表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
289/314

みんなと共に

 白い世界…どこまでも続く何もない世界…そこで夢宮勇輝はウルトラレクスと激闘を繰り広げていた。暴走したウルトラレックスのもう1つの人格、グランウィザードの遺伝子を大量に埋め込まれた結果産まれた人格がキバを向く。

 夢宮が右ストレートを出すとそれに合わせてウルトラレクスも右ストレートを出す。高く蹴り上げると同じように蹴り上げる。お腹を狙って膝蹴りするとそれを防ぐように膝蹴りをしてくる。夢宮の考えが全て見透かされているかのようにウルトラレクスは夢宮と同じ行動をしていた。

(僕と同じだ…)

 夢宮は下がって体勢を立て直そうとするもそれを読まれていたのかウルトラレクスが接近してキックする。夢宮は両腕をクロスさせて防御した。しかし、ウルトラレクスが長い尻尾を振り回し夢宮を薙ぎ倒した。

(思考や動きが同じでも体格が違い過ぎる。)

 ウルトラレクスは口から光線を放つ。夢宮はタイミングを予測して避ける。ウルトラレクスはイージスラッガーを展開させ攻撃する。夢宮はなんとかして避けるも動きが読まれているため攻撃を受けてしまう。

(ダメだ…このままじゃ勝てない…どうすれば…)

 ウルトラレクスに苦戦する夢宮。ウルトラレクスがレクシウムブラスターを放つ。シールドを張って防ぐも直ぐに破壊され吹き飛ばされる。

(どうすれば…僕の思考が読まれている…僕の…)

 そこで夢宮は思い出す。今まで共に戦ってくれた仲間達。その記憶が思い出として甦る。夢宮はゆっくりと立ち上がり深呼吸する。ウルトラレクスがスターライトストレートを打つ。それをクロスカウンターで反撃した。突然の一撃をくらいウルトラレクスはよろける。さらに、夢宮は拳に光を纏いボクシングでウルトラレクスを攻撃した。

「な…!?」

 驚いたウルトラレクスは下がって体勢を立て直す。夢宮は深呼吸してボクシングのポーズを取っていた。その姿が飛鳥崎と重なった。飛鳥崎と同じように笑うと夢宮は飛鳥崎と同じ動きでウルトラレクスを殴り翻弄する。

 ウルトラレクスも負けじとレクシウムソードを出して攻撃する。すると、今度は俊敏に駆け回りレクシウムソードを避けると猫のような動きでウルトラレクスを翻弄した。

「にゃ〜。」

 ウルトラレクスから離れた夢宮が猫のような動きをする。その姿は南と重なっていた。ウルトラレクスがイージスラッガーで攻撃するも軽快な動きで避けウルトラレクスを引っ掻きまくる。さらに、攻撃を避けると光で作った手裏剣を当てる。

「なめた真似を…」

 ウルトラレクスは口から光線を放ち薙ぎ払う。それを避けた夢宮は指を差すとそこから光魔法を弾丸のようにして連射を始めた。その姿はまるで郷田のようだった。走りながら光の弾丸をアサルトライフルのようにして撃つ。ウルトラレクスはイージスラッガーで防ぎながら突撃してきた。

「じゃあ…」

 ウルトラレクスが殴ってくる。それを避けた夢宮は掌底でよろけさすと後ろ回し蹴りをウルトラレクスの顎に当てた。さらにチョップや膝蹴り、発勁で圧倒する。その動き、その姿が山瀬と重なる。

 接近戦は不利と判断したウルトラレクスは空を飛んで上からレクシウムスラッシュで攻撃する。夢宮はそれを避けると今度は光の弓矢を生成して放った。今度はその姿が姫樹と重なった。

 さらに、光の翼を出すとウルトラレクスと同じ高さまで飛ぶと両手を合わせて光でスナイパーライフルを作るとウルトラレクスに向けて光線を発射した。ウルトラレクスも対抗して口から光線を放つ。両者の光線がぶつかり合い爆発する。その時の姿が小石川と重なる。

「なんだこれは…」

「僕らの…思い出だよ!」

 ウルトラレクスがイージスラッガーやレクシウムスラッシュで弾幕を張るも冷静に右手を構えレクシウムスラッシュに光の弾丸を的確に当てた。その冷静沈着な姿は橘と重なった。

 ウルトラレクスはさらに弾幕を張り圧倒する。それでも夢宮は耐え冷静に光の弾丸を一発撃った。その一発は弾幕を掻い潜りウルトラレクスの頭部のクリスタルに命中した。夢宮が溝霧と重なる。

 さらに、一瞬怯んだ隙をつき接近すると光の剣を作り突き出た。そこから光が放たれウルトラレクスを貫く。今度はその姿が空咲と重なった。

 ウルトラレクスは煙を吐き落下する。それでも立ち上がり攻撃を続ける。すると、光の球を大量に作って雨のように撃つ。ウルトラレクスの攻撃を舞い踊るように避けながら応戦する姿はまるで礼崎のようだった。

「まだだ!」

 ウルトラレクスは夢宮の両脇をイージスラッガーで塞ぐとレクシウムブラスターを放った。夢宮は手を地面に置くと光の壁を作ってレクシウムブラスターを防いだ。その姿が堀垣と重なる。

 ウルトラレクスは接近してスターライトストレートで光の壁を殴る。何度もラッシュすると光の壁が破壊された。夢宮を視認すると口から光線を放つ。夢宮はそれを仰け反ってよけた。

(朝比奈さんや舞沢さんのように賢くないし天谷さんやエメラナさんのように冷静に分析することも出来ない。けど…)

 夢宮は必死にウルトラレクスの行動を読む。自分と同じ思考なら対策は出来る。次はどうくる?自分ならどうする?それを絶え間なくくる攻撃から避けながら考える。

 ウルトラレクスが再びスターライトストレートを打つ。それを待っていたかのように紙一重で避けるとウルトラレクスのカラータイマーに両手を合わせた。

「そこだ!」

 夢宮は両手から光線を放ちウルトラレクスを倒す。その動きは中島先生が乗るコスモスを彷彿とさせる。

 ウルトラレクスはさっきの一撃を食らって倒れるも直ぐにジャンプして立ち上がると同時に距離を取るとイージスラッガーをドリルのように展開させレックススパークアローレイを放った。それを光で作った刀で受け流すと居合抜きでウルトラレクスを一閃した。夢宮の姿が一瞬、佐古水と重なる。

 ウルトラレクスは右肩に装着していた武器とレクシウムソードでレックススラッシャースペシャルを打つ。それを新たに作った光の剣の二刀流で受け流すと光の剣で真一文字に斬った。その姿が日比野と重なった。

「この俺が…」

「君は僕の中で産まれたもう1人の僕だ。だから…仲良くなりたい!」

 夢宮は叫び、足を上げ光を蹴り放つ。ウルトラレクスも同じように足を上げ光を蹴り放った。

「「《星色の脚》!」」

 互いの光が交差しぶつかり合い爆発する。ウルトラレクスはイージスラッガーを前に展開してレクシウムエタニティブラスターを放った。それに対し夢宮は突撃した。全身に光を纏いレクシウムエタニティブラスターに突撃する。夢宮の諦めない姿が星雲寺と重なった。

(みんながいたから…友子がいてくれたから…僕は…)

 レクシウムエタニティブラスターが夢宮に命中し爆発が起きる。ウルトラレクスはニヤリと笑っている。煙が晴れると夢宮が出てきた。夢宮はウルトラレクスに抱き着き光で包む。暴れるウルトラレクス。どれだけ攻撃しても夢宮は放さない。

「君の苦しみ、悲しみ、願い…その全てを知ったわけじゃない。でも分かりたい…助けたい…救いたい!だから、僕と一緒に進もう!君はもう1人じゃないから…」

 夢宮の言葉を聞いたウルトラレクスは暴れるのを止めた。その瞬間、世界が光に包まれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ