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行き先は忘れない

「なんだ!?」

「襲撃です!」

 ラフィがモニターを点けるとギガヒュドラがこっちに向かって攻撃を仕掛けていた。

「あいつもか。」

「考えたくは無いが今まで倒した怪獣が全部蘇ってるな。」

「仕方ない。奴の相手はワシがしよう。」

 そう言ってルージュはオペレーションルームを出た。

「どうすんだリーダー?」

「ここはルージュさんに任せます!退避を優先してください!」

 タイタンホークからルージュが出るとドラゴンに戻ってギガヒュドラに向かって行った。すると、コスモスとジオフェニックスがタイタンホークから出撃しルージュの隣に並んだ。

「私達も手伝います。」

「もう1人じゃないでしょ。」

「まったく、頼んだぞ。」

「「了解!」」

 ギガヒュドラはルージュ達に任せて目的地グランドームへ向かう。その時、前方から何かがやってくる。遠く離れたところからも分かるぐらい大きい怪獣。ウルトラレックス達の前に現れた300mはありそうな巨大な怪獣だった。

 その怪獣は体中の至るところに鋭いトゲがあり、右腕は金棒みたいになっている。そして、背中から生えている4本の長い触手の先にはそれぞれ違う怪獣の首があった。その怪獣は触手をこちらに向けるとそれぞれ色の違う光線を発射して攻撃してきた。

「デカっ!」

「ギガヒュドラの何倍あるんだあいつ!?」

「回避だ!」

 タイタンホークを旋回させて避けた。しかし、当たってもないのに光線の衝撃波でタイタンホークは大きく揺れた。

「大丈夫か!?」

「だ、大丈夫です。」

『こちら機関部、問題ない。まだいける。』

 機関室にいたベルッドからも無事と報告がきたことで安心した。しかし、まだ油断は出来ない。さっきの怪獣がもう一度同じ光線を放とうとしていたからだ。

「まずいぞ。あんなの何度も避けれるものじゃねぇぞ。」

「ならここは我が行く。」

「ルギリナさん!」

「お前らはこのまま二人の救出にだけ集中しろ。これ以上戦力は減らしたくない。」

 ルギリナはそう言い残し日比野達の制止を聞かずにタイタンホークを出て怪獣に向かって行く。

「無茶です!あまりにもデカ過ぎる!ルギリナさんだけじゃ•••」

『じゃあ俺達も加わればOKだろ?』

 ルギリナと止めようとした瞬間、誰かが通信に割り込んできた。その声に聞き覚えがある。日比野はその声の主の名前を言おうとするとその主がタイタンホークの横を通り過ぎて行った。

「グレンバーンさん!」

 声の主はルギリナと同じ魔王の1人グレンバーンだった。彼は魔族の仲間を率いてルギリナに加勢しに行く。彼の少し後からまた誰か来た。バドラーだ。彼もルギリナやグレンバーンと同じ魔王だ。その彼の後ろにも多くの魔族と魔王らしき者が飛んでいた。

『奴は俺達で止める。何故か奴は俺達と似たオーラを感じる。相性的にも俺達魔族の方がいい。』

『と、いうことだ。ここは俺達に任せて行け!』

「分かりました!お願いします!」

『任せろ。』

 グレンバーン達が怪獣と交戦し始めるとタイタンホークは前方の怪獣を避けるように大きく旋回し距離をとった。

「後どれぐらいだ?」

「もうすぐ見えると思う。さっきの怪獣はカイザーキメラと同じ大幹部のダークネスエンペラー。彼が入れる程大きいから。」

「もしかしてあれですか?」

 エメラナがモニターで映す。そこにはかなり大きなドーム状の建物があった。

「そこ!あそこがグランドーム!」

「やっとだな。」

 グランドームが確認出来た日比野は真っ直ぐ進むように指示する。その時、モニターが歪み雑音が入ってきた。

「なんだこの音!?」

「な、操縦出来ない!?タイタンホーク操縦不能!」

 急に操縦出来なくなったタイタンホーク。新庄がハンドルを握りしめ動かそうとすると近くのモニターからいきなり鞭みたいなのが現れ新庄を攻撃した。新庄はとっさに顔を反らして避けるがそのせいで体勢を崩してしまう。

「な、あの鞭。まさか•••」

 日比野達がすぐに警戒態勢に入るとモニターから怪獣達が現れた。

「こいつら!」

「知ってる。テラの時にいた怪獣だ。」

「それにマークタウンの時にいた怪獣もいる。やっぱり生き返ってた。」

 日比野達の前に現れたのはテラでベルッド達と交戦したブロンズラー、マークタウンの時に空咲に襲いかかった甲殻類みたいな怪獣カブトエビラとネズミみたいな怪獣チュラウスだった。3体の怪獣はオペレーションルームを破壊しようと暴れ始める。

 そこにブロンズラーに佐古水、チュラウスにはアリス、そしてカブトエビラには空咲が立ち向かった。

「これ以上好きはさせねぇぞ。」

「すぐに片付ける。」

「あの時の私と同じじゃない。それを証明してあげる。」

 3人がそれぞれ怪獣と交戦を始めた。その間に天谷達も機器を捜査してハッキングからシステムを取り返そうとした。

「これ、スパンダーの時と同じ。部下の怪獣にハザードハッカーと言うハッキング能力を持つ怪獣がいます。その怪獣の仕業です。」

「でも、カラクリが解れば対策も簡単。テラで開発された対ウイルスソフトをインプット。各システムに接続、サイバー攻撃を受けているところから修復•••」

 ラフィを中心としてチームヴィヴィアンと新庄、郷田がハザードハッカーに対抗する。

 日比野達の本格的な戦闘が遂に始まった。

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