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ホワイトクエレブレ  作者: うじきんとき
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ゼノ家を買う

ゼノは大金を手にした。

とんでもない大金だし まだクリスタルのほんの一欠けらでだ

本来であればこれだけの大金を手にすると人であれば変わるのだが

何故かゼノはゼノのままだった


何故かは分からないが、ゼノはあの人族の赤ん坊を見たとき

その赤ん坊を守らねばと思った

そして今この時点でもその気持ちは全くと言っていいほど変わらなかった


ゼノはギルドで紹介してもらった不動産屋に行く前に

まずは洋服屋へと向かった

ゼノの身なりはどう見ても田舎のレンジャーである。

皮系の装備に弓と短剣を持ち、どこから見てもお金持ちには見えない

まずは身なりを何とかしないと不審がられる

ゼノは田舎者ではあるが馬鹿ではなかった。


洋服屋で商人ぽい装備(洋服だが)一式を購入しそれを持って一旦

安宿へ戻り、着替えてから宿を出た

宿を出るとき、店主がチラッっと視線を向けたが気にはしなかった。

それはゼノの変化では無く、安宿と不釣り合いの商人風の男が

その宿にいるから視線を向けられたのくらいは理解できたからである。



そしてそのままの足でギルドで紹介してもらったザント商業地区にある不動産屋を訪ねた

ゼノは不動産屋に入ると、一人の男性店員に迎えられた


「本日はどういったご用件で?」

男が単刀直入に聞いてきたので、ゼノは素直に答えた

「家を探している」


男は値踏みするようにゼノを上から下まで観察すると

着ている服装は真新しいが安ぽい商人くらいに捉え、商業地区低層の物件くらいかと値踏みし、

「商業地区の借家物件でしたら・・」


と、そこでゼノは口を挟んだ

「いや、上流階級地区の物件を購入したい」


「はぁ? 上流階級地区ですか? それもご購入?」

と聞き返してきたので

ゼノはきっぱり一言付け足した

「ああ、金ならある 無理か?」


男は不審がりながらもゼノのきっぱりとした態度を見て

しぶじふ奥の管理台帳まで確認しにいき物件を確認した。

現在上流階級地区にある空き家は3軒


「今物件は3件ありますが、一軒目は8金貨、二軒目は12金貨、三軒目は18金貨ですがそれでも?」

そんな大金お前には払えるはずないだろうと馬鹿にした気持ちでゼノに視線を送ってきたが


「じゃあ3軒目の物件を見せてもらえるか?」

そう平然とした態度で言ってきたので

少々慌てて男は態度を変えてきたのはゼノから見ても明らかだった


「はい、もちろんでございます。今すぐご案内しますので少々お待ち下さい」


そう言ってその男は家の鍵を取りに一旦奥へ向かい、

そのあとゼノを連れて家の物件へと向かった


商業地区を抜け、上流階級地区の城門で衛兵に手続きをし

上流階級地区の住宅街でもさらに奥に位置する

高級な邸宅が並ぶその中でもひと際大きな邸宅の前で立ち止まり


「ここがその物件になります」


ゼノはその邸宅の価値はさっぱりわからなかったし、

そもそも上流階級地区に入ったことすらなかったので

18金貨と言ってるので良い物件なのだろうとくらいに考えてじっと外観を一通り見て


「気に入った、これにする」

不動産屋の男がその一言に驚いて

「えっ、よろしいのでしょうか? まだ中もお見せしていませんが?」


「かまわん、これにする」

ゼノはあれこれ時間をかけても価値がさっぱりわからなかったので即決しそう答えたのだが

不動産屋の男からしてみれば、

18金貨の物件を詳しくも見ずに買おうとしているゼノに驚いていたのである。


「もしかしてご購入される方様の執事の方でいらっしるのでしょうか?」

不動産屋の男はゼノが何者か判断できずに聞いてきたがそれに対してゼノは


「違う おれが購入するのだが何か問題でも?」


「いえ、めっそうもございません 直接ご当主のお方が物件のご購入をされる事が無いものでしたので」

そう答えた男に対し、ゼノは先ほどの執事で思い出し、男に対して


「家の面倒を見るために使用人を雇いたいが何とかなるか?」


「はい、それでしたら仲介料を頂きましたらこちらの方で手配いたしますが」


「そうしてくれると助かる」


と答えた男は、こんなお得意様には仲良くした方が得だと判断したのか

「ではご契約等のお手続きがありますので一旦事務所の方へ」


「うむ、わかった」

とゼノは大仰に返事をかえしたのだった。


大金を持つ男はどの世界でも段々と態度が大きくなっていくのは

自然摂理です。



その日の夜には、手続きを終え ゼノはもう屋敷の中に一人でいた

明日の昼には使用人を手配し連れてくる約束をしていたので

ゼノは次にどうするか頭をめぐらしていたが

2階の寝室のベッドに横になるとそのまま眠りに落ちていったのである。


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処女作で且つ文章を書いた経験もないので

お見苦しい点や変な所もあるかと思いますが

ご勘弁下さい。

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