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誰かがいかねばならぬ時

 ウルドセイザーから少し離れた演習場

 そこに各国から戦力が集まった。クラークシード、インナーフェイト公国、ナイトサーガと総勢20の国と約1万以上の共に戦う勇士達が集合していた。

「圧巻だな。」

 タイタンホークオペレーションルームからその様子を見ていた佐古水が口に出す。今までこんな数の軍隊を見たことがないから無理もない。

 みんな、夢宮と星雲寺を助けたい気持ちと怪獣二一泡ふかせたいという気持ちがあった。それは日比野達も同じ気持ちだ。

「凄い。こんなに来てくれるんだ。」

「これが君達が繋いできた絆だ。」

 日比野のところにギーラがやってきた。彼は日比野に声援を送るとフェーラとクニン、そしてフィディスを見回した。

「集まった戦力は約1万。これはジェノジュファーの時の戦力と比べ物にならないレベルの戦力だ。そこにいるナンバーズからの情報で入手したマルチワールドの地図を使って2人の大まかな位置は特定できた。後は異世界に行く能力を使って全軍をマルチワールドへ突入させ救出、あわよくばボスの討伐、又は情報収集を行う。これでいいな?」

 ギーラが作戦の概要を改めて説明しているとフェーラが挙手した。

「なんだ?」

「先に言っとくけど私達じゃ1万を送るほどの巨大なゲートなんて作れないわよ。」

「はぁ!?」

「そもそも私達が開けれるゲートの大きさには限度があってせいぜいこの輸送機が10通れるレベルよ。」

 フェーラの発言で立てた作戦が狂ってしまう。

「なんでそれ先に言わなかった!?」

「クニンがフィディスにどれぐらい開けれるか聞いた時に思い出したのよ。」

「それでフィディスさんはどれぐらいゲートを開けることができるのですか?」

「そうですね。見た感じではざっと100ぐらいですかね。彼女のゲートと掛け合わせても千ぐらいでしょうか。」

「全然足りねぇ。」

 予想出来たはずの事態を懸念していなかった日比野達は頭を抱えた。

「千ずつ突入させるってのは?」

「駄目だ。それだと時間がかかるうえにすぐに迎撃される。一斉に突入しないと意味がない。」

「あ〜。せめて後1人いれば•••」

「誰がいる?そんな都合のいい奴。」

「なら俺が手伝ってやろうか?」

 郷田が愚痴っていると声がした。日比野達はその声に聞き覚えがある。その声の主を探しているとギーラの後ろに愛条崎がいた。

「ジャギュラ!?いつの間に!?」

「ウルトラレックス達を失ったのが相当効いてるんだろうな。俺の侵入に誰も気付いてなかったぞ。」

「え、マジで•••」

 突然の愛条崎の登場に日比野達は驚愕すると同時に警戒し構えた。しかし、愛条崎は一切戦意を見せずギーラの隣に並んだ。

「それで何しに来た?」

「何しにってあんた達の作戦に加担しようと言ってんだ。俺もせいぜいこの船10隻ぐらいの大きさのゲートしか開けれないが3人揃えば充分な大きさのゲートになるだろ?」

「確かに。」

「願ってもない申し出だが何故俺達に手を貸すんだ?」

 愛条崎の提案に空咲達は喜ぶが佐古水が疑問を愛条崎にぶつけた。

「簡単な理由だ。あいつとはまだ決着はついていない。ちゃんとした決着がつくまで死んでもらいたくないだけのことだ。」

「おい。俺、男のツンデレとか初めて見たぞ。」

「よくいるお前は俺の獲物だパターンですね。」

 愛条崎を見てコソコソ話している郷田と礼崎に向かってジャギュラチェインを出して刺すと2人を地面に叩きつけた。ピクピクしている2人を朝比奈が回復させている。

「それに作戦のためには誰かがやらないと行けないんだろ?どうだ、WISHのリーダー。」

 愛条崎は日比野を見て聞く。日比野はしばらく考える。決意したのか愛条寺に手を差し伸べた。

「確かにお前は俺達の敵だし信用はできない。けど今の俺達にはお前の力が必要だ。だから手を貸してくれ。ここは一時休戦だ。」

「OK。話が早くて助かる。」

 愛条崎がフッと笑うと日比野と握手した。

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