魔法!それは!君が願う事全て現実にするだろう(ただし選ばれた者に限る)
「いつ見ても大きなお城よね~」
二人が立ち止まると、そこには巨大な城と門があった、ここはアークルの中心部、この門の奥には今回二人が行う契約の儀式が行える戦騎士育成専門学園がある
「ライト、ユーリ」
「「?…ディーモンドさん!!」」
門の前で二人を待っていたのは砦アマダムの司令官ディーモンドだった
「ホッホッホ、驚いたかの?さあ二人共、話しは後じゃ着いてきなさい」
ディーモンドはそう言って片手で巨大な門を容易く開けると手招きをする、二人はその後を追った
「ねぇライト、あの門ってあんな簡単に開く物なの?」
「あー、うん多分」
二人は表情を引きつらせ学園の中へ入って行った
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「契約の間は校舎の地下じゃ」
ディーモンドは校舎の中へ入って行く、二人もそれに続き校舎へと入って行く
「なんか学校より要塞って感じだ」
「そうね、パパの働いてるアマダム砦に似てる気がする」
学園内の地下階段を進んで行く三人の足下を天井に吊るしてあるランタンが独りでに光り通り過ぎると消えてしまう
「そりゃ、この学園はこの国の最終防衛ライン見たいなもんじゃからのー、まぁここが戦場になった何てのは何十年の前の事じゃて。さて二人共この部屋じゃ」
学園の地下最深部、そこにある扉に手をかけディーモンドは二人へと振り返る
「いよいよね!」
「…うん」
「では入るぞ」
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契約の間には灯りと床と天井に魔方陣が刻まれているだけの広い空間だった
「二人共、契約珠は持っておるか?」
上下に魔方陣が書かれた部屋の中央に二人を立たせディーモンドは魔方陣の後ろに下がり腰を下ろす
「ええ、これでしょ!」
ユーリはエメラルドグリーン、ライトは鈍色の契約珠をディーモンドに見せた
「よろしい、ではどちらか「私ッ!!」」
ディーモンドが言い終える前にユーリは名乗り出た
「よかろう、ではライトは魔方陣の外へ」
「はい」
「では始める前にアドバイスじゃ、良いか?我々の持つ魔力とは己の願いを現実の物質やエネルギーに変換する力の事じゃ、そして呪文とはその願いを変換しやすくする鍵見たいなもんじゃが、この契約の儀式は呪文が無い、何故なら儀式で召喚される幻獣や使い魔は召喚者の魔力で動く己の分身見たいなもんなんじゃ、そして契約珠とは召喚された使い魔の形を形成する言わば器、この儀式はお前達の分身を創造し構築する魔法、故にお前達はこれからどんな戦騎士になるのか、己の戦騎士とは何か答えは無限にある、よいな?」
「はい!」