦中!残りのチームは!?」
「チームパーシヴァルとチームマーリンがあと13分で到着します!•••チームランスロットがもうすぐ到着します!」
天谷が報告するとウルトラレックスがタイタンホークの隣を通過しボムギランにキックした。その後ろからキュアリアスが光線を放つ。
「お待たせしました!」
「間に合ったかの!?」
起き上がったボムギランは両手から光弾を放った。ウルトラレックス達は光弾を避ける。その瞬間、光弾が爆発した。
「!?」
「夢宮!あいつの放つ光弾は爆弾だ!そいつでいくつもの施設を爆破させている!」
「しかも、自由に起爆出来るみたいで油断出来ないにゃ!」
姫樹と南がウルトラレックスに報告する。ウルトラレックスは頷くとスカイライジングタイプに変身した。ボムギランは光弾を投げ飛ばして攻撃してくる。すると、ウルトラレックスはレヴォリュートスパークを放った。レヴォリュートスパークは光弾を吸収し不発させる。ボムギランはレヴォリュートスパークをジャンプして避ける。
ボムギランがジャンプして移動する。それを南が低い位置から狙って攻撃していると壊れた壁から倉庫の中に大量の光弾が置かれているのが見えた。姫樹も空からボムギランが光弾をばら撒いているのを確認した。
「おい!あいつ爆弾ばら撒きながら移動してるぞ!」
「こっちにも爆弾あるにゃ!」
報告を受けた日比野が光弾の位置を探る。すると、倉庫街ほぼ全域に光弾があることが分かった。それは日比野達の血の気を引かすのに十分だった。
「これは…まずいぞ。」
「これが一斉に爆発すればここ一帯は跡形もなく吹き飛ぶな。」
「聞こえるか!チームランスロット以外は爆弾の解除に全力しろ!ヤバいと思ったら報告して逃げろ!」
日比野が指示する。そこにチームパーシヴァルとチームマーリンが到着した。すぐに日比野が指示する。さらに、遅れてチームパーシヴァルも到着した。
「おい、どーなってんだ!?」
『ボムギランが爆弾をばら撒いてる!一刻も早く解除しないとここが吹き飛ぶ!』
「解除って、やり方分かるのか!?」
『分からん!とにかく爆発させなければいい!頼んだぞ!』
飛鳥崎が光弾を見つける。近づいて見る。すると、郷田から連絡が入った。
『なぁ…勇輝が例の隔離空間作れば爆発しても大丈夫じゃね?』
••••
『それがあるじゃん!』
日比野も気付く。それを聞いた飛鳥崎達もずっこける。
「夢宮!」
「僕も忘れてました!」
「おい!」
姫樹がツッコむ。ウルトラレックスはすぐにブレイブグリッターに変身するとイージスラッガーを展開させてレクシウムフィールドを張った。
「よし!退却!」
飛鳥崎達は日比野の指示で退却する。ボムギランはドラゴンになったルージュと火炎の撃ち合いをしている。そこにルギリナがキックでボムギランの頭に一撃を入れた。ボムギランは怒ったのか目を赤く光らせた。その瞬間、倉庫街一帯にある光弾が一斉に爆発した。
爆煙が上がる。その中からコスモスが出てきた。手にはみんながいる。
「こちらは大丈夫です!」
「よし、夢宮!星雲寺!」
「「はい!」」
ボムギランが突進する。ウルトラレックスがボムギランと取っ組み合いになる。ボムギランのパワーがウルトラレックスを上回る。そこにキュアリアスがボムギランの下に回り竜巻を起こした。ボムギランが吹き飛ばされる。
「勇輝!」
キュアリアスが叫ぶ。ボムギランは両手から光弾を連続で投げまくる。それをルギリナとルージュが迎え撃つ。しかし、数発2人を抜けてしまう。
「しまった!」
「任せて!」
ウルトラレックスの中からモルフィナが出て光のシールドを張る。それにキュアリアスも一緒にシールドを張って光弾を防いだ。
爆煙が晴れる。そこにはイージスラッガーを前に展開したウルトラレックスがいた。ボムギランが驚き再び光弾を放とうとする。それより早くウルトラレックスがレクシウムブラスターを放った。
「《レクシウムエタニティブラスター》!」
ウルトラレックスが放ったレクシウムエタニティブラスターはボムギランに命中し貫通した。ボムギランは雄叫びをあげ爆発する。それと同時にレクシウムフィールドが解除される。
「作戦終了。みんな、よく頑張った。」
戦闘が終わりみんな一安心して帰るのだった。
今回倒した怪獣
怪獣名 ボムギラン
別名 爆弾超獣
身長 75m
体重 8万t
特徴
獅子みたいな顔に類人猿みたいな体躯をした怪獣。両手から放つ光弾が爆弾となり広範囲に爆発する。しかも、起爆タイミングは自身の意志で自由自在であり時限爆弾にも出来る。他にも口から吐く火炎や怪力が武器。身軽ですばしっこい。