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勇気の復活

日比野とアルギラが戦っている間

オペレーションルームを出ていった空咲は勇輝のところへ向かっていた。

勇輝が眠っているカプセルにたどり着いた空咲はカプセルを叩きまくった。

「ごめん、夢宮!私がバカだった!夢宮の言うこと聞かず酷いこと言ってごめん!」

空咲は何度も何度も叩いているがカプセルにヒビ一つ入らない。勇輝も反応しない。

「ごめん!ごめん!ごめんなさい!私のことどんだけバカにしてもいい!殴ってもいい!だから!だから返事してよ。お願い、夢宮。」

空咲が一生懸命叩いていると扉が破壊され2体の怪獣が現れた。1体は右手が細長く、左手はペンチのように太いハサミをした甲殻類みたいな顔をした怪獣。もう1体は長い尻尾を持ち、鋭い爪をしているネズミみたいな怪獣だった。

「グルル…」

「クシュシュッ。」

「怪獣!?なんでこんなところに!?」

ネズミみたいな怪獣が空咲に襲ってきた。空咲は剣で対抗した。怪獣の爪を剣で受け止めて怪獣を切った。切られた怪獣は少しよろけたがすぐに空咲に口から吐く光弾で攻撃した。

空咲はそれを避けたために勇輝が眠っているカプセルから遠退いた。そのカプセルに甲殻類みたいな怪獣がハサミで攻撃を仕掛けた。

「やめて!」

空咲が叫ぶが怪獣は聞かず攻撃を続けている。ネズミみたいな怪獣も空咲に光弾で攻撃を続け、迫ってきた。空咲は怪獣の爪を避け、甲殻類みたいな怪獣に切りかかった。

すると、甲殻類みたいな怪獣は口から泡を出した。空咲はその泡を避けると、後ろのカプセルにかかってしまった。すると、カプセルは少しずつ溶け始め制御台が壊れてしまった。

「ちょっと、やめて!」

空咲は剣を高く挙げ、怪獣に振り下ろした。その瞬間、怪獣は太いハサミで剣を真っ二つに切ってしまった。

「え?嘘・・・」

空咲が折れた剣を見続けてしまっているとネズミみたいな怪獣が空咲を長い尻尾で捕まえた。

「しまった!」

空咲は必死にもがくが抜け出せる気配は一切ない。すると、ネズミみたいな怪獣は尻尾から電流を流した。

「きゃぁぁぁ!」

電流が流れ、苦しむ空咲。

その時は誰も気付いていなかった。カプセルの中で指が動いていることに。


「クシュシュ、クシュクシュ。」

甲殻類みたいな怪獣は近づきながらハサミを動かしている。ハサミが迫っているのを見て空咲は絶望していた。

(あ、そっか。これが私の罰なんだ。夢宮にあんな酷いことを言って疑ってこんなことになってから助けを求めるなんて都合が良すぎるかな。ごめんね、夢宮。)

空咲は諦めて目を閉じた。

その時、ガシャンという音と共にカプセルが割れた。

全員がそこを見るとさっきまで眠っていた勇輝が目を覚ましたのだ。

「ゆ、夢宮・・・」

勇輝は涙を浮かべこちらを見ている空咲を見ると、すぐに怪獣の尻尾を切り、空咲を助けた。尻尾を切られ、怪獣は倒れた。

「夢宮・・・」

空咲は立ち上がる勇輝の背中に泣きながらすがりついた。

「ごめん、夢宮!ごめんなさい!私のこと嫌いになってもいいからみんなを助けて!」

勇輝は静かにゆっくりと語り始めた。

「昔、好きなヒーローの一人が言っていたんです。【決して優しさを失わないでくれ。弱い者達をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人達とも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。例えその気持ちが何百回、何千回裏切られようと。】だから、僕は優しさを失わないよ。例え、どれだけ裏切られてもね。」

「夢宮・・・ありがとう。」

夢宮は泣きじゃくっている空咲の頭を撫でた後、2体の怪獣に振り向いた。

「グルル、グガァ!」

まず、尻尾を切られた怪獣が爪を振りかざして襲ってきたが勇輝は体当たりで吹き飛ばした。飛ばされた怪獣はすぐに起き上がり口から光弾を放った。勇輝も口から光線を放って光弾を弾きながら怪獣に当て、怪獣を倒した。

「凄い。夢宮、後ろ!」

空咲が叫ぶが間に合わず甲殻類みたいな怪獣が勇輝の首目掛けて太いハサミを向けて攻撃した。しかし、ハサミは勇輝の首を切ることなく砕けてしまった。

「クシュシュ!」

驚いた怪獣は細長いハサミを突き刺すがこれも勇輝を傷つけることなく砕けた。勇輝はそのまま尻尾で怪獣を飛ばした。怪獣は起き上がり、泡を吐いた。

「夢宮!避けて!」

しかし、夢宮は避けずにバリアを張り泡を全て防いだ。その後、光線を放ち命中した怪獣は爆発四散した。

夢宮は自分が倒した怪獣を見て少し悲しい目をしていた。

「夢宮?」

「行こう。みんなを守るために!」

「うん!」

夢宮は空咲の案内でオペレーションルームへ向かった。

今回倒した怪獣


怪獣名 チュラウス

別名 窮鼠怪獣

身長 2.5m

体重 210㎏

特徴

ネズミみたいな耳を持つ怪獣。電流を放つ長い尻尾と両手の長い2本の爪、口から吐く光弾が主な武器。スパンダーの命令で夢宮勇輝救出に向かった怪獣。


怪獣名 カブトエビラ

別名 甲殻怪獣

身長 2.0m

体重 280㎏

特徴

甲殻類みたいな硬い殻に覆われた怪獣。左手の巨大なハサミと右手の細長い鋭利なハサミ、そして口から吐く溶解泡が主な武器。チュラウスと同じく夢宮勇輝救出に向かった怪獣。

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