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宇宙からの挑戦

 ヒバドンの事件から2日経過した。夢宮はタイタンホークの自室で不貞腐れている。


 2日前、ヒバドンをヒバナクロウ島に移し戻ってきた夢宮達をコルドウェルが迎えた。

「おめでとう。君達の手柄だ。」

「てめぇ。」

 殴ろうとする郷田を日比野が止める。結局助けることが出来なかったと自己嫌悪に陥ってしまった夢宮はそれから自室に籠もってしまった。

「勇輝!気にすんな!あんな奴の言葉なんて忘れてパーとやろうぜパーと!」

「そ、そうですよ!あの怪獣もDRCで殺されなかったのは勇輝のおかげなんだから!」

 郷田と堀垣が扉の外から声をかけるが反応がない。すると、集合するようにと日比野から声がかけられた。2人は鹿夢宮を後にしてオペレーションルームへと向かう。

「なんだよ?」

「原子力発電所と隣接しているアトミックラボが隕石で消滅したみたいです。」

「隕石!?」

 天谷がモニターに映すと数時間前に突然隕石が落下し半径5キロ以上のクレーターが出来たと報道されていた。

「結構近くないか?」

「ああ。俺達にも隕石の調査依頼がきた。行くぞ。」

 WISHは直ちにクレーターへと向かう。

 クレーターに着いた日比野達は放射能を防ぐ防護服を着て現地へ向かう。クレーターの中心には60mを超える巨大な隕石があった。早速、日比野達は調査隊隊長と思われる男の元へ行き挨拶を済ませる。

「ガドンさん、状況は?」

「それが妙でな。原子力発電所とアトミックラボが破壊されたというのに放射性物質がほとんど検出されない。それに比べあの隕石から大量のウランが検出された。」

「ウラン?」

「核分裂反応を起こすことで原子炉の燃料や原子爆弾の核物質として使用される金属のことだ。」

 調査隊隊長のガドンが説明する。それと同時に隕石の成分表を見せる。そこには鉄やニッケルの他に炭素やウランも検出されたと記されている。特にニッケルとウランは高濃度で検出され放射能はそこから出ていた。

 日比野達とは別に隕石を近くで調査している郷田達はコルドウェルがいるのを見て嫌な顔をした。すると、郷田達の端末からアラームが鳴り急いで出る。

「どうした?」

『大変です!早くそこから離れてください!』

「え?なんで?」

『生体反応です!その隕石の中に何かいます!』

 天谷からの報告で急いで隕石から離れる。コルドウェル達も同じ報告を受けてすぐに隕石から離れる。その時だった。突如隕石が爆発し中から何か現れた。

 全身隕石と同じような硬い表皮をしていて肩や胸から結晶が生え両腕の鎌と頭部はその結晶になっている異様な怪獣が現れた。

「か、怪獣!?」

「マジかよ。宇宙怪獣なんて初めて見たぜ。」

 突如現れた怪獣に待機していた魔導機士やストレイザーが出撃し攻撃を始める。しかし、怪獣には一切効いていなかった。

「なんだあの怪獣!?こちらの攻撃が一切効いていないだと!」

 怪獣が一歩動き出した。そのまま一歩また一歩と歩く。すると、両肩の結晶から光線を発射した。その光線は不規則な軌道で動くと全ての魔導機士やストレイザーを撃ち落とした。

「何!?」

 一瞬で全滅させた怪獣にコルドウェルは驚く。タイタンホークで出撃準備していた中島先生もその映像を見て驚いていた。

「嘘…」

『先生!危険です!出撃を中止してください!』

「わ、分かったわ…え…」

 中島先生がコスモスから降りるとハッチの前に夢宮がいた。隣には星雲寺やルギリナ、ルージュもいる

「ラフィさん。ハッチお願いします。」

『いいのかい?あの怪獣、明らかに今までの怪獣と違うぞ。』

『はい。私達も初めて見る怪獣です。強さも能力も全て未知数。』

「分かっておる。そんなの今に始まったことじゃない。」

「どの道奴を倒さなければならない。」

『•••分かったよ。ハッチ、オープン。』

 ビー、ビー、ビーと警報がなりハッチが開く。夢宮達は走り出しハッチから外へジャンプした。

(例え望んだ結果じゃなくてもそこで止まるわけにはいかない。今度こそ…)

「レックスー!」

 夢宮の掛け声とともにウルトラレックスへと変身&巨大化して怪獣の前に着地した。それと同時に星雲寺はキュアリアス、ルージュはドラゴンへと変身しウルトラレックスの隣に並ぶ。

(夢宮君、あの怪獣は嫌なオーラを放ってる。グランウィザードとは別ベクトルに嫌なオーラを感じる。気を付けて。)

(はい。)

 モルフィナの助言を受けてウルトラレックスは走り出した。それに合わせてキュアリアス達も怪獣に立ち向かう。怪獣も歩みを止めずウルトラレックス達に向かい奇怪な声を出しながら鎌で攻撃する。ウルトラレックスは鎌を避けスターライトストレートを打ち込む。しかし、怪獣には効かなかった。

「これがダメなら、燃〜え〜滾れ〜情熱!レックスー!!」

 ウルトラレックスはバーンスマッシュタイプに変身し怪獣を持ち上げようとした。しかし、あまりにも重く持ち上がらない。仕方なく少し下がってボルネイト光線を放った。しかし、それも怪獣には効かなかった。

「硬すぎる。」

 キュアリアスやルギリナ、ルージュ達も攻撃しているが気にすらしていない。そこに大量のミサイルが飛んできて怪獣に命中した。ウルトラレックスが振り向くとネオフェイザーが着地した。

「ネオフェイザー!」

 着地したネオフェイザーは胸を開きDRCを放つ準備をした。ウルトラレックス達は慌てて離れるが怪獣はネオフェイザーに突撃してきた。

「馬鹿な怪獣だ。DRC発射。」

『了解。DRC発射。』

 コルドウェルの命令でネオフェイザーはDRCを発射した。DRCはまっすぐ怪獣に向かっていく。その時、怪獣の前でDRCが分解され粒子が怪獣の両肩の結晶に吸収され始めたのだ。

「何!?」

 ネオフェイザーはDRCを発射し続けるが怪獣は分解、吸収しながら接近してきた。そして、とうとうエネルギー切れとなり発射出来なくなったネオフェイザーはクローシザーズやクローレイ、フィンガーガトリングやDRビーム砲で攻撃するも怪獣は全く怯まず鎌の一撃でネオフェイザーをダウンさせてしまった。

「何だと!?」

 あっけなくやられてしまったネオフェイザーを見てコルドウェルは唖然としてしまう。怪獣はネオフェイザーを倒すと真っ直ぐシャールに向かって行った。その行く手を阻むようにウルトラレックスが立ちイージスラッガーで攻撃する。怪獣はイージスラッガーから放たれる光線をものともせず突き進みなんと鎌でイージスラッガーを粉々に破壊した。

「え、あ…」

 イージスラッガーを破壊されたウルトラレックスは言葉を無くし唖然としている。そこに怪獣は胸から光線を放って攻撃した。ウルトラレックスはスプリームドリームに戻りレクシウムフルブラスターを撃つ。しかし、光線はだんだんウルトラレックスを押しとうとうウルトラレックスに競り勝ち光線をウルトラレックスに命中された。光線はウルトラレックスを貫きウルトラレックスは元の大きさに戻ってしまった。

「勇輝!」

 キュアリアスがウルトラレックスを助けようとすると怪獣は両肩の結晶から不規則に動く光線を放って辺り一面を攻撃した。その光線はルギリナやルージュ、援護に来たタイタンホークにも命中し大破させた。

「操縦不能!メインシステムがやられた!」

『こちらもだ!マジックバーニアをやられた!』

 新庄に続いてモニターからベルッドが報告する。タイタンホークは煙をあげながら不時着する。ルギリナやルージュも怪獣の攻撃でダメージを受けてしまい墜落してしまう。WISHに完全勝利した怪獣は奇怪な声をあげながらシャールに向かって行った。

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