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愛は突然に

 各地に行っていたウルトラレックス達が久しぶりにサーガノアに集合した。元からサーガノアにいた佐古水や飛鳥崎達は久しぶりに帰ってきたウルトラレックスや日比野、橘達と合流するが二日酔いしている中島先生や溝霧、赤面している橘達を不思議に思っていた。

「何があった?」

「き、聞かないでくれ。」

「同じく。」

 日比野と橘がそう言うので佐古水達はそれ以上聞くことはなかった。話を変えてタイタンホークの修理状況を日比野が聞いた。

「もちろん進んでいる。後はマジックバーニアの取り替えとリーダーが認めるならタイタンホークに新たな武装やエンジンを付けたりすることもできるが。」

「ちなみにいくら?」

「タダだとギーラさんが言っていた。」

「よし。付けよう。」

「即決だな。」

 日比野が決める。そこにフェーラとクニンがやってくる。二人はあの戦争の後、マルチワールドに帰ることも出来ずWISHに所属することになった。

 二人も超能力でタイタンホークの修理の手伝いをしている。

「それで修行の成果は出たの?」

 フェーラがウルトラレックスを見て聞く。

「一応、時間制限はあるが巨大化魔法は成功したぞ。」

「はい。今はブレイブグリッターに変身する方法を思い出しているところです。」

「ふ〜ん。」

「見つけた!」

 フェーラが相槌を打っていると知らない少女の声がした。その声がした方向を見ると見た目は幼いがかなりの巨乳の少女がこちらを見ていた。その少女は目をキラキラさせながらフェーラに突進してきた。

「お〜ね〜え〜さ〜ま〜!」

「リリィ!?」

 フェーラが驚く。リリィと呼ばれた少女はフェーラに勢い良く抱き着いてきた。

「お姉様〜!」

「誰?」

「リリス•イェーガー。私と同じサキュバスよ。と言っても私達とは違う異世界のサキュバスだけどね。」

「それでそのサキュバスが何の用?」

「お姉様を取り戻しにです!」

 リリスはウルトラレックスをキリッと睨むと指差した。

「勝負です!」

「「「えぇ〜!」」」


 サーガノアにある競技場

 そこにウルトラレックスとリリスがいる。どうやら、リリスはフェーラとクニンがウルトラレックス達に唆されて裏切ったと考えているようで代表してウルトラレックスを倒して二人の裏切りをなかったことにしたいようだ。

「お姉様は渡しません!」

「別に僕のじゃないよ。」

「あの子っていつもあんな感じなの?」

「割とあんな感じよ。」

 ウルトラレックスと向き合ってやる気満々のリリスを見てキュアリアスは呆れフェーラは溜息ついていた。

 リリスはウルトラレックスに対抗するために怪獣化した。キュアリアスやフェルクニモンに似た人型のドラゴンタイプの怪獣だが身長は元のリリスと同じで胸もそのままだった。

 観客席でリリスを見て静かに嫉妬している朝比奈を礼崎達が宥めている。そして、ウルトラレックス対リリスの勝負が始まった。

「私が買ったお姉様を返してもらいます!」

「だから僕のものじゃないですって!」

 リリスが先制攻撃を仕掛ける。口から火球を連射してくる。ウルトラレックスはすぐにイージスラッガーで火球を弾きながら近付く。リリスは空に飛んで今度は上からリング状の光線を放って攻撃した。それもイージスラッガーで弾くとレクシウム光線を放ってリリスに命中させた。

「こ、これでいいのですよね?」

 今までの怪獣に比べれば全然大したことない相手。しかし、戦う理由にイマイチ乗れないウルトラレックスは攻めあぐねていた。すると、墜落したリリスがこっちに向かって突進してきた。

「こ〜れ〜で〜も〜くらえ〜!」

 飛んで突進してくるリリスの対応にウルトラレックスは迷ってしまった。その瞬間、リリスがウルトラレックスの中に入るように消えていった。

「「!?」」

 いきなり消えるリリス。それと同時にだらんとして動かなくなるウルトラレックス。何が起きたのか不思議に思っているとウルトラレックスが動き出した。

「ヤッター!できたー!」

「「!!??」」

 動いたウルトラレックスが普段よりもテンションを上げて踊り始めた。それにキュアリアス達が驚愕しているとウルトラレックスがフェーラに飛び付いてきた。

「お〜ね〜え〜さ〜ま〜!」

「ごめん。その姿で抱き着こうとしないで。」

 飛び付いてきたウルトラレックスをサイコキネシスで止めたフェーラとそれをじっと見ていたクニンが呆れてしまっている。

「え?何々?なんでこうなったの?」

「リリスは相手の体に憑依して乗っ取る能力があるのよ。」

「ちょっと待てよ、何その能力!?インペリガーレと同じ能力を持ってるのかよ!?」

「意外と強かった!」

 リリスの能力に驚いている日比野達。すると、サイコキネシスを自力で破ったウルトラレックスがフェーラに抱き着いた。その瞬間、キュアリアスがなんとも言えない表情で二人を見て絶句した。

「ちょっと!離れなさいよ!」

「やだ!私とお姉様は赤い糸で繋がっているのです!」

夢宮君の体で言わないで!」

 フェーラに抱き着いたまま離れようとしないウルトラレックスにキュアリアスが業を煮やしたのか涙目で指差した。

「決闘よ!私と戦いなさい!」

「完全にネトラレね。」

「クニンさん、何それ?」

「あなた達は知らなくていいから。」

 舞沢の疑問をクニンが軽く受け流す。キュアリアスはネトラレたウルトラレックスを助けるため先にハートが付いたロッドを生成してハート型の光弾を発射した。ウルトラレックスはそれをイージスラッガーで弾きなんとレクシウム光線を放ってきた。

「!?」

「夢宮の技も使えるのか!」

「そりゃあウルトラレックスの体に憑依してるから使えるよ。」

 ウルトラレックスの技に苦戦するキュアリアス。日比野達が加勢するかどうか迷っているとルギリナが止めた。

「ルギリナさん?」

「丁度いい。我との特訓の成果を見せてやれ!」

「は、はい!」

 ルギリナが叫ぶとキュアリアスは自身の周りに水色の光球をいくつも生成した。

「《モード∶マーリン》!」

「何あれ?初めて見るんだけど。」

「あれが我との特訓て得た技。お主達の魔法や技を擬似的に魔法で編み出した技、名前は確か•••」

「キュアモード!私の新しい技よ!」

 キュアリアスは光球をウルトラレックスに向けて連射する。ウルトラレックスはさっきと同じようにイージスラッガーで弾こうとすると光球ご軌道を変えイージスラッガーを避けたのだ。

「!」

 ウルトラレックスは慌てて撃ち落とそうとするも全く当たらずキュアリアスが放った光球は全てウルトラレックスに命中した。ウルトラレックスはそのまま墜落し倒れる。

「乗取っただけじゃ使いこなせないでしょ。」

「まだです!あなた達に勝ってお姉様を•••」

 ウルトラレックスが何か言い切ろうとした瞬間、何やら苦しみ出した。そして、ウルトラレックスからリリスが弾かれるように出てきた。

「あ、あれ!?」

「あれ?僕は?」

 突然のことに困惑する二人。その隙をついてキュアリアスがリリスを捕らえた。

「やってくれたわねあなた。」

「あわわわわわわ。」

 笑顔で掴んでくるキュアリアスにリリスは涙目になる。状況を理解出来ていないウルトラレックスはキュアリアスに声をかけようとするも直感でヤバいと感じるオーラを発していふキュアリアスに何も出来なかった。

「お、覚えてろです!次こそは必ずお姉様を取り返します!」

 キュアリアスの気迫に耐えれなくなったリリスは号泣しながら空の彼方へと逃走して行った。

「まぁ、夢宮君が元に戻ったからよしとしましょう。」

「あの子、たまに怖い時があるんだけど。」

「それ言わないように。」

 去って行ったリリスを目くじらを立てながら見続けていたキュアリアスにクニンが若干引いている。キュアリアスは振り返りウルトラレックスに近付いてジロジロ見回した。そして、いつも通りのウルトラレックスと確認すると笑顔で頷いた。

「良かった!」

「星雲寺さん、なんか怖いです。」

 ニコニコしているキュアリアスを見て怯えているウルトラレックスであった。

今回登場した怪獣


怪獣名 リリス

別名 淫魔獣

全長 150cm

体重 48kg

特徴

リリス•イェーガーが怪獣化した姿。攻撃力も攻撃方法も大したことない。しかし、相手に憑依して操る能力を持っている。リリス自身戦闘向きの性格じゃないため弱い。

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