表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/8

火鳥と不死鳥

 迷いの竹林前、白い髪に白い服で赤いズボンを履いた藤原妹紅。ヒナイは彼女を見付けた。


「妹紅」


「ヒナイか、手伝え」


 因みに此れが何時ものやり取り。


「よっ、鳥人間の(あん)ちゃん。今日は来たのか。宜しく頼むよ」


「ガハハ」と笑って居るが一応病人だ。

 実際ヒナイは鳥人間では無い(が羽毛の生えた獣族で有るのでそうと言えばそうで有る)ものの、顔見知りの人間から度々そう呼ばれる。


「はい。任せて下さい」


 来れない日の有るヒナイは此方に向かって来る初見の初老の女性に気付いた。彼女は白髪が混じった茶髪で小柄。一瞬某白黒魔女に空目した。


「此処ですか? 永遠亭迄送る所って」


「そうですよ、乗りますか? 」


「はい、お願いします」


 リヤカーに乗せる為に腕をとったが其の腕がとても細かった。食は細そうに見えるが元気な理由はきっと永琳の作った薬のお陰かも知れない。


 妹紅は耳打ちをする。

 驚きの余りか雫と妹紅の顔を交互に見る。雫も此方を見返して会釈を返す。

 あの女性の苗字に聞き覚えが有った。確かにあの白黒魔女のだ。

 キャッチコピーが「なんかします」のあの店の店主の母親が此の方? 嘘だと思った。そんないい加減な雰囲気は感じ無い。


「じゃあ皆さん行きますよ」


 妹紅が後ろから呼び掛け、ヒナイが車体を引っ張る。永遠亭への案内は地上の因幡の白兎も幸運を分け与える事はするが、自然と単体行動に成ったり、妖怪に襲われる等で無事に着く保証が有る訳では無かった。

 しかも最近は白い蛇に似て非成る正体不明の妖怪が現れたり、竜神が現れたりと(主に前者が)物騒な事例が発生したらしい。慧音に聞いた。


 竜神とはブレードの事なのだろう。確かに鱗と尻尾と鋭利な爪を隠し持って居た。


 体が弱い方も居てゆっくりとした移動が必要。時間は掛かるが其の中でコミニュケーションを取られて居るので急く事も無い。今も演歌を歌って楽しそうな雰囲気。




「ほら、門が見えましたよ」


 永遠亭は目と鼻の先。


「はいはい解ってるよ兄ちゃん」


 扉の前のあれは竜神もといブレードか。

 更に近付く。


「よおブレード」


「久し振りかな? 」


「ま、待ったぜ」


 ブレードの額に冷や汗。


「あの御姿は正に竜神様! 」


 一人の老人が叫ぶ。


「お、俺の事か」


 ブレードが自分を示す。だが老人の指は上を指して居た。


(ピー助!? )


 そうかピー助も竜か。なら竜神と言われても仕方無いな。嗚呼、既に拝まれてる。


「此のピーちゃん頂き! 」と言う声が確かに聞こえ、ブレードが猛ダッシュして消えた。

 後で話を聞くと神様らしかった。ブレードは神様になつかれる体質なのか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ