表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
231/314

克服 ―リベンジ―

 夜、誰もいない公園に松田がいた。彼の後ろにはいつも一緒にいる高島、半沢、紗理奈がいる。

「クソッ、クソッ、クソッ!どうしてこうなった。俺が正義じゃないといけねぇのに…」

「どうしてくれるのよ!あんたといりゃ甘い汁を吸えるから一緒にいたのに!」

「どうすんだよー!」

「黙ってろ!」

「いやぁ~散々な目に合いましたね。」

「誰だ!」

 松田達が振り向くと黒いローブ姿の男がいた。

「俺は溝霧のことをよく知っている者だ。1つ面白いことを教えてやる。」

 男はニヤリと笑い松田達に何かを教えた。


 翌日、キュライオス捜索は一区切りしみんなで観光していた。エルギルの塔には夢宮、星雲寺、郷田、橘、そして溝霧がいた。

「何百年も前にこんな塔が作られているとか昔の人はすげぇなぁ。」

 郷田が色々描かれている壁画を触りながら喋る。エルギルの塔は円柱状で高さ約100メートル。中は2つの螺旋階段と踊り場、途中には橋、そして一番上には鐘があった。その中腹に夢宮達はいた。踊り場で壁画を見ている。すると、橋を渡って誰か来た。夢宮達がその誰かを見ると松田だった。剣を構えイライラしている。後ろには取り巻きの3人もいる。

「なんだ?八つ当たりか?」

「貴様、下着の件忘れてないだろうなぁ!」

「橘さん、落ち着いて。」

 ライフルを構える橘を星雲寺が宥める。松田は剣先を溝霧に向けるとニヤリと笑った。

「お前、怪獣なんだってなぁ。」

「!」

「しかも、人を殺している。」

 どこで聞いたのか溝霧の過去を喋った松田に夢宮達は警戒した。

「怪獣で人殺し…お前を殺れば俺はヒーローだ!正義だ!」

「ありゃ、完全にいっちまってるぜ。」

「私が…」

「いや、僕1人にやらせてください。」

 橘の前に溝霧が立つ。

「は?お前1人で何が出来る?あの時のこと忘れたのか?」

「いえ、全然忘れてません。だから、今日忘れます。」

 溝霧は両手に拳銃を持って橋の中央に向かう。

「何?1人で私達を相手にする気?」

「無理だろ!お前、雑魚じゃん!」

 取り巻き達も溝霧を嘗めている。溝霧は静かにゆっくりと歩いている。そこに松田が走ってきた。剣を大きく振り上げる。が、その一瞬をついた溝霧が松田の顔面を踏んでジャンプした。半沢と高島がそれぞれライフルと杖を構えるがそこに溝霧は1発ずつ撃ってライフルと杖を破壊する。

「「!?」」

「嘘でしょ!?」

 紗理奈はGパワードスーツを装着して空中に飛ぶ。そのまま溝霧に向かってマシンガンを撃つが溝霧は華麗に避け橋からジャンプする。

「バカでしょ。あんたが飛べるわけ…」

 紗理奈はそう言って油断していると溝霧は足に風を纏って空中をジャンプして飛んだ。それに驚いた紗理奈は言葉を発する前に溝霧に撃ち落とされた。溝霧はそのまま空中を飛び松田に向かう。

「そんなのありかぁ!?」

 松田は剣から闇の刃を連続で放つが溝霧はそれらを全て撃ち相殺した。松田は剣を振るうが溝霧には当たらない。溝霧は至近距離で撃ち剣を破壊すると松田に馬乗りになった。溝霧は松田の眉間に銃口を突き付ける。

「す、凄い。」

「溝霧ってこんなに強かったんだ。」

 星雲寺達も驚く。松田は怯え震えている。

「き、聞いてねぇぞ!こんなに強いなんて!」

「さぁて、誰から聞いたのか教えてもらおうか。」

「その必要はないよ。」

 郷田が近付くと溝霧は拳銃を仕舞い松田から離れた。

「僕がアルギラだってことと人を殺したことがあるってことを知っていて僕が過去を話したのはあいつだけだから。」

「あいつ?」

「寂しいなぁ。折角だから名前で呼んでくれよ。」

 誰のことか聞こうとした瞬間、声がした。その声の主は橘の後ろから彼女の胸を揉みながら喋っていた。橘はたまらず叫びながら後ろに肘打ちするがもういない。どこだと探すと橋の欄干にヴァンキュラーが立っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ