8 ひとときの平和、、、?
この世界には多くの種族の人類がいて、それらが協力しあうことで歴史が生まれた。
人 この世界で最も多く覇権を握っている種族、この世界の人類で最も短命だがの歴史の97%は人が作った。
エルフ 人類で二番目に多い種族、人類より平均して魔法に対しての適性があり最も長命である。ちなみにティラナのおばあちゃんにエルフがいる。
ドワーフ 人類で三番目に多い種族、人類より筋力が強く身長が低いのが特徴。ヨハネスは先祖にいたドワーフの血を強く受け継いだためすんごい筋力がある。
魔族 1000年ほど前まではこの世界にもいたが現在は別世界、魔界にて暮らしている。人類ではあるが魔物の要素が多い。
魔人 魔族と近いルーツを持つが魔族とは違い社交的な種族。人類で最も少ないが魔力と筋力、知性では他の種族に大きく上回る。
他にも多くの少数人類がいる、人類によって数、特徴などが違うが一つ共通して言えるのはこの人々がいたことであって今までの歴史が今までもこれまでも作られているということ。
「で、今日は何の用なの?私は今レヴィにお菓子を食べさせているのだけれど、君たちのじゃなくて。」
「あぁそれはね。」
ティラナはなんのためらいもなくお菓子を食べながら言った。
「今回のダンジョンブレイク、魔族が関係しているっぽいわ。」
メーディアはあまりにもほんわかした適当な雰囲気からは想像もしていなかった言葉を耳にし、あまりの衝撃に呑んでいた紅茶を変な飲み方をして咳き込んだ。
「ご、ごめんなさい魔人が魔族と聞き間違えたみたいもう一度いいかしら。」
「あってるわよ魔族よ魔人ではなく。」
「じゃあなんでそんなお菓子食べながらなのよ!魔族なんて最後に確認されたのは解放戦争の時期で一体だけよ。それがダンジョンブレイクに関係してるって?冗談じゃないわ!」
「冗談だったらいいのだけどねーヨハネス。」
「ほんとになーティラナ。」
「なんでこんなとこだけ夫婦っぽいのよアンタらって。」
「お二人って夫婦だったんですか?!」
「今かよ!ってレヴィはこう言う性格だったな。」
「ヨハネス声が大きいよ。」
「あぁすまんすまん。」
ヨハネスは少し小さくなった。
「で、魔族が関係してるって何よ。」
「みんなが要塞作ってる間に私少し遊びに行ったのよ、そしたら私見えたのよ、『亜空間』」
「あくうかん?ってなんですか?」
「あら、レヴィちゃん知らないの?」
「レヴィはまだそこまで勉強してないものね、まあいっか今教えましょうか。」
「今私たちがいる世界にももともと魔族がいたのだけれど今は別の世界にいるのよ、そこは魔界って言うの、そしてこの世界と魔界を移動する際に現れるのが亜空間。本来は見えることはなくて特殊な調べ方をしてその存在を知れるのだけど、ティラナは見えるのよ、その亜空間が。」
「これが私の唯一と言っていい力。」
「何誇ってんだよ。」
ヨハネスは突っ込んだ。
「それで見えただけじゃあなた報告に来ないでしょ、何がわかったの?」
「二つ細工されているのがわかったわ。」
「、、、え?それだけ?」
「そうよ、これだけ。」
「いや、なんか変な魔法石があったとかじゃなくて?」
「そうなのよね何かがわかれば良かったのだけどわかることがただ細工されただけなのよ。ごめんなさいねメーディア。」
「そんな、ヨハネスは何かわからないの?」
「いや全く。」
「くっそこの脳筋剣士が。」
メーディアは少しイラついた。
「魔族が来るというのはもっと危機なのかと思ったのですが違うのですか?」
「違うのよレヴィその通りでヤバイのよでもこいつらがほんわかしすぎてるだけなのよ。」
「そうだぞレヴィ俺とティラナはほんわかしてるが結構ヤバイぞ。」
「お前がいうな脳筋バカ。」
少しイラついた。
「どうするのよ、本来こんなノリで魔族が来るとか聞いたらただの冗談としか思わないけどアンタだもんね、信じるしかないから余計困るわ。」
「とりあえず私とヨハネスで考えたのはこれをあの会議室に集まった戦闘員、まぁ上層部と言った方がいいかしら、その人たちだけの間で共有すべきと考えるたの、それであなたたちが最後の人達なの。」
「なるほど、わかったわ。でも何かしらわかったことはないの?本当に何もわからないとこっちも手段の取りようがないわ。」
「そうね。」
ティラナはお菓子を全部飲み込むと魔法で一枚の紙とペンを生成した。
「簡体に説明するとね、二つの魔法式があったの、それは常用魔法ということだけがわかったわ。魔法式の書き方としてはよくある魔族の書き方だけど昔の書物と文字がだいぶ変わってるのよね。」
ティラナはその式を書いた。
「こんな式だけど、私たちのとはかなり違う方向に進んだみたいで解析のしようがないわね。」
「アンタがそういうなら私じゃ無理ね。」
レヴィは今までの会話を聞いていてふと思った。
「お三方ってかなり仲が良さそうですけどいつぐらいからの仲なんですか?」
「私たち?そうね学園からかしら?」
「まぁそうね、私とメーディアとヨハネスは同じ授業とかが多かったからね。」
「カラスさんは違うのですか?」
「あいつはな〜。」
ヨハネスはそういうと腕を組んだ。
ティラナはレヴィにこう言った。
「レヴィちゃん、大賢者になるにはどうしたらいいと思う?」
「大賢者にですか?そういえばなんかありましたよねその話、なんでしたっけ、、、魔法を理解した時でしたっけ?そうすれば大賢者から一通の手紙が届くとかじゃないでしたっけ。でも大賢者さんはもうお亡くなりなのに手紙って来るのでしょうか。」
「カラスはね、学園を卒業した時にそれを受け取ったんだよ、大賢者から。」
「おーい、ソロモーン。」
カラスは宮殿に入るとそう言った。
「ン?おっカラスじゃねーか、どうしたんだ?」
「今もしかして銃の手入れしてた?」
「いやいいさ。それでなんだ?お前が俺に酔うなんて珍しいな。」
「これを君に渡したくて。」
そういうとカラスは一つの銃弾を手渡した。
「これは、、、!、、、、、なんだ?」
「作ったはいいがクセが強くてな、お前ならいけると思ってな、使ってみてくれないか?」
「おおまじか!お前がこんなもん作るなんてなんだ新事業でも始めるのか?」
「いや、最近やっとあの魔法式が完成したからさ、そのテストだ。適任だろ?」
ソロモンはその言葉を聞くと少し懐かしむような顔をして顔を縦に振って承諾した。
「お前がいない間にこいつも成長したんだ、そのテストがてらこいつを試してみるよ、お前も来るか?」
「俺が断るとでも?」
ソロモンはニヤッと笑った。
「いいじゃねーかこれ。」
ソロモンは的をじっくりと眺めながら言った。
「俺にぴったりだなぁこりゃ。この火薬の多さを感じさせるパワー、だが中身は9mm弾。」
「お前こういうの好きだろ?」
「大好きさ!でもよ、これもっと量産できねぇのか?」
「俺も忙しいからお前が使うペースで作ろうと思うと一日の時間が五十時間ぐらい足りないから、もしほんとにするなら工場でやらないといけないが。」
そういうとカラスは収納魔法から魔法式の書かれた紙を取り出した。
「こんな魔法式を書ける工場が存在するかね。」
「俺見ただけで吐き気してきたぜベイベー、、、」
「今俺十二発撃ったがこれ一発作るのにどれぐらいの時間と費用か聞いてもいいか?」
「市販のと大して変わらんが?」
それを聞いたヨハネスは頭を抱えた。
「カラス、もしこれを新事業でやる気なら1,000,000,000,000ソリカぐらいで撃ってもいいと思うぞ。」
(10ソリカ=1円)
「いや売る気ねぇよこれ。」




