堅牢堅固
第1警戒区域を突破したバルトロスはそのまま第2警戒区域を進行していた。第1警戒区域にいた戦車部隊や戦闘機部隊が攻撃するも全く怯まない。すると、後ろからショーンが羽根を飛ばして攻撃した。
「待たせた!バリスタンの救出は成功。軽傷で意識もしっかりある。今から俺がアザエルで奴の気を反らす。その隙に奴の足を集中攻撃しろ!」
「戦車隊、了解。」
「F-40、了解。」
ショーンはアザエルを巧みに操作してバルトロスの顔を集中的に攻撃した。その隙に戦車部隊と戦闘機部隊は命令通りにバルトロスの足を攻撃した。しかし、バルトロスには効かず真っ直ぐ進んでいく。
「くそ!どこも硬いのか!?」
「待たせたな。」
すると、ゲドルフが通信してきた。
「ゲドルフか!」
「あぁ。換装が完了した。狙撃、爆撃、砲撃し放題だ。全員撤退するように指示してくれ。」
「了解だ。全部隊に告ぐ。即刻退避しろ!」
「戦車隊、了解。」
「F-40、了解。」
ショーンの命令通りに戦車部隊と戦闘機部隊はバルトロスから距離をとった。
すると、第2警戒区域防御壁の上に巨大な砲台と合体しているストレイザーが発射準備をしていた。
「行くぜ、クレアコフ。《ネオプラズマレールガン》!」
ゲドルフが叫びながらレバーにあるスイッチを押すとクレアコフが背負っている巨大な砲口から青い電磁波を纏った光線が発射された。光線は真っ直ぐ進みバルトロスに見事命中した。
「命中。」
「やったか!」
その様子をモニターで見ていた日比野達が見守る中、煙が晴れ無傷のバルトロスが歩いてきた。
「おいおい。これが最高火力なんだけどへこむぜ。」
ゲドルフは苦笑いしながらも今度は砲台の側面から大量のミサイルを発射してバルトロスを攻撃した。ミサイルは全弾命中したがバルトロスには効いていなかった。バルトロスはゲドルフの居場所が分かると口からさっきよりは小さなファイアボールを連射して攻撃してきた。
「うぉ!やべ!」
ゲドルフは砲台からクレアコフを切り離して飛び立つと砲台はファイアボールで破壊された。
「大丈夫か!?」
「あぁ。ギリギリで助かった。クレアコフも問題無い。」
アザエルがクレアコフの隣に並んだ。応援にきたストレイザー部隊が合流した。そして、ウルトラレックスが率いるチームランスロット、姫樹が率いるチームグィネヴィア、ジオフェニックスとコスモスのチームトリスタンが到着した。
「加勢します!」
「サンキュー。俺は今から別の換装してくる。それまで頼んだそ。」
「了解!」
バルトロスは第2警戒区域防御壁の目の前まで迫っている。ウルトラレックス達はさっきの固さと強さを目の当たりにしていたのであの時のような慢心はなかった。
「総員、戦闘開始!」
「「「了解!」」」