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暗闇の電撃怪獣

日比野が格納庫で溝霧と交戦している時

地下発電室に到着した飛鳥崎達は早速原因を探していた。すると、発電室の中央で発電機に長い舌を伸ばして電気を吸収している怪獣がいた。

「絶対あいつが原因じゃねぇか。」

「なんとしても倒さないと。」

「っていうかどうやってここに侵入したんだ?」

怪獣は肩からコイルみたいな突起を出していて顔には目がないようだが代わりに頭の先に青い発光体が着いた触覚がついている。そして、隠れて見えないが長い尻尾があった。怪獣は舌の先をいくつも触手にわけて発電機に繋げていた。

「何してんだ?」

「食事?電気が主食なのかな?」

「とにかく、怪獣を倒して復旧させましょう。」

兵士の一人がそう言った。飛鳥崎達も賛成しゆっくりと怪獣に近付く。すると、怪獣がいきなり食事を止め舌を戻すと肩のコイルから電撃を発生させ発電室を停電させた。

「気付かれた!」

「大丈夫です。あそこ見てください。」

兵士に言われて見ると暗闇の中に青い光が見えた。

「あそこにいたか。よし、バレねぇように近付くぞ。」

「了解。」

飛鳥崎を先頭に山瀬、皇凰院、兵士達と続いて青い光に近付く。すると、皇凰院が違和感に気付いた。

「待ってください太牙さん。」

「?」

「あの光、じっとして何か誘っているように感じます。」

皇凰院がそう言うと飛鳥崎が山瀬に指示して炎で灯りをつけた。すると、青い光の正体が判明した。なんと、尻尾の先にも頭の発光体と同じ青い発光体があったのだ。

「まずい!退くぞ!」

「チョウチンアンコウかよ!」

「騙された!」

飛鳥崎達が下がろうとした瞬間、尻尾の光の先にいた怪獣が口から稲妻状の光線を発射して飛鳥崎達を吹き飛ばした。

「攻撃開始!」

発電室の灯りが復活し怪獣が見えたので兵士達がライフルで光線を連射する。すると、光線が全て怪獣の前で捻じ曲がってしまった。とっさに飛鳥崎達も各々の魔法で攻撃するがそれも全て捻じ曲がった。

「なんだあいつ!ビームも魔法も効かないのか!」

捻じ曲がってしまった光線に驚いた兵士の一人がさらに連射するがやはり怪獣の前で捻じ曲がってしまい本体には当たらない。

「落ち着いてください!」

「なぁ、もしかしてあの触覚の先にあるやつが魔法を捻じ曲げているんじゃ?」

「なるほど。」

皇凰院が落ち着かせると他の兵士が怪獣の頭部にある触覚を指差して推測した。すると、彼の推測に乗った飛鳥崎が怪獣に接近して触覚を殴ろうとした。

「射撃がダメなら(こいつ)はどうだぁ!」

飛鳥崎が右フックを怪獣にくらわそうとすると怪獣は飛鳥崎の拳を掴んだ。飛鳥崎はすかさず左アッパーをしようとするがまた怪獣は拳を掴む。そのまま飛鳥崎の腕を捻って体を持ち上げた。

「こいつ、接近戦も出来るのか・・・」

怪獣は飛鳥崎を持ち上げると触覚から電撃を発生させて飛鳥崎を攻撃した。声にならない叫びをあげる飛鳥崎に山瀬が助けるために接近したが長い尻尾に捕まってしまった。怪獣はそのまま尻尾を振り回し山瀬を兵士達にぶつけた。

「!」

飛ばされる兵士達。しかし、皇凰院が間一髪で避けると飛鳥崎を助けるまてに接近した。怪獣は飛鳥崎を床に叩きつけて踏むと肩のコイルから電撃を放って牽制した。皇凰院は電撃を避け下がると拳銃を構え発砲した。弾丸は真っ直ぐ怪獣に向かい、触覚の先の青い発光体に命中し破壊した。

「~!」

怪獣は慌てふためき山瀬を解放して後退りしてしまう。

「皇・・・」

「一か八か実弾に賭けてみましたけど・・・賭けは僕達の勝ちです。」

「サンキュー皇!・・・さっきはよくもやってくれたな。」

「体中が痛い。乙女の体をハンマーみたいに振り回してくれたな。」

皇凰院の前に立った飛鳥崎と山瀬が水と炎を纏った拳を合わせて合体魔法を怪獣に向けて放った。

「《超温差魔法拳(アスカブリザード)》!」

「《超温差魔法拳(ライトニングフレア)》!」

二人が合わさった魔法は青と赤が螺旋状になって怪獣を貫いた。怪獣はそのまま仰向けに倒れ爆発した。

「っしゃあ!」

「まて、飛鳥崎。技名が全然違ったぞ。」

「じゃあ俺に合わせろ。」

「私の方がカッコいい名前だろ!」

「あはははは・・・」

技名でいがみ合っている二人を見て皇凰院は苦笑いを続けるのだった。


怪獣が倒されたことで電気が吸収されることがなくなり発電が正常に動いたためオペレーションルームの電源が復旧し明るくなった。

「復旧した!みんなやってくれたんだ!」

「礼を言う、みんな。」

明るくなったことでみんな喜んでいた。ヒジリもホッとして礼を言っていた。

今回倒した怪獣


怪獣名 エヴォリュラス

別名 電撃スパーク怪獣

身長 2.5m

体重 200㎏

特徴

電気を主食としている怪獣。目がない代わり頭部の触覚がセンサーの役割をしている。また、そこから特殊な電磁波を発しており、周囲に強大な磁界を発生させビームや魔法を捻じ曲げてしまう。主な武器として口から吐く稲妻光線、肩のコイルから放つ電撃、剛腕がある。

その他にも尻尾にチョウチンアンコウみたいな疑似光がついておりそれを使って相手を寄せる知能もある。

今回は発電室を襲って停電させる役割としてスパンダーに雇われた。

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