夢をあきらめたくない
遂に復活したウルトラレックス。金色のオーラが溢れる姿は勇ましく輝いていた。
「お前は誰だ?」
「僕は夢宮勇輝、ウルトラレックスブレイブグリッター!」
グランウィザードの質問にウルトラレックスは高らかに答えた。その姿を見たキュアリアス達は涙を流した。
「夢宮•••」
「凄い•••」
「おいおいマジかよ。まさか魂の状態から自力で復活するのかよ。」
復活したウルトラレックスにみんな歓喜する。スパンダー達怪獣もウルトラレックスの復活を見て驚いている。しかし、グランウィザードだけは楽しそうに見ていた。
「素晴らしい!魂から蘇るか!他の人間から生気を吸収したか?」
「違うよ。みんなが僕を待ってくれたから。諦めなかったから。だから僕も諦めない。」
「•••俺の遺伝子を入れ過ぎたか?いや、今更どうでもいいな。」
グランウィザードは若干自身と似ているウルトラレックスを見てニヤニヤしている。確かに頭部や尻尾がグランウィザードと似ている。
すると、グランウィザードはハサミから光線を発射した。それをイージスラッガーを展開させシールドを張りガードした。そのままレクシウムソードを出して突撃する。グランウィザードもハサミから剣を出して対抗する。
「いいねぇ!楽しくなりそうだ!」
「僕は戦争を楽しもうとは思わない。」
「そうか。ならお前との勝負を楽しもう!」
グランウィザードは蹴りでウルトラレックスを落とす。ウルトラレックスは地面スレスレで滞空し移動する。グランウィザードも後を追いながらミサイルや光線を連射する。ウルトラレックスはイージスラッガーを展開し防御と攻撃を同時にした。
「夢宮!」
どんどん離れて行くウルトラレックスを追いかけようとするとスパンダーが行き先に現れ妨害した。
「俺の役目は邪魔させないこと。例えお前達が加わっても負けることはないが面倒事はなるべく減らさないとな。」
「なるほど。それなら俺達も夢宮、いやウルトラレックスに邪魔が入らないようにしないとな!」
『とにかく俺達はタイタンホークを飛ばせるように修理する。そこまで耐えてくれよ。』
「了解!」
新庄からの通信をきると日比野は両手の剣を構え佐古水達と共にスパンダー率いる怪獣軍と激突した。
一方、飛行しながら交戦しているウルトラレックスとグランウィザードをダークネスエンペラーと交戦していたルギリナ達が目撃した。
「やっぱりな!あいつが死ぬとは思えなかったぜ!」
「姿が変わってる。進化か?」
「無事ならいい。」
「本当は嬉しいんだろ?」
「うるさい!今はこいつの相手だろ!」
バドラーの言葉にルギリナは目を閉じて赤面した。そのままダークネスエンペラーが放ったミサイルを迎撃した。グレンバーンとバドラーは顔を見合わせて笑うと他の魔王と共にダークネスエンペラーに攻撃を仕掛けた。
ウルトラレックスの上をとり攻撃を続けるグランウィザード。戦闘範囲がマルチワールド各地まで及ぶ。その姿をルージュやディルナ、アカメ達が見ていた。
「やっぱり生きてた。」
「心配させないでほしい。」
「なんださっきの光は?」
「奇跡だよ。」
ディルナ達から溢れ出した光にイリュテラスが驚き聞いた。それに対しディルナが笑って答える。その後ろでジェノジュファーがケイティとエイティを絞め上げている。その時、何かが貫きジェノジュファーの両手を破壊した。貫いたのは不知火達と一緒にいた怪獣だった。ジェノジュファーから解放された2人はすぐに巨人に変身しギガンピードに突撃した。両手を再生させたジェノジュファーが怪獣を踏み潰し2人を攻撃しようとした。そこにメカギルザMarkⅡが体当たりして吹き飛ばし援護する。怪獣も丈夫なようでなんとか助かっていた。
「姉妹の感動の再会を邪魔させないわよ!」
「貴様ー!」
アスカがジェノジュファーに啖呵をきる。両者が光線やミサイル、魔法の応酬をしている。
その上でウルトラレックスとグランウィザードが撃ち合いを始めた。ハサミから大量の光線、ミサイル、魔法を放って攻撃するグランウィザードに対しウルトラレックスも負けじとイージスラッガーで防御しながら魔法や光線を放った。
「見ろ!これこそ俺が望んだ戦争、混沌の世界だ!」
「その世界を終わらしみんなが笑える世界にするために、平和の夢のため僕達がいる!絶対に諦めない!」
ウルトラレックスは叫びスターライトストレートでグランウィザードの光線を弾くと黄金に輝き出した。そのままイージスラッガーを前に展開するとレクシウムブラスターを放った。レクシウムブラスターは回転するイージスラッガーが作る輪を通ると黄金に輝き威力も格段に上がった。
「スパンダーの技でも真似たか?」
グランウィザードは胸をX状に開きウルトラレックスを一度葬ったアンレソナブルフィナーレをさっきよりも威力を上げて放った。互いの必殺光線がぶつかり合う。漆黒と黄金の火花が飛び散り合い大爆発を起こした。




