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賢者の石

とうとうデスケミストを倒し残る怪獣はジェノジュファーだけとなった。ウルトラレックス達はジェノジュファーが逃げないように空も含めて全方位に配置し囲んだ。

「今まで散々殺してきたんだ。今更逃げれると思うなよ?」

「逃げる?お前らごときが俺を倒せると?」

ジェノジュファーは不敵に笑うと両手から緑色に光る石を錬成した。

「俺はナンバーズNo.5ジェノジュファー。今までお前らが倒してきたナンバーズとは格が違う。俺は何度もお前らのような奴らを葬ってきた。」

ジェノジュファーは錬成した石を周りに投げると石の周りに瓦礫が集まり小型のデスケミストが大量に形成された。

「何!?」

「あれか。あの石が怪獣の核か。」

「賢者の石を知ってるか?」

「賢者の石ってゲームのアイテムかよ。」

ジェノジュファーの質問に姫樹が答えるとバカにしたような笑いをしながら説明した。

「こいつは錬金術で作る最高傑作。あらゆる物質に生命を与えるのだ。」

「なるほど。それがあの怪獣の力の源か。」

「・・・殺れ。」

ジェノジュファーが合図をした瞬間、デスケミスト軍団が一斉に攻撃を始めた。ミサイルや曲がる光線を発射しながら近付いてくるデスケミストに応戦するウルトラレックス達だが小型とはいえ一体でも苦戦していたデスケミストが大量に襲ってきたことで一気に劣勢になってしまっていた。しかし、そんな中でもルギリナは蹴りだけでデスケミストを破壊した。だが、賢者の石は無事だったようで瞬く間に再生を始めるデスケミスト。ルギリナは再生するデスケミストを無視してジェノジュファーに向かう。

「俺狙いか。結構結構。返り討ちにしてやる。」

ジェノジュファーは口から光線を出して攻撃する。ルギリナはそれを避け接近する。ジェノジュファーは右腕を剣に変え反撃しようとすると上から姫樹と小石川が攻撃してルギリナの援護をした。

「これ以上好きにさせてたまるかよ!」

「鬱陶しい!」

「あんただけは絶対に許さない。」

上を向いて二人を迎撃しようとしたジェノジュファーの死角から南が近付きジェノジュファーの右腕を切り落とした。南はパネットの人達のことを思い出し涙を流していた。その気持ちは皆同じでジェノジュファーによって失った命を思いながらジェノジュファーに攻撃した。

「オッヴは僕達が初めてきた村。僕達はみんなを守れなかった。」

「タクマックもワシが初めてWISHと出会った思い出の街じゃ。よくもそこを滅茶苦茶にしてくれたのぉ。」

それぞれの思いを胸にジェノジュファーを攻撃している。しかし、そんな思いを嘲笑うかのようにジェノジュファーは攻撃をさばき逆にカウンターを決めている。

「俺は元々武闘派でね。それぐらいの攻撃なら簡単に受け流せる。」

ジェノジュファーは格闘の他に錬成した弾丸、全身から放つ光線やミサイルでウルトラレックス達を圧倒する。すると、ルナースーダが後ろからジェノジュファーを長いしっぽで巻き付いてきた。

「てめえのせいで這い上がってくるのに苦労しただろうが!」

「ルナー!そのまま抑えていろ!」

ルナースーダが締め付けているとランスを構えたイリドがデスケミストを弾きながら突進してきた。それに合わせてウルトラレックス達も攻撃を仕掛ける。

「甘いわ。」

その途端、ジェノジュファーの上半身が分離しルナースーダの締め付けから脱出した。

「なんだそれ!?」

ルナースーダが上半身に目を奪われているとジェノジュファーの下半身が動き出ししっぽがルナースーダを貫いた。そして、下半身から電撃が放たれ近付いたイリド達は痺れてしまった。

「まだこんな奥の手が・・・」

「これが奥の手とか、嗤わせてくれる。」

ジェノジュファーはまずイリドを殺そうと右腕を伸ばす。そこに、ケンタウロス族の女性が現れ右腕を弾いた。ジェノジュファーは再び伸ばすが今度はウルトラレックス達や合流した飛鳥崎達が立ちはだかりジェノジュファーを攻撃する。

「メロエスタか。助かった。」

「いえ、大丈夫ですか?」

「なんとかな。」

イリドが無事なのを確認したウルトラレックス達。ルナースーダもルージュ達が救出し今手当てをしている。ジェノジュファーはしばらく攻撃を避けると下半身と合体し元に戻った。

「厄介なんてレベルじゃねぇ。インペリガーレ以上の初見殺しのオンパレードじゃねぇか!」

姫樹が文句を言っている。すると、ウルトラレックス達にエルシアナから連絡が入った。

「皆さん、あの怪獣も最初の怪獣と同じく一ヶ所だけ高エネルギー反応があります。」

「ってことはあいつも賢者の石で生きているってことか?」

「確かにあの鉄屑野郎、体のほとんどを機械とかにしてるって言ってたなぁ。」

「じゃあその時に心臓の変わりに賢者の石を動力にしたってことか。」

「おそらくな。いくら内臓全てを機械にしたと言っても元々が生物である限り心臓は必要だ。奴はそれを賢者の石で代用しているってところだな。」

飛鳥崎の発言を元に推理した新庄が通信に割って入る。その場にいた者達は皆、新庄の推理通りと思っていた。

「じゃあやることは簡単になった。」

「さっきの怪獣と同じように核となる賢者の石を破壊すれば良いのじゃな。」

「位置は?」

「胸の中心部です。」

「了解。」

意見が一致したウルトラレックス達はメロエスタ達と交戦しているジェノジュファーを睨み、立ち向かって行った。

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