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ナンバーズ

「え・・・」

  その場にいた全員が言葉を失った。

  突如、クイーンステラの前に現れた黒い影がギャラクシーメーサーキャノンを弾いたのだ。

  その影は大きい漆黒の翼に青と黒のがっしりとした体格と尻尾、胸の中心には青い発光体と両隣には赤い発光体。そして長い首の先は6本の角と十文字の黄色い目があった。

「なんだ、あいつ。」

  怪獣は右手は赤く鋭い爪と籠手が合体したような手をしていた。その右手で光線を防いだ怪獣はゆっくりとクイーンステラの方を見た。

「下がれ、クイーンステラ。」

「キュ、キュー。」

「下がれと言っているNo.9。」

  クイーンステラは怪獣に圧され、そのまま逃げるように去って行った。

「あいつ、クイーンステラより強いのか?」

「それにNo.9って言ってた。」

「序列があるわけか。」

  姫樹達が警戒していると怪獣はウルトラレックスの目の前に移動した。

「!」

「速い!」

「はじめましてだな。俺はジャギュラ。ナンバーズのNo.4だ。」

「ナンバーズ?」

「そう。12体の怪獣から構成された異世界襲撃兼支配特殊怪獣部隊、通称ナンバーズ。名前なんてどうでもいいけどな。まぁ、簡単に言えばこの異世界を侵略する怪獣達を統率するために結成された指揮官みたいなモノだ。ちなみに、君達がこの前戦ったスパンダーはNo.3だ。」

「!」

  ジャギュラが言ったことにウルトラレックス達は驚愕した。ジャギュラはあの時、勇輝達を見た後、翼を広げ空を飛んでいった怪獣なのだ。

「あんなのが12体もいるのかよ。」

「でも、あの蜘蛛怪獣よりは強くないんだろ?」

「試してみるか?」

  そう言ってジャギュラはウルトラレックスの腹に右手で掌底をくらわした。

「《インフェルノフィンガー》!」

  ウルトラレックスはおもいっきり吹っ飛ばされ、タイタンホークの上に倒れた。

「夢宮!てめえ!」

  姫樹はグレネードをジャギュラに向けて放ったが全て避けられた。すると、ジャギュラは両腕を胸の前で交差させた後に左右に伸ばすと胸の赤い発光体から2本の光線が放たれた。光線は螺旋状になって姫樹に向かった。姫樹はその光線を難なく避けた。

「そんなものが当たるかよ!」

「姫樹、危ない!」

  小石川が叫んだので姫樹は振り向くとさっきの光線が軌道を変えて姫樹の背中に命中した。

「な、なんで!」

「こういう技だからだ。」

  小石川はビームカノンをジャギュラに放つがジャギュラは右手で防いだ。そして、距離をとろうとする小石川に向けて指から赤い鎖を放った。

  放たれた5本の鎖は小石川の両手、両足、首を捕らえ、そのままジャギュラに引っ張られた。ジャギュラは小石川の首を掴むと姫樹を助けたコスモス目掛けて投げた。

「小石川さん!」

  中島先生はコスモスを操縦して小石川を助けた。

「あなた!女性に何しているんですか!?」

「戦いに出れば老若男女関係無い。それが戦争だ。悲しいことにな。」

  コスモスは翼から無数の羽根を放出すると全てジャギュラに向けて放った。

「《エクリプスウィング》!」

  放たれた羽根は縦横無尽に飛びながらジャギュラに向かっていった。

「ほぅ。」

  しかし、ジャギュラは鎖を伸ばしあっという間に羽根を落としていった。

「嘘!?」

  中島先生が驚いているとジャギュラはコスモスの両手、両足を切り落とした。

「くっ!」

  コスモスはなんとか飛びながら二人を背中に乗せタイタンホークに向かった。

  ジャギュラがタイタンホークに向かおうとすると今度はジオイーグルがジャギュラに向かっていった。

「よくも先生達を!」

  ジオイーグルはビームマシンガンの他に魔法で作ったミサイルをジャギュラに向けて発射した。しかし、それもジャギュラはあっさり避けた。そして、左手から青い光の剣を出すとジオイーグルを縦に真っ二つに切った。

「え、嘘。」

  舞沢は切れたモニターを見て呆然としている。

  その隙にジャギュラはタイタンホークに乗ってウルトラレックスに近づいた。すると、タイタンホークの中から郷田が飛び出してライフルを連射した。しかし、それも避けられジャギュラは郷田を左手のジャブで吹っ飛ばした。

「《シャドーブロー》。」

  吹っ飛ばされて倒れる郷田。その後ろから山瀬と飛鳥崎と佐古水がジャギュラに攻撃を仕掛けた。

  ジャギュラは飛鳥崎のジャブを避け、山瀬の蹴りを受け止め、佐古水の刀を青い剣で切った。

  その後、距離をとって片足を上げて構えた。

「おい、山瀬。」

「わかってる。あいつ、格闘技の経験者だ。」

「あぁ、しかもかなりの手練れだ。」

  ジャギュラの動きから二人は推測していた。佐古水も拳銃をジャギュラに向けて構えていた。

「確かに俺は格闘経験者だ。ちなみに、キックボクシング、ムエタイ、カポエィラを嗜んでいる。」

「ほとんど足技だな。」

  ジャギュラが語っていると後ろからキュアリアスが光線を放ってきた。ジャギュラもそれに応じて口から黒い光線を吐いた。2つの光線は一瞬だけ拮抗したがすぐジャギュラの光線がキュアリアスの光線を圧し、彼女に命中した。キュアリアスはそのままウルトラレックスの隣に倒れた。

  すると、ウルトラレックスが立ち上がり、レクシウム光線を放った。ジャギュラはそれに合わせるように右手を上に左手を横に伸ばした後、両手をL字に組合せて光線を放った。

「《ジャギュラシュート》!」

  2つの光線はぶつかり合った。しかし、徐々にジャギュラに圧されてしまい、とうとうウルトラレックスに命中してウルトラレックスは胸の発光体を赤く点滅させて倒れてしまった。

解説集

ストレイザー

Gパワードスーツとは違い、大型怪獣用に開発された兵器。直接乗り込んで操縦する手動タイプと外からラジコンのように操縦する遠隔操作タイプがある。


中島 藤子のストレイザー

名前:コスモス

型式:バランス型

武装:ネイバストサーベル、プロミネンスライフル、ヴァリアブルランチャー、エクリプスウィング

特徴:

翼の生えた女性という天使みたいな見た目のストレイザー。背中にある2つのヴァリアブルランチャーが主な武器。また、左手にプロミネンスライフル、右手にトンファー型のビームサーベル、ネイバストサーベルを装備しており、エクリプスウィングからルナティックシールドを張ることができる攻守ともにバランスがとれたストレイザーである。


舞沢 あかりのストレイザー

名前:ジオイーグル

型式:特殊型

武装:ビームマシンガン、マジックミサイル他

特徴:

舞沢がオペレーションルームから遠隔操作するタイプの戦闘機型ストレイザー。すぐにジャギュラに破壊されたため、ほとんど活躍することはなかった。

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