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サイキック

AVR7階特殊病室

そこでキュアリアスとアルギラはフェーラとクニンを前に構えている。

「あいつ?」

「うん。聞いた声は金髪の方だ。だけど、さっき思い出したんだ。スパンダーさんが言ってたんだ。“No.2、お前らも一緒に来るか?”って。No.2に対してお前らって言ったってことはNo.2は複数いたってことだよ。」

アルギラが二人を警戒しながら話す。キュアリアスも二人を警戒しながら聞く。すると、フェーラとクニンが向き合うとキスをした。

「「!?」」

キュアリアスとアルギラが驚いていると二人の体が光り一つになった。そして、光が消えると1体の怪獣が現れた。

体格はキュアリアスに似ているが首が二つある。向かって左が金髪でフェーラの首、右が銀髪でクニンの首みたいだ。さらに、キュアリアスより大きい胸や尻にクビレがあり背中には天使のような大きな輪と輪に付いている翼が確認出来た。

「な、何その姿?」

「「これが私達の怪獣の時の姿。私達は二人で1体の怪獣、フェルクニモンよ!」」

キュアリアスが少し引いている。フェーラとクニンが合体した怪獣フェルクニモンは軽く自己紹介すると右手から電気、左手からは炎を発生させて攻撃してきた。

「炎と雷魔法?」

キュアリアスはフェルクニモンの魔法を避けながら予測するが何か違和感がある。キュアリアスは今まで郷田や佐古水が使うところを見てきたがその魔法と何か違う。

キュアリアスが警戒していると炎を止め周りの瓦礫を浮かせ始めた。そしてそのまま瓦礫を飛ばして攻撃してきた。

「な!」

キュアリアスとアルギラは瓦礫を落としていく。違和感はアルギラも感じているようでその違和感を確かめるために質問した。

「ねぇ、それって魔法?」

「違うよ。」

フェーラの発言にキュアリアスはびっくりした。

「そもそも私達は違う世界から来たんだからこの世界の魔法は使えないんだよねぇ。」

びっくりするキュアリアスにフェーラは説明を始めた。確かに二人は違う世界から来たと言っていた。ってことはこの世界の魔法を使えるわけがなかった。そもそも、フェーラは魔法ではないと言った。

「君がいた世界の魔法でもない?」

「そう。私達が使える魔法は相手を魅了する魅力(チャーム)だけ。この力は魔法じゃなくて超能力(サイキック)よ。」

「はぁ?」

フェーラが発言するとキュアリアスは顔を歪めた。サイキック、つまり超能力とは通常の人間にはできないことを実現できる科学では合理的に説明できない超自然的ど特殊な能力のことである。キュアリアスもそれは知っていたが実際にそんなものがあるとは一切思っていなかった。

「超能力ってバカじゃない?そんなモノがあるわけないでしょ?」

「それ言ったら異世界とか魔法もあり得ないでしょ。」

「あ・・・」

クニンの正論にキュアリアスは言葉を失った。実際、彼女は自分が魔法が存在する異世界にいると言うことすら忘れていたのだ。アルギラが哀れみの目でキュアリアスを見た。

「星雲寺さん・・・」

「・・・そうよね。すでにあり得ないことだらけだから今さらよね。」

「そうそう。今さら。」

キュアリアスが舌を出して笑うとフェーラも笑った。二人がしばらく笑っているといきなり同時に攻撃した。キュアリアスはリアスブレス、フェルクニモンはフェーラとクニンの口から金色の稲妻状光線を発射した。それに少し遅れてアルギラも口から白色の破壊光線を発射して加勢する。

しばらく拮抗していたがキュアリアスとアルギラが徐々に圧されていく。そして、フェルクニモンの光線が二人に命中し吹き飛ばされる。すると、フェルクニモンの光線が二人を持ち上げた。そのまま投げ飛ばしたり落して叩きつけたり地面を引き摺り回して二人を攻撃した。

「《アルギラスティンガー》!」

とっさにアルギラが全身のトゲからミサイルを放って攻撃する。フェルクニモンは光線を止め下がると右腕を伸ばした。すると、ミサイルは止まった。フェルクニモンは右手をアルギラに向けて指差すとミサイルはアルギラに軌道を変え飛んだ。

「そんな芸当もできるわけね!」

そこにキュアリアスがシールドを張って防ぐとアルギラは出口に向かって走った。しかし、扉が破壊されているはずなのに見えない壁に阻まれ出れなかった。

「な、なにこれ・・・?」

「バリアだよ~。」

「なに?それも超能力?」

「いや、これは怪獣としての能力。」

「あんた、本当に多才ね。No.2に選ばれる理由が少し分かったわ。」

アルギラがなんとかバリアを破壊しようとすると目の前に日比野が現れた。その間、カプセルにいた夢宮の指が少し動いていることに誰も気付いていなかった。

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