表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/314

マルチバース

現在、WISHはタイタンホークで上空を移動中

タイタンホーク内

「綺麗だよなぁ。」

「そうだね。」

「なんで俺はお前と二人なんだろう。」

「信頼されてないからだと思う。」

三階のある自室で郷田と堀垣が外を見ていた。

すると、チャイムが鳴った。郷田がドアを開けると日比野がいた。

「どうした?」

「今からオペレーションルームに来てくれ。」


オペレーションルームに全員が集まると館長席に座った日比野がこれからのことを話始めた。

「アリスさんと相談した結果、WISHはこの先にある綾宮市に向かう。」

「ん?ちょっと待て。それ、おもいっきり日本の地名っぽくないか!?」

「あぁ、どうやら俺達と同じように異世界から来た人達が作った街らしい。」

日比野の説明にクラスメート達は驚いた。綾宮市はクラークシードの北に位置し、多くの日本人が住んでいることをアリスが説明した。

「そこで何するんですか?」

真っ先にキュアリアスが質問した。

「実はタイタンホークには今、操縦士がいないんだ。」

「え?」

「今は自動操縦と俺や先生達でなんとか動かしているけどタイタンホークは飛行だけでも大変なんだ。それにもしもの時に上手く操縦出来ないと危険ということで綾宮市に凄腕の操縦士がいるからその人をスカウトしに行く予定だ。」

「なるほど。それで、その人ってどんな人?」

「詳しくはわからないけど元F-1レーサーらしい。」

「カッコいいな。」

日比野の提案に全員が賛成したのでタイタンホークはそのまま綾宮市に行くことになった。



異世界転移してから最初の怪獣との戦いが終わった夜

ゲートをくぐったアルギラは驚いた。ゲートの先には見たことない世界が広がっていたのだ。

そこには多種多様な怪獣がいて普通に暮らしていた。その暮らしは普通の人間と大差なかった。

「ここは?」

「ようこそ、マルチワールドへ。」

「マルチワールド?」

「そうだ。俺達怪獣は様々な異世界に転移、干渉、侵略や戦争を仕掛けることが可能だ。」

「やっぱりあなた達が僕達を怪獣に変えたんですね。」

「まぁな。もっとも怪獣に変える能力を持つ怪獣は少ないがな。どうする?今からでも向こうに戻るか?」

スパンダーの質問にアルギラは首を横に振った。

「いえ、今向こうに戻っても僕の居場所はありません。それにここを知ってしまった僕をあなた達が見逃すとは思えないです。」

「そこは安心しろ。別に抜けたところで何の問題もない。俺達は来る者拒まず去る者追わず、裏切り、スパイも大歓迎する。」

「心が広いですね。」

「あぁ、それにうちは週休2日制で残業はしたかったらすればいいし、その分だけ給料もアップ。そして、有給休暇もちゃんと付いている。」

「す、凄いホワイト企業ですね。」

アルギラは目を点にして驚いていた。

「とりあえず、グランドファング、アレクサンドルガはアルギラを案内してやれ。」

「「了解。」」

グランドファングとアレクサンドルガと呼ばれた先の戦いで大量の光のミサイルを発射していた怪獣がアルギラを案内することになった。

2体に命令したスパンダーはそのままどこかへ消えていった。

アルギラは2体の怪獣に連れられ、マルチワールドを見ていた。

すると、怪獣達が行列を作って行進しているのが見えた。近づいて見ると怪獣達は人間達を連れていた。その人達をよく見ると人間だけではなく獣のような耳をしてたり翼や尻尾が生えていた。みんな、みすぼらしい服を着て手や首が枷や鎖に繋がれていた。

「あれは?」

「敗戦世界の連中だ。」

「え?」

「さっきも言ったが俺達怪獣は様々な異世界に転移や戦争を仕掛けることができる。つまり、お前達がいる異世界とは違う異世界に戦争を仕掛けて勝利した。あいつらは負けて俺達の奴隷となった連中だ。」

グランドファングが説明しているがアルギラは今見ている光景に呆然としていた。すると、アルギラは戦車が運ばれているのを見つけた。

「え。あれって戦車ですよね。」

「そうだ。地球から奪った戦利品だ。」

「まさか、僕達の故郷に戦争を!?」

「それはわからん。地球と言ってもお前達がいた地球が存在している宇宙とは別の宇宙が複数存在している。異世界も同様にな。これを多次元宇宙マルチバース)理論というらしい。」

多次元宇宙マルチバース)理論。」

初めて聞いた言葉にアルギラはもしも自分の故郷だったらどうしようと考えていた。

「やぁ、はじめまして。」

「!」

すると、いきなりアルギラの目の前に若い男性が現れた。アルギラもいきなり現れた青年に驚いていた。

「え、何?」

「俺はヴァンキュラー。最初に言っておくが俺は元から怪獣だ。人間に変身できる怪獣さ。お前は?」

「溝霧 ケイ。怪獣名はアルギラ。」

「よろしく、アルギラ君。で、1つ質問だ。」

「何ですか?」

「お前、巨乳好きか?」

「・・・」

アルギラは答えなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ