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痛みを知る ただ一人であれ

 なんとかマルチワールドから脱出したウルトラレックス達。ウルトラレックスとキュアリアスの救出には成功したがその代償は大きかった。

 500近くあった艦隊が10分の1以下まで減り多くの死者を出した。

 ウルドセイザーに到着する。タイタンホークは格納庫が半壊し各所の火災で機能のほとんどを失っている。日比野達がタイタンホークから出てくる。ボロボロになったタイタンホークを見て涙ぐむウルトラレックス達。

「よく頑張ってくれたよ。」

「僕達のために。」

「直る、かな?」

 タイタンホークを見て共に戦ったり過ごした思い出が巡ってくる。思い出し泣いているとギーラがみんなの前に立ち演説を始めた。

「諸君!戦いは終わった!多くの犠牲を払った!しかし!これだけは言える!作戦は大成功だ!見事救出し長年謎だったボスの正体も判明した!これは大きな成果だ!ここまで戦ってくれた同士の敬礼!」

 ギーラが敬礼すると日比野達みんなが敬礼した。ウルトラレックスは夢宮勇輝に、キュアリアスは星雲寺友子に戻り一緒に敬礼する。

 自分のために戦い散っていった者、マルチワールドに取り残された者もいる。しかし、彼らはそうなることも見越して戦いに参加した。

 それを知っているからこそ涙を拭きマルチワールドへのゲートがあった方を向いて敬礼する。

(ありがとうございます。)

 しばらくして敬礼が終わるとみんな各々の場所に帰って行く。夢宮は敬礼を終えても同じ方向をずっと見ている。そこにギーラがやってきた。

「泣きたい時は泣いてもいい。みんな、後悔はしていない。君のおかげで怪獣軍のボスも分かった。本拠地も分かった。誘拐されてた人達の救出も成功した。だから、彼らの思いを受け取ってくれ。」

「はい。」

 夢宮は涙を溜めながら答えた。ギーラは優しく微笑むと壊れたタイタンホークを見て日比野達に声をかけた。

「日比野君。良かったらうちに来ないか?うちならタイタンホークの改修も出来るだろう。」

「あ、ありがとうございます!」

「それはありがたいな。俺のラプターも反物質怪獣に破壊されてしまったし新しい相棒が欲しかったところだ。」

「強がり言っちゃって。」

 ラプターを失った新庄が頭を掻きながらギーラの提案に賛成する。その後ろでは風間がクスクス笑って見ている。

 すると、そこにフィディスがやってきた。彼は夢宮を見て微笑んでいる。

「戦いを見ていました。皆さんを信じる心があなたを強くさせたのでしょうか?」

「それは••まだ分かりません。けど、みんながいてけれたから僕ほ戦えたのは事実です。」

「素晴らしい仲間ですね。大事にしてください。」

 フィディスはお辞儀するとアークシャやシルヴィア達といつしに去って行った。夢宮は胸を抑え目を瞑る。1人黙祷すると日比野が呼んだので大きい声で返事してタイタンホークに向かって走った。

 怪獣軍のボスがグランウィザードだと分かった。しかし、グランウィザードを倒すことは出来なかった。今まで倒した怪獣も蘇っていた。しかし、前進はしている。まだ、終わっていない。痛みがある限り、生きている限り、僕は、僕達は進み続ける。僕達の戦いはこれからだ。




 マルチワールド

 グランドームにカイザーキメラが1人でいると後ろから1体の怪獣が現れた。バスタードだ。バスタードはカイザーキメラに近付く。

「招集完了しました。」

 そう言ったバスタードの後ろに次々と怪獣が現れた。全身に文字が入った包帯で全身を纏った怪獣、左右非対称で歪な怪獣、異常に尻尾が長い怪獣、全身に武器を装備したロボット怪獣、鎧を纏った怪人、カースロードに似ている怪獣、中には人の姿になっている者もいた。

「よく来たな派遣組ナンバーズ。」

「カイザー、そのダサい名前止めてくれない?私が考えた災凶星(ディザスター)って呼んでくれない?」

 怪獣達の中にいた少女がカイザーキメラに提言する。カイザーキメラは名前など気にしないようで無言で了承した。

災凶星(ディザスター)、話の前に面白いことがあってな。人間共がこの世界に侵攻した。」

「どういうことだ?マルチワールドは我々しか行き来出来ないはずだが?」

「ジャギュラ、フェルクニモン、そしてトゥルディスが人間共に手を貸しこの世界に招いたんだよ。」

「なに?」

 カイザーキメラの言葉にバスタードは苛立ち始める。

「え〜、フェーラとクニンがそんなことするの〜?」

「彼女達らしいと言えば彼女達らしいですね。」

 バスタードの後ろにいた少女と近くにいた先が銛みたいな尻尾をしている青年がフェルクニモンについて言及する。

「それは裏切り者として処刑していいな?」

「気にすんなバスタード。別に誰が裏切ろうが結局は俺達に勝てるかどうかだ。」

「それでも裏切りは組織に亀裂が入る。特にトゥルディス。奴は強さだけでナンバーズになったくせに何の貢献もしていない役立たずだ。しかも、人間側に組するか。俺は前々から奴を外せと何回•••」

「そんなことよりフェーラちゃんとクニンちゃんはどこにいるの?」

 バスタードの話を遮り少女がカイザーキメラに2人の居場所を聞く。

「あぁ。あいつらなら今頃WISHという異世界から来た人間共が中心となって構成された組織のところだ。」

「じゃあ、今からそこ行ってフェーラちゃんとクニンちゃんを連れ戻してこなきゃ。」

「後にしろカミュラ。それよりバスタード、その話だがナンバーズは解散させる。以後、ナンバーズとその候補はお前達の部下として編成させるつもりだ。」

「そいつはいい。とりあえずバルトロスとインペリガーレは部下に加えたい。」

「え〜、フェーラちゃんとクニンちゃんがいないのは寂しいなぁ。」

「そうですね。私もお二人を虜にしたいですね。もちろん、あなたもね、カミュラ。」

「私より強くなってからナンパしなさい、マラト。」

「やっぱり君は最高だよ。」

 カミュラの肩に手をかけナンパするマラトをカミュラは軽く流す。

「さてと、本題に入ろう。お前達を呼んだのは保留しているいくつこの異世界に本格的に戦争を仕掛ける。グランウィザードは戦争が長引くことを望んでいるが俺としてはさっさと終わらせて別の世界に戦争を仕掛けた方が効率いいと考えてる。だから、一度攻めたが長引かせている世界にお前達を派遣しさっさと終わらせてもらう。」

「いいだろう。だがその任務の前にやりたいことがある。」

「構わん!いつ行くかは好きに決めろ。場所は俺がその時に指定する。」

 カイザーキメラが任務を言い渡すとバスタード達は消えて行った。

 こちらも戦いは終わっていない。そして、これから激化する。ウルトラレックス対グランウィザードの戦争はまだまだ続くのだった。

 ここからはウルトラレックスの新しい物語は始まります。

 投稿が不定期になるかもしれませんがこれからもよろしくお願いします。

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