表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/314

星屑の女王

タイタンホークは進んでいる。怪獣が発見されたポイントは綾宮市の北東にある大きな渓谷だった。

WISHとヌーリスト達は怪獣が発見されたポイントに着いた。

タイタンホークは空中で留まったまま、ウルトラレックス、キュアリアス、小石川、姫樹は飛んで辺りを探索し始めた。

「この辺りで発見されたのか。」

「聞こえますか。こちら、タイタンホーク。現在、怪しい反応はありません。このまま、索敵範囲を広げます。」

「分かりました。」

天谷からの通信に答えた後、ウルトラレックスは旋回して捜索場所を変えた。

すると、いきなり天谷から通信が入ってきた。

「反応ありです!前方約10kmに大きな反応です!」

「!」

ウルトラレックス達はタイタンホークと共にそこに向かって行った。

すると、渓谷の間に大きな影が見えた。その影は全長が100mぐらいはあり、虫のような顔に大きな鋏、背中から生えた6本の虫のような長い脚、先が蜂みたいな長い尻尾が特徴的だった。

「なんだあいつ、デカっ!」

「あれが今回の主犯か。」

「なんかお腹のあれ、気持ち悪っ!」

空咲の言う通り、怪獣の腹は膨らんでいて中には卵のようなモノがびっしり入っていた。そして、怪獣の下には産んだばかりと思われる卵が大量にあった。

すると、卵が孵化したのか中から怪獣が現れた。その怪獣はまさしくメモリアでウルトラレックスと戦った怪獣だった。しかし、両手は鎌ではなく人間と同じ5本指のがっしりとした手だった。そんな怪獣が大量に卵から飛び出してきた。

「あいつが主犯で間違いないな。」

「いっぱい飛んできたぞ!」

「タイタンホーク、旋回!」

「OK!」

新庄が操縦しているタイタンホークは見事な旋回をして怪獣から距離を取った。

「怪獣に向かって攻撃開始!」

「了解!」

日比野の命令でタイタンホークはミサイルを発射して怪獣達を攻撃した。


タイタンホーク格納庫

「私も行くわ。」

「大丈夫ですか、先生。」

「生徒ばかりに頼れないでしょ。それに、一度こういうのやってみたかったの!」

中島先生はコスモスに搭乗すると格納庫から発進した。

「私も行く。初戦だけどやってみる。行くよ、ジオイーグル!」

その後に舞沢はオペレーションルームから遠隔操作の戦闘機、ジオイーグルを発進させた。


ウルトラレックス達は飛んでくる怪獣達と交戦し始めたが数に圧されていた。すると、後ろからきた2本の大きなビームが怪獣を一掃した。後ろを見ると腰に大きなビームキャノンを構えたコスモスがいた。

「先生、何ですかそれ?」

「ヴァリアブルランチャーって名前の武器だけど凄い威力ね。」

驚いている中島先生の隣をジオイーグルが通過した。ジオイーグルはビームマシンガンで怪獣を攻撃していた。


大きな怪獣はジーっとタイタンホークを見ると急に鳴き出した。

「なんだ!?」

すると、オペレーションルームのモニターの一つがザーザーと音をたて、砂嵐になった。

「何が起こった!?」

「分かりません!?いきなりこちらからの操作を受け付けなくなりました!」

すると、モニターの砂嵐が消え文字が表示された。

”ワガナハクイーンステラ“

「クイーンステラ、あの怪獣の名前か。」

「どうやら、あの怪獣がハッキングしてきたようだな。」

“トウコウヲヨウキュウスル”

「あの時の蜘蛛怪獣と同じこと言ってやがる。」

”キョヒスルナラバステラソルジャーデスベテヲハカイスルノミ“

「ステラソルジャー。あのいっぱいいる怪獣か。」

「皆さん聞こえますか?怪獣の名前はクイーンステラ。小さな怪獣はステラソルジャーと判明。」

「クイーンステラ。星屑の女王様ってことか。」

「なかなかメルヘンな名前ですわね。」

姫樹と小石川はステラソルジャーを払っているがだんだんステラソルジャーの動きが変わっていった。

それはウルトラレックスも感じていた。口から光線を放ったが避けるか耐えていた。するとステラソルジャーの1体が口からウルトラレックスと同じ光線を放ってきたのだ。

「!」

ウルトラレックスは光線を避けるがステラソルジャーは次々と交戦を放ってきた。

「こいつら、もしかして学習してる!?」

それをモニターで見ていた舞沢が叫んだ。

「学習?」

「そう。メモリアにいた怪獣は両手が鎌だった。けど今の怪獣は私達と同じ手をしている。つまり、クイーンステラがソルジャーから得た情報を元に新たに学習、強化したソルジャーを生産しているってこと。」

「もしそれが本当ならばかなり厄介だ。」

「じゃあ、早いとこ女王様を倒せばいいんじゃねぇか?」

すると、新庄が提案した。

「確かにそれが一番いいな。よし、目標はクイーンステラ!攻撃用意!」

日比野の命令でタイタンホークは機首をクイーンステラに向けた。クイーンステラはタイタンホークの動きにポカーンとしていたがすぐにステラソルジャーをタイタンホークに向かわせた。

ステラソルジャーがタイタンホークに光線を放ったがタイタンホークの前にコスモスが出た。

「ここは私が守るわ!ルナティックシールド!」

コスモスの翼が前に伸ばした瞬間、光の壁が現れ光線を全て弾いた。その結果、タイタンホークは被弾することはなかった。

「すげぇ、先生。」

オペレーションルームにいたみんながコスモスの性能に驚いていた。

「!」

クイーンステラも驚いたようでステラソルジャーをコスモスにも向かわせた。

すると、今度はウルトラレックスが前に出た。

「今度は僕です。」

(あの時撃てなかったあの技を今!)

ウルトラレックスは両手を頭上で合わせた後、両腕を引き絞り、指先を伸ばして前に突き出し交差させてから左手はそのままで右手を後ろに伸ばした後に両手を交差させて光線を放った。

「《レクシウム光線》!」

腕から放たれた光線はステラソルジャーを一掃し、クイーンステラの前にいたステラソルジャーは全滅した。

「キュ~!」

クイーンステラはあまりの出来事に涙目になっていた。

「すげぇ。夢宮の奴、いつの間にあんな必殺技を習得したんだ?」

「とにかく、これで邪魔はいなくなった!今だ!ギャラクシーメーサーキャノン、発射!」

「了解!」

新庄がレバーを引くとタイタンホークの機首上下に分かれ、ギャラクシーメーサーキャノンが現れた。

「ギャラクシーメーサーキャノン、発射!」

そして、そこから青白い光線が発射された。ウルトラレックスとコスモスは瞬時に避け、光線は真っ直ぐクイーンステラに向かっていった。

「キュー!」

クイーンステラが涙目で戦いた瞬間、黒い影がクイーンステラの前に立ち光線を弾いたのだった。

今回登場した怪獣


怪獣名 クイーンステラ

別名 生産怪獣

全長 110m

体重 105000t

特徴

メモリアでウルトラレックスと戦った怪獣を産み出した本人。ステラソルジャーと呼ばれる配下を腹の中で作り出し尻尾の先から卵として産んでいる。ステラソルジャーは相手と戦う際に、その情報をクイーンステラに自動的に送ることで強化されたステラソルジャーを生産することが可能。その代わり、自身の戦闘力はほぼ皆無。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ