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怪奇シリーズ 蠢く蟲

 静かな街、そこに郷田、朝比奈、皇凰院が調査に来ていた。郷田曰くタイタンホークの修理中、修理代を稼ぐためにギルドの依頼をしているのだ。そう言ってはいるが実際は今ある貯金でなんとか賄えるためこの依頼は郷田の小遣い稼ぎだ。

 そんなことを知らない朝比奈と皇凰院を連れ郷田は依頼者がいるギルドへ入る。そこでは複数に死体袋が並べられていた。それを見ただけで只事じゃないと確信する。郷田が依頼者のエルフの男性に話を聞く。

「これは?」

「怪獣の被害にあった者達だ。君達にはその怪獣の討伐を依頼したい。」

 そう言ってエルフは郷田達にタブレットを見せる。

「かなりショッキングな映像だから気を付けてくれ。」

 彼に言われおそるおそる再生する。すると、倒れている人の目や口、さらには腹を喰い破りワラワラと出てくるカマキリみたいな怪獣が映っていた。それを見た朝比奈と皇凰院は涙目で郷田に抱き着いた。

「お前ら、虫苦手か?」

「無理に決まってるでしょ!こんな気持ち悪いの!」

「か、カブトムシとかなら大丈夫なんですけどこうウジャウジャ出てくる系の虫は苦手なんです。」

(あれ…もしかして今俺モテてる?)

 美少女達(片方男だが)に抱き着かれている郷田は満更でもないような顔をする。そのままエルフに話の続きを聞いた。

「これ、どこにいるとか分からないのか?」

「ええ。ギルドはこの怪獣をガンティスと命名し討伐しているのですがガンティスがどこにいるのか判明していません。しかも、ガンティスは人に寄生し脳を支配することで操り自分の住処に連れて行く習性があるのです。」

「じゃあ、その跡を追えば…」

「無理でした。何度も試しましたが途中でまかれるかソルジャーに襲われるかのどちらかです。」

「ソルジャー?」

「これです。」

 エルフが別の映像を見せる。カマキリみたいな禍々しい昆虫型怪獣の死体が映っている。

「このソルジャーは何度倒しても現れてくるので大元のマザーを倒さなければなりません。」

「そこで怪獣退治の専門家である俺達に依頼したと。」

「はい。お恥ずかしい話私達は怪獣に対しては詳しくないのです。普通のスライムやドラゴンなら退治できるのですが…」

「分かりました。この依頼、受けましょう。」

「ありがとうございます!」

 下心見え見えの郷田は依頼を受け早速2人を連れて散策する。しかしというよりやっぱりガンティスの姿はない。すると、フラフラしている不審な女性がいた。

「おい大丈夫か?」

 郷田が声をかけると女性がいきなり襲ってきた。郷田が避け皇凰院が気絶させた。3人が気絶した女性を抱えると女性の額がかなり熱がこもっていた。

「おいやべぇぞ!さっさとギルドに運ぶぞ!」

 3人は女性を急いでギルドに運ぶ。エルフが何事かと聞く。郷田達は女性を寝かせる。

「これはガンティスに寄生された時と同じ症状!」

「マジか!」

「はい。寄生された人は体温が高くなり意識が乗っ取られます。こうなっては…」

 エルフがあきらめないかけた時、皇凰院がもらった医療用手袋をして女性の服を脱がせた。

「皇凰院!?」

「さっきの映像見たところガンティスは肝臓に寄生しています。なので彼女の肝臓を取り出しガンティスを除きます!」

「出来るのか?」

「手術なら元いた世界で兵藤から習いましたので。」

「凄えな。」

「急いでいるので麻酔は省きます。」

 皇凰院はナイフを貰うと女性の口にタオルを噛ませナイフを炙り腹を裂いた。女性は暴れる。郷田達が女性を抑える。麻酔や痛みを抑える魔法がないため痛みが女性を襲う。皇凰院が肝臓を取り出し一部を切る。そこから小さいガンティスが現れる。皇凰院はすぐにガンティスを出しナイフで刺す。そのまま肝臓の無事な部分を戻し傷を縫う。

「これで大丈夫なのか?」

「分かりません。後は様子を見るだけです。」

 皇凰院が一息付いていると刺されたガンティスが抜け出し逃げ始めた。それに朝比奈が気付き風魔法を放つがガンティスは避け逃げる。

「追え!」

 女性を他の人に任せ郷田達はガンティスを追う。ガンティスはよろけながらマンホールの中へ入る。

「まさか、下水道か。」

 郷田達はマンホールを開け下水道に入る。暗い下水道を灯りを照らす魔法を使って先に進む。すると、死臭がする。郷田達が鼻を抓む中、皇凰院は真っ直ぐ進む。その時、ソルジャーが襲ってきた。

「戦闘開始!」

 エルフ達が応戦し始める。郷田達もソルジャーの攻撃を避け撃破する。すると、ソルジャーの1体が口から糸を吐き朝比奈を拘束した。

「いやぁ!」

「朝比奈!」

 郷田が朝比奈を連れ去ろうとするソルジャーを撃つ。ソルジャーは腕や腹部を負傷しながらも朝比奈を連れて行った。郷田がソルジャーを追う。そのまま追い続けると広いところに着いた。

「こんなところが…」

「ここは街中の排水を浄化施設へと送る場所です。」

 エルフが説明していると皇凰院が止まった。前に何かいる。エルフが光を全体に灯した。その瞬間、10mを超える巨大なガンティスが姿を現した。その前には拘束された朝比奈や死体がいくつもあった。

「あいつがマザーか。」

 郷田がマザーに向けて撃つ。しかし、硬い身体に弾丸が弾かれてしまう。マザーは腹部から長い尻尾を伸ばし針をこちらに向けて攻撃してきた。攻撃を回避しソルジャーを減らしていく。すると、皇凰院が走り出し朝比奈を捕らえていたソルジャーの攻撃を避けナイフで首を斬って倒すと朝比奈に近付く小さいガンティスを刺した。

「あ、ありがとう。」

 皇凰院が朝比奈の糸を切る。それを見逃さずマザーは鋭い鎌を2人に振り下ろす。そこにマックスブレスレットを盾に変形させた攻撃が来て攻撃を防いだ。郷田はすぐに刀に変形させて鎌を斬り落とす。

「ありがとうございます!」

「少しだけ見直したわ。」

「惚れていいんだぜ。」

「それは却下。」

 暴れるマザーから距離をとって並ぶ3人。エルフ達もソルジャーをあらかた倒して並ぶ。マザーは口から糸を吐き尻尾を伸ばして攻撃する。

「もう同じ攻撃は効かないから!」

 朝比奈が竜巻を起こして糸を防ぐ。そのまま竜巻をマザーにぶつける。

「今です!」

「OK!」

 皇凰院が叫ぶ。郷田が巨大なライフルを構えマザーを狙う。マザーも尻尾を伸ばして攻撃するがエルフ達が尻尾を斬り落とした。

「いくぜ!《フレイムブラスト》!」

 郷田はライフルから炎魔法を撃ち出す。炎は竜巻と合体しマザーを燃やす。マザーは暴れまくるがとうとう倒れ爆散した。

「よっしゃー!」

 ガッツポーズする郷田。エルフ達も喜び歓声をあげる。

「ありがとうございました。」

 依頼を達成しエルフから依頼料を受け取った郷田達は帰路に着く。

「凄かったよ皇さん。手術なんて出来るんだね。」

「いえ。実はあれが初めての手術だったのでドキドキしました。」

「初めてであれは凄いぜ。」

 2人が皇凰院を褒める。そのまま帰路に着いていると郷田がこちらを威嚇しているカマキリを見つけた。

「お、カマキリ。」

「それ、ガンティスじゃないわよね。」

「違うみたいですよ。」

 2人が安心しているとカマキリの後ろの卵からウジャウジャと幼体が産まれてきた。

「「キャー!」」

 それを見た朝比奈と皇凰院は急いで逃げていくのであった。

今回倒した怪獣


怪獣名 ガンティス

別名 寄生魔蟲

全長 15m

体重 350kg

特徴

暗くて湿った場所に住み着く昆虫型怪獣。本体のマザー、見張りや奇襲などのソルジャー、寄生してマザーの元へ移動させるインセクトがいる。

 まずマザーがインセクトに圧縮した卵を産む。そのインセクトが人間の肝臓に寄生し脳を支配しながら肝臓を食い圧縮した卵を植え付ける。そして、マザーの元へ行きそこで孵化し人間を捕食する。この方法で増やしている。

 主な武器は両腕の鎌、口から吐く糸、産卵管と合体した毒針。また、羽を広げ真空波を放つことも出来る。

 暗くて湿った場所を好む。火が弱点。

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