プロローグ
はじめまして、空音と書いてくおんです。
この作品が、初投稿ですが、毎週更新していくつもりですので、応援よろしくお願いします!
音楽が好きだった...。
暗いホールの中で、うとうとしながら聴くバイオリンの音色。いつか一緒に演奏したい。そう、何度も思った。
帰りの飛行機、日本まで7時間、ざわめきの残る機内で、僕は飽きずにしゃべっていた。
「僕、決めたよ。ピアニストになる。たくさんの人に注目されるようになったら、母さんたちと演奏する。」
瞬間、大きな振動が機体を揺らした。
たくさんの悲鳴、機内の放送の音がかき消される中、僕の意識は途切れた。
この日、日本であるニュースが流れた。
『速報です。太平洋上空で、旅客機の墜落事故が発生しました。未だ乗客83名が行方不明となっており、救助された乗客19名が共に重症とのことです。この航空機には、世界的にも有名なバイオリニストである羽間夫妻も搭乗しており.....』
「っ、ここは、どこだ?」
目を開けると、白い天井が目に入った。体が鉄のように固く感じる。動くことが出来なかった。
「病院、なのか。」
かろうじて動いた首を横に向けると、薄いピンクのカーテンと同じようなピンク色をした白衣を着た看護婦らしき人の姿が見えた。
どうしてこんなとこにいるんだっけ...。
うまく回らない頭で考えていると、勢いよくドアが開けられる音がした。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。これから頑張って行きます!