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201 is BLACK…〜I want money or love〜




時は金なり





って誰かいってたな。






☆★☆★☆money!?












「んだとぉ!!!今の言葉もう一回言ってみやがれぇ!!!!」


「だから、目玉焼きにマヨネーズかけるなんて邪道だって言ってるんだよ。朝っぱらから気持悪いんだよね、只でさえお前の顔で吐気がするってゆうのに…そのキモイ顔に。」


「箸おけぇ!!んでもって表でろやぁ!!!」





…はぁ。また始まったよ。

そう思いながら、俺は朝御飯のたくあんを口にはこんだ。


俺の名前は斐川尚之。

田舎から東京に移り住んできた、現在無職なフリーターである。

最初はもっといい物件に住むつもりだったが、色々あって此処、オンボロアパート《冬月荘》に住んでいる。

只でさえ此処に住むことになってへこんでいるのに、此処の隣人がまた……………




(ドンガラガッシャァァァァン!!!)



で、その隣人というのが今の騒音の原因である少年二人組である。


二人の名前は七式紅平、七式蒼馬。

ちなみに怒鳴っている方が紅平で毒舌はいてるのが蒼馬。

俺が初めてこのアパートに来て初めて話した、203号室の双子の兄弟だ。(ばっち似てないけど)

初めて会った時もそうだったが、こいつらは毎度毎度喧嘩している。むしろ仲良くしている所など見たこともない。





(バッキィィィ)



「…今日は終わるの早いな。」


そして大体この喧嘩の勝者は…





「今度僕にたてついたら、一生をベッドで過ごすような体にしてやるからね。ま、この言葉はテレビの受け売りだけど。」




毒舌少年、蒼馬だったりする。




そんなこんなで毎日を過ごしていた俺だが、ある日滅茶苦茶重要な事に気付いた。





「ヤッベェ!!!!203号室以外のトコに挨拶回り行ってねぇ!!!!」

そうなのだ。

七式兄弟のインパクトのでかさと、管理人志木さんの胸板の厚さに、他の住人の事を忘れていたのだ。




ここ、冬月荘は全部で7つ部屋がある。


二階建てになっており、一階が右から103、102、そして何故か191号室とある。

二階は右から七式兄弟の203号室、202の俺の部屋、201号室となっている。


とりあえず、201号室から行ってみよう。普通の人であることを期待して…。




《ピンポーーン》


少し緊張と世にいうツマラナイモノ、もとい菓子の詰め合わせを持ち部屋の前に立つ。

流石に来てから4日後の挨拶は遅いかな…。



《ピンポーーン》



…いねぇのかなー。返事も無いし。

俺はひとまず部屋に帰ることにした。



俺は自分の部屋の扉を開ける。



……ちょと待て。待て待て待て待て。

ここは俺の部屋だよな。うん、202号室だ。



じゃあ、俺の目の前にいる全身タイツは…誰?俺の財布の中身を探ったポーズのままこっちを見ている全身黒タイツのコイツは誰?

フーイズディス?







えーー…と。


「あの…もしか、しなくてもさ。あんた、泥棒?」


「…ぃやっは、そう…みたいですね!」


「そっかぁ、お前泥棒かぁ〜」

「そうなんですょ〜」


「「アハハハハハハ……」」







………泥棒!?!?!?!?


気付いたときには、黒タイツは俺の脇をすり抜けドアの外に出ようとしていた。


「させるかぁ!!!!」


タイツの右手には諭吉が5人握られている。

それは俺の全財産だ、今ここで易々と盗られてはこの先の生活どうする!?

とっさに俺は、タイツに全身タックルし、外の通路へ吹っ飛ばした。


「ぐっはぁ!!!!」

情けない声を出し地面に身を投げ出すタイツ。

俺以上に細く、その風貌はモジ三君を思い出させてくれる。


「このやろっ、返せ俺の全財産!!!」


タイツに掴みかかろうとした。が、タイツはまるで蛇のように俺の手をすり抜け


201号室に入っていった。



て、何で?



201に鍵がかかった。

「るっせぇな…。」


大欠伸をしながら203から金髪が顔をだす。

七式紅平だ。


「…っおい!!紅平!!今っ…全身タイツの泥棒が…201号室にっ…」

「あぁ、吉岡のおっさんだろ。あいつまた何か盗ったのかよ。」


また…?


「またって、今までもか?」

「あいつは泥棒常習犯なんだよ。って言っても下手くそだし、よく見付かるし、ここから逃げねぇから冬月荘のやつらはなんも警戒してねぇんだよ。」


警戒って…。通報しろよ、通報。110押せばいいだろが…。



「で、アンタは何盗られたんだよ。」

「え!?ぇ、あー…諭吉さん5人。」

「5万だな、ったく面倒くせぇ…」


そう言うと、紅平は201号室の扉前に立ち、おもっっいきりドアを蹴りあげた。


「おい!!!吉岡のオヤジ!!!!盗った5万さっさと返しやがれぇ!!!!」



…コノ人借金取リサンデスカー?怖イデスョー…。


「そ、そそそんなこといったて私も生活が

「んなこと知るか!!そんなとこひきこもるより、まっとうな仕事掴むためにハローワーク行けや!!!」



うっわぁ…その言葉俺の心にも響いたよ…むしろ痛い…それより君と居たい…。

何いってんだ…俺。



いつの間にか、借金取り…ゴホッいやいや交渉人・七式紅平君が5万を取り返してくれたらしく、俺の目の前には諭吉を握る交渉人が。


「ほらよ。あと家にはちゃんと鍵かけとけ。」

そういって、俺に諭吉を返し面倒くせぇと愚痴を溢しながら203号室に帰っていった。



「あ、ありがと…」


お礼をいうまもない。


いい奴…なのかな。




「ぐすっ…ぐすん。」


泣いてるよ、吉岡さん…。そういや、この人も俺と一緒で生活苦しいんだよな。




俺は吉岡さんの新聞うけに、1万円を入れておいた。



部屋に帰り、俺はすぐさま寝転がった。


「ここの人って。変な人多いけど、案外いい人かもしれない。」













そんなことを思う、今日この頃。

今日は月がよく見える。





…ー次の日。



「…ん。」


カタカタという音で目が覚める。



目の前には昨日の見慣れた黒タイツ。




「またこのパターンか……。」


母さん。戸締まりはきちんとしたほうがいいみたいです。




乱筆乱文なのに、ここまで読んでくださって有難うございました!!!感謝感激飴よ降れ☆

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