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君だけを守りたい

「星雲寺!」

 グランドームから出て来たキュアリアスを見て日比野が叫ぶ。キュアリアスもすぐにタイタンホークやグランウィザードと交戦、苦戦しているウルトラレックス達を見ると再びステッキから白い光を放った。

「《ミラクル•フレッシュ•ウェーブ》!」

 グランウィザードはニヤリと嗤うとハサミで光を吸収し撃ち返した。キュアリアスは驚くもすぐに避けてウルトラレックスの隣に着地した。

「みんな大丈夫!?」  

「な、なぁ。お前、なんか姿変わった?」

 キュアリアスの姿に郷田がツッコむ。郷田に続いて日比野達も姿が変わったキュアリアスに驚いていたがウルトラレックスはそんなことよりキュアリアスと会えたことに喜んでいた。

「確かになんか前よりシャープというか洗練されたというか。」

「凄い強そう!」

「あ、ありがとう。みんなに会いたいと思ってたらかんなこうなった。」

 姿が変わったキュアリアスを見て感嘆する日比野達。グランウィザードもキュアリアスに興味津々なようでニヤニヤしている。

「ある種のゲームみたいに経験値アップで進化するのか相手のエネルギーを吸収して強化されるのか•••実に興味深い。」

 グランウィザードはキュアリアスに狙いを定めてハサミから光線を発射した。キュアリアス達は光線を避けグランウィザードに攻撃を再開する。

「気を付けて!あいつ、こっちの攻撃を吸収する!」

「分かった!ありがとう!」

 朝比奈の忠告を受けたキュアリアスが真上に飛ぶ。グランウィザードが彼女を追って上を見た瞬間にウルトラレックスと日比野が切りかかる。グランウィザードは2人の剣をハサミで受け止めると橘達が周りを囲み一切に弾丸や光線で攻撃した。

(今ならあの腕で吸収は出来ないはず!)

 橘達が狙いを定めて撃った瞬間、グランウィザードはウルトラレックスと日比野を吹き飛ばし全身にバリアを張った。

「!?」

 橘達が驚いていると今度はハサミから光線を出して命中した橘のライフルを石化させた。

「何!?」

 橘はとっさにライフルから手を離し石化を防ぐがいきなり耳を塞ぎしゃがみ込んでしまった。

「なんだこれ!?」

「あれって•••」

 ウルトラレックスはとっさに橘の前に行く。


 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い


「これ、ジェノジュファーの•••」

「それにさっきのバリアはイリュテラス、石化光線はゴルゴドゥーザ•••ってことはあいつは他の怪獣の能力や技が使えるってことか!」

「少し違う。」

 グランウィザードはそう言ってハサミからキュアリアスが先程放ったミラクル•フレッシュ•ウェーブでウルトラレックスを攻撃した。そのままフェルクニモンをサイコキネシスで吹き飛ばした。

「嘘!?」

「これが俺の能力の1つ、コピーだ。俺は見た技ならほとんどコピー出来る。」

「そ、そんなのチートじゃねぇか!卑怯だろ!」

「これは戦争だ。そこにはルールも卑怯も存在しない。勝てばいいのだよ。」

 グランウィザードは笑いながらレクシウムブラスターを放って郷田達を攻撃した。爆発で吹き飛ばされる郷田達。飛鳥崎達が周り込もうとするもグランウィザードの背鰭に付いていた目が開き真上に光弾を打ち上げた。それはある程度上がると爆発しグランウィザードの周囲を囲むように降ってきた。

「うおぉ!」

 グランウィザードの攻撃に為す術もないまま蹂躙されてしまうウルトラレックス達。グランウィザードはまだ本気を出していない。戦いを楽しんでいる。

 すると、胸から肩にかけた長い角から半透明の帯みたいな翼を出してゆっくりと飛び始めた。

「さぁ、お前達の終焉を俺に見せてくれ。」

 グランウィザードは嗤うと自身の真上に特大の火球を作り出した。その火球はバルトロスが作る火球より遥かにデカく遠くからでも視認出来るほどだった。

「行くぞ。《パニッシュメテオ》」

 グランウィザードはウルトラレックス達に向けてパニッシュメテオを放つ。逃げたくても逃げきれない。日比野達が足が竦み動けないでいるとウルトラレックスが飛び立った。自身より何十倍も大きいパニッシュメテオに対しイージスラッガーで防ごうと試みた。

「夢宮!」

「無茶だ!」

「無茶でもやります!僕は守りたい!その力があるなら最後まで諦めない!」

 ウルトラレックスはチラリとキュアリアスを見た。

(夢宮、お前•••)

 ウルトラレックスの言葉を聞いた日比野はキュアリアスを見て微笑むと竦む足に喝を入れて立ち上がる。そして、佐古水や橘達に檄を飛ばした。

「夢宮の言う通りだ。俺達はまだ戦える!」

「そうだな。あれぐらい返さねぇと助けに来た意味がない!」

「私達も行くぞ!」

 日比野の檄で立ち上がった佐古水達もパニッシュメテオに向かって攻撃する。例え1つ1つが弱い攻撃でも集まれば切り崩せる。そう信じて力の限り撃ち続ける。

 グランウィザードはそれを見て楽しそうに嗤う。すると、念波でスパンダーに何かを指示した。

 パニッシュメテオを打ち消そうと藻掻くウルトラレックス。その隣にキュアリアスも来てボルケーノ•ダイナマイト•ストライクで応戦する。お互い、相手の顔を見て頷く。

「「いけぇぇぇぇぇぇ!」」

 キュアリアスの顔を見てウルトラレックスが叫ぶ。ウルトラレックスの顔を見てキュアリアスも叫ぶ。日比野もみんな叫ぶ。力の限りを尽くしたその瞬間、パニッシュメテオにヒビが入る。そして大爆発と共にパニッシュメテオが消滅した。

「や、やった。」

「やったー!」

(良かった。みんなを、星雲寺さんを守れた。)

 パニッシュメテオに打ち勝ったことでみんな大喜びする。キュアリアスも一安心していた。そんな彼女をウルトラレックスが微笑みながら見たその瞬間、ウルトラレックスの胸を黒い光線が貫いた。

「え•••」

 目の前でウルトラレックスが貫かれるところを見てしまったキュアリアスが見上げると胸をX状に開けたグランウィザードいた。そこからさっきの光線を発射していたのだ。

「《アンレソナブルフィナーレ》」

 グランウィザードが放った無慈悲な一撃はウルトラレックスの光を一瞬で奪いウルトラレックスは黒く染まり塵となって消えてしまった。

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