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魔法の呪文は変身  作者: 本郷ハヤタ
少年よ
6/8

おばあちゃんが言ってたような…

あれから12年赤ん坊はやがて少年へと成長した、そして物語は始まる


「ン~~♪」


黄金の髪を揺らしながら、少女は馴れた足取りで住宅街を進む、ここは中央大陸より少し離れている都市アークルー、ストリークやクレイド達が務めている砦アマダムに一番近い都市だ


「ライト~!私よユーリよ」


そう言ってユーリと名乗る少女は扉を叩くと家に住む者の様子を伺った、すると扉からガチャリと鍵の開く音と共に中から少年が顔を覗かせる


「おはようユーリ、今ちょうど朝ごはんを作ってたんだ、中で待っててよ」


そう言って少年は少女を家の中へと招き入れる、そしてこの少年こそが12年前ストリークが見つけクレイドが育てた赤ん坊であった


「もう!ライトったら、今日は契約の日なのよ!やっと私達のパートナーを召喚できるのよ、嬉しく無いの?」


ユーリは眼を輝かせ自分達がこれから行う契約に胸お踊らせる


「僕は別に、ただ僕を拾ってくれた君のお父さんストリークさんや僕のお父さんが喜んでくれるならそれでいいんだ」


ライトはキッチンに行くと作りかけの朝食を作り始めた


「ライトは自分のしたい事って無いの?確かにパパやおじ様はライトには立派な騎士か戦士になって欲しいって言ってた、けどライト、貴方は本当は何がしたいの?私やお姉ちゃんはパパが貴族だから仕方ないけどライトは違うわ、それにッ!「ユーリは朝ごはん食べたのかい?」


ライトは話題をすり替えるようにテーブルに料理の出来上がった皿を置いて言った、焼きたての自家製パン、カリカリのベーコンと半熟の目玉焼き、玉葱のコンソメスープ


焼きたて自家製パンの芳ばしい香りがユーリの鼻を擽りユーリのお腹からグーと、小さな音が聞こえ、彼女は朝ごはんを抜いて来たことを後悔すると小さく首を横に降った


「今朝は嬉しくて急いで来たから…」


顔を伏せて声がどんどん小さくなっていく彼女にライトは用意していた皿を彼女の前に出す


「じゃあ一緒に食べよ、一人で食べても味気ないし」


ライトは右手で天を指指しこう言った


「それに食事は一期一会、毎回毎回を大事にしろってね」


「なにそれ?」


「?何だろう、とっさにでちゃうってゆうか何てゆうか…僕もよくわかんないや」


そう言ってライトは残りの朝食を並べ出した


「ライトってたまによく分かんない事やったりするよね」


ユーリはそう言いながらパンを噛る、パリッとした音の後にモチモチ食感、少し硬めな生地だが噛めば噛むほどパンの香りと甘さが広がる、ホークでカリカリのベーコンを半熟卵の黄身にくぐらせて頬張るとベーコンの塩気と卵の滑らかな口当たり、そしてその後に来るベーコンの肉汁の旨味についついパンに手が伸びる、程よく口が水分を求めだせば玉葱のコンソメスープを啜り一息、口の中へコンソメスープの味が広がり玉葱の甘さを引き立たせる


「ン~美味しい」


自分の料理を美味しいそうに食べる彼女の笑顔にライトも誰かと一緒に食べる事に嬉しくなりながら朝食をとった


「さぁーて、ご飯も食べたし、魔力全開!行くわよライト」


「よし、戸締まりもしたし、問題無し」


ライトは食器を片付けると家に鍵をかけユーリの後を追った

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