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光とともに

 マルチワールドへ突入した日比野達。空も大地も血のように赤く所々に荒廃した街みたいなものが見える。

「なんだこれ•••」

「ここがマルチワールド。」

 初めて来た世界に日比野達は言葉を失う。すると、戻ってきたトゥルディスは日比野達に手を振った。

「私が手伝えるのはここまでです。後は頑張ってください。」

 そう言ってトゥルディスは消えて行った。一緒に戻ってきたフェーラとクニンが日比野の隣で去って行くトゥルディスを見ていた。

「えー。一緒に戦ってくれないの?」

「ねぇ。ジャギュラはどこ?」

「あれ?いつの間にか居なくなったぞあいつ。」

 郷田がキョロキョロ見回すがジャギュラの姿がない。

「気を抜くなよ。もう敵の本拠地にいるんだ。ここからが本番だぜ。」

 新庄がモニターで外をチェックするといきなり爆発音と共に砂塵が舞い上がった。そこから大量の怪獣達が現れた。

「来たぞ!」

「全軍、攻撃開始!」

 向かってくる怪獣に対してギーラの命令と共に戦闘機やストレイザーが発進、総攻撃を始めた。すると、後ろの方から全身が鉄で出来た怪獣が現れ攻撃に加わった。

「あれって。」

『遅れてごめんね〜。今から私達も戦闘に参加するからよろしくね〜。』

 機械の怪獣から通信がきた。声の主はメカギルザのパイロット、アスカだった。

「それってストレイドモンスよね?大丈夫なの?」

『大丈夫だ。見た目はメカギルザと同じだが今度は怪獣の死体を一切使用してない純正機械のストレイドモンス、メカギルザMarkⅡだ。』

 通信からはストレイドモンスの開発者芹沢の声もする。

『今度は怪獣に乗っ取られないように対策もしてある。』

『だから安心して仲間を救ってきなさい!』

「了解!」

 メカギルザMarkⅡがタイタンホークの隣に並ぶとマジカルレールキャノンで怪獣達を一掃した。しかし、中にはバリアを張ったり素早く避ける怪獣もいた。その怪獣達はメカギルザMarkⅡに向かっていく。

「きたわね。私が相手してあげる!」

 アスカが笑いながらメカギルザMarkⅡを操縦して立ち向かう。その時、怪獣達の方からマジカルレールキャノンに似た光線が向かってきた。とっさに避け相手を確認すると新たな武装を付けたジェノジュファーがいた。

「ジェノジュファー!?」

「あいつ、生きてたのか!」

「しぶといなぁ!」

 ジェノジュファーはタイタンホークを見つけるとニヤリと笑いながら肩のキャノンを向けた。

「あれ、あいつこっちに狙いを定めてない?」

「回避だ!」

「ちょっと私達もいるのに撃つの!?」

「目障りな元No.2と一緒に死ねぇ!」

「分かって撃ってきたぁ!」

 ジェノジュファーがタイタンホーク目掛けてさつきの光線を発射する。新庄がなんとかタイタンホークを傾けて回避するがジェノジュファーはまた狙いを定めた。

「やべぇぞ!次は避けきれるが分からねぇ!」

 ジェノジュファーが発射しようとした瞬間、二人の巨人がジェノジュファーを殴り飛ばした。

「あれは?」

「レイティさんの技と似てる。」

 現れた巨人は片方が風魔法、もう片方が雷魔法で生成されている。日比野達が巨人を見ているとエドワードから連絡入った。

『大丈夫かい!?』 

「エドワードさん!」

「あれは?」

『ケイティとエイティの魔法だよ。二人ともレイティほどではないけど充分闘える。』

「凄い•••」

 二人の巨人がレイティの妹達と知った日比野達は驚愕した。そのケイティとエイティはジェノジュファーを前にしても怯まず突っ込んで行った。

「ここは、」

「私達が、」

「「止めます!」」

「小娘風情が俺と殺り合おうってか!」

 ジェノジュファーは二人に狙いを変更し攻撃を始めた。その隙にタイタンホークが先へ進み二人を探す。

「フェーラ、二人が連れて行かれるとしたらどこだ?」

「え〜と多分、この先にあるグランドームだと思う。ナンバーズの集会場みたいなところだから、それにカイザーキメラもそこにいるはずだから。」

「OK!グランドームだな!」

 タイタンホークが真っ直ぐ進む。すると、目の前の空間が突如割れイリュテラスが現れた。が、大きさは最初に交戦した時よりも大きく50mはあった。

「おいおい、あいつも復活してるのかよ!」

「うわぁ、サイテー。」

 以前イリュテラスに誘拐された経験のある舞沢達は嫌な顔をした。

「来たな!俺様の実験に使ってやろう!」

「そいつはお断りだぜ!」

 郷田が発射ボタンを押しタイタンホークの先からギャラクシーメーサーキャノンを発射する。しかし、イリュテラスはバリアを張って防いだ。

「あの光ってる奴を破壊して!あれがバリアを作ってる!」

 イリュテラスのスネークサンダーや怪光線を避けながら真横に移動する。しかし、イリュテラスの周りにも怪獣が現れ攻撃が困難になった。

 その時、遠くから光るとそこからきた数人の人影がイリュテラスを攻撃した。日比野がその影を確認するとディルナ達がGパワードスーツを着て飛んでいた。

『久しぶりだな!』

「ディルナさん!」

『このクズ野郎の相手は私達に任せてくれ。こいつには借りがある。』

「分かりました。気を付けてください!」

『分かってる。ありがとな!』

 ディルナは通信を切るとこちらに向いているイリュテラスに義手を向けた。

「よぉ…また会ったな。」 

「ん?あぁ、あの時の実験動物か。」

「お礼を言うぜ。直接てめぇをぶちのめす機会を与えてくれたからなぁ。」

 ディルナ達はイリュテラスと周りにいる怪獣を相手に立ち向かった。

 イリュテラスをディルナに任せたWISHはそのまま真っすぐ進む。

「大丈夫だ。君達が紡いで来た絆はこんなところじゃ折れはしない。」

 不安そうな表情をする日比野を新庄が励ました。日比野は深呼吸して落ち着くといつもの表情に戻った。それを見た新庄はフッと笑うと日比野の前にモニターを出した。

 モニターには見たことない剣が映っていた。柄のところに様々な装飾があり何かのボタンもあった。

「新庄さん、これは?」

「そいつはクラークシードで開発された対怪獣用新型ソードだってよ。ラッセルさんからリーダーに使って欲しいと寄付してくれた。名前はまだないからリーダー好きに付けるといい。」

「へぇ。」

「1階の後部倉庫に保管しているからいざって時のために持って行きな。」

「ありがとうございます。」

 日比野は早速その剣を取りに行こうとした瞬間、タイタンホークが大きく揺れた。

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