戦争へのプレリュード
決闘が終わった。飛び去るジャギュラ。それを見続けるキュアリアス達。さっきまでの激闘が嘘のように静まり返るコロシアム。日比野達はすぐにウルトラレックスの容態を調べる。
「・・・体に異常はないようね。」
ウルトラレックスの診察した風間がそう言うとみんな安堵した。
「ったく。無茶しやがって。」
「でも、あのジャギュラと戦えるまで強くなったんだね。」
「ああ。それに変身魔法とはいえ元の姿に戻れるようになったのも大きな一歩だな。」
みんな、ウルトラレックスの成長を喜んでいる。ウルトラレックスが眠っているうちにタイタンホークに乗せラウマシティを後にした。
タイタンホークがサーガノアへ帰還している途中、ルギリナが日比野に何か頼んでいた。
「AVR?」
「なんか卑猥な感じがする。」
橘に殴られた郷田を無視して話を続ける。
「そうだ。アルトロリスビクトリウムラウボット。お前達の言葉で魔法機械研究所・・・だったかな?まぁ、魔法や未知のエネルギーを研究して新たな機械を造る場所だ。そこで我の義手を作ってくれるらしい。丁度、帰る途中にその施設がある街を通るから我をそこで降ろしてくれ。」
「分かりました。」
ルギリナの頼みを聞いた日比野はギーラに少し寄り道すると報告した。
『・・・分かった。AVRにはすでに話を通している。それで夢宮君とジャギュラの決闘はどうなった?』
「引き分けです。」
『そうか。No.4と互角とは凄いな、彼。』
「はい。」
『そうだ。こっちの復旧にはしばらくかかる。何ならテラで休むといい。』
「いいんですか?」
『大丈夫だ。君達は十分すぎるほど頑張ったからな。誰も文句言わないだろ。』
「分かりました。ありがとうございます。」
しばらく会話を交わし許可をもらうとAVRがあるという街“テラ”に向かった。
その道中、タイタンホークの三階の一室でモルフィナと言い争っている妖精がいた。
「なんで教えてくれないのですか!?」
「ごめんなさい。この魔法は私の代で終わらすつもりなの。」
「なんでですか!?」
「落ち着いてください、ベルリナ様。」
「代々、妖精女王に伝わる究極魔法。次の妖精女王は私でしょ!?なのに何故!?」
モルフィナとベルリナの言い争いを郷田が廊下で聞いていた。
マルチワールド
そこの廃墟となっている街の一角にスパンダーがいる。すると、近くにいるグランドファングが持っているモニターから連絡が入った。
「・・・WISHは・・・・後、・テラに・・・向かう模様・」
「了解。・・・やはりここだと電波が悪いな。」
報告を受けたスパンダーは怪獣に指示している。
「全員集合次第すぐにWISHに戦争を仕掛ける。」
「了解。今回はあいつらも同行するようですが。」
「ああ、このまま監視だけっても味がないからな。」
スパンダーは近くにいた他の怪獣にも指示を出し戦争の準備を進めていた。
「さぁ、リベンジだ。」




