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剣聖の時代の魔法使い  作者: あんはつ
サハラ迷宮異変編
13/13

12 二世紀以来因縁決戦

魔法には階級がある、十級から一級、そして特別枠の特級魔法がある。一般的にこの階級は魔法使いの実力で大きく分けられており、その中でもその魔法使いの使う魔法の得意不得意を見極めるために魔法省が作ったものであり、十級から七級が生活用レベル、六級から四級が一般戦闘レベル、三級から一級が上級戦闘レベル、そして特級が賢者レベルと呼ばれている。

両者はお互い武器を構えると見合って開戦の時を見計らっていた。

戦力は魔族側戦闘員3人、特級魔獣8体。人間側戦闘員5人。総戦力としては魔族側が優勢、その状況を覆すためにキルケは大事そうに抱えた水晶を上に放り投げるとその水晶に魔力を流し込み空中に16の魔法陣を展開した。

「アクア シェレテ ディニシモ。」

そう唱えると魔法陣から氷が生み出され魔獣に向かって高速で飛来した。


二級魔獣ならそれでやれ切れたが相手は特級魔獣、魔獣は全て攻撃を避けた。

しかしこれがキルケの狙いで頭は良くないが蒸れて襲え荒れると厄介な魔獣を四方八方に散らばらせることが一番の目標で、魔獣はそのキルケの作戦にまんまと引っかかりバラバラに散らばった。


ゾデスは囮として連れてきた魔獣達が使い物にならなくなった状況を確認すると相手の魔法使いが一人魔獣の相手をしているのを見ると一級相当の魔法を二つ発動しようとした。


これを察したソロモンは愛銃のリボルバーを二丁取り出した。一見すると普通のリボルバーだがそれは魔力を込めた側に変形し銃身の部分が数センチだったのが一気に三倍近い長さに伸びると左手に構えたリボルバーから一発の銃弾を撃ち出すと完成しかけていた魔法式を貫き完全に破壊した。

「どうだい魔族さんヨォ、これを突破できるかな?」


「こざかしい真似を、、」

そういうとゾデスは先ほどより多い数の魔法式を展開した。


ソロモンが両方構えた時撃つより先にヨハネスが動いていた。ティラナがヨハネスに速度上昇、硬化、筋力上昇の魔法をかけており、それをフル活用しヨハネスは一瞬で距離を詰めていき発動しようとしていたゾデスに柱のような大剣でしたから振り上げ切りかかった。


ゾデスが結界魔法を発動しようとしたその時、ゾーダがヨハネスとゾデスの間に割って入り攻撃を防いだ。

「お前なかなかにいいパワーだな、お前の相手は俺だ。」


ヨハネスは後ろに下がった。

「俺と力比べできる奴がいるとは思わなかった、いいぜやろう。」

二人はそういうと斬り合い殴り合いながら離れていった。


「じゃ、私あいつのとこ行ってくるから、よろしく。」

ティラナはそういうと二人について行った。


「剣士風情に中断させられるとは、我ながら情けないな。」


「まぁ仕方が無いよな、あの剣士はなんともイカれているからな。」


「仲間のものがそういうとはな。」


「じゃあお兄さん、早く僕と殺ろうよ。」


「俺は子守か、ソロモンは作戦通り、キルケは作戦変更だ。」


「僕は魔獣だろ、まぁすぐに支援に行くさ。」


「頼んだ。」


カラスはそういうと杖をしっかりと構えた。


ムーアは収納魔法からナイフを取り出すと、それを構えた瞬間姿を消した。

姿を消すと同時にソロモンはゾデスに銃弾を大量に撃ち込んでいった。

キルケは空中に浮くと魔獣を一匹ずつ片付けに行った。


(あのガキ盗賊なのか、と言っても魔族は人類と別のジョブがある可能性は大いにあるからな、ただ自身の魔力操作がバチくそ上手い可能性もないわけじゃない、ここは慎重にいこう。)

カラスは自身の目に魔力を流しこの場の魔力の流れを細かく見た。

(いい魔力操作だな、この場の魔力をよく見てる、ただの隠蔽魔法で隠れているのとは違う、いいじゃないかすごくいい!)


その時、カラスの頭上に一本のナイフが現れカラスの頭部を突き刺した。

「あーあ、お兄さん強いと思ったのにこれで終わりかぁ。」

ムーアはナイフをぐりぐり回すとカラスの頭を掻き回した。

ムーアはカラスから飛び降りると後ろを向いて歩き出した。


「君のいいところは圧倒的なセンスだ。」


「!?」

ムーアは大きく目を見開いて驚くと、後ろを振り返った。


「その魔力操作は目を見張るところがある、なんとも美しいものだ、だがそれが圧倒的な弱点だ。そこらへんのものならそれでも今みたいにやれたのだろうな。」

話しているうちに頭の傷がみるみるうちに治っていった。


「な、なんなんだあんた!今確実に脳をすりつぶしただろ、脳みそが弱点なのは人類の共有認識じゃないのか!?」


「一般人はみんなそうだな、俺をボンクラごときと一緒にして欲しくないがな。」


「クッソ、なんなんだくそが。」

ムーアはそういうとまたしても消えた。


「君の敗因はその丁寧さだ、そのせいで君は出現の際と。」

カラスは右を向くと杖から風魔法で針を作り振り翳した。


「うっ、うぐうあぁぁ。」


何もなかった場所から赤い血が流れ出し、それは腕を刺されたムーアであることがすぐにわかった。

カラスはムーアが逃げる前に髪の毛を握りしめ上にあげた。


「やれると思った瞬間にだけ少し気が緩んでいる、悪い悪すぎる癖だ。」


「放せ、早く話せ!」

そういうとナイフでカラスの首を貫いた。

ムーアは満面の笑みをあげる。


「君は学ばないね、急所を指してやれてないんだから他のところを刺したって意味がないだろう。」


笑みが消えた。


「俺のターン!」

カラスはそういうと杖を腕から抜いて心臓のある部分に突き刺した。


「だぁぁあ!!!」


「魔族の悲鳴というのはなんとも気持ち悪いなぁ、もっとちゃんとしたのを言ってくれないか。」

カラスは胸から垂れてくる血液の飲んだ。

「んん〜いいなぁ魔族の血、魔力が多いからいい味がする。」


「なん、だ、、おま、え。」


「自己紹介しよう、俺の名はカラス・フラメル、回復魔法使いで魔法省のクラス階級で言うと俺は特級だ。そして俺は魔力障害がある、いや〜これはなんとも


(なんだこの男は俺の血を飲みながらペラペラと、こいついかれてやがる。)


「それで俺はあることをした、それは固有魔法の創生だ。」


(固有魔法の創生!?そんなの紙のなせる技じゃないのか。)


「ただの魔法作ったところで魔力の少ない俺には意味がない、だから俺は魔力を回復する魔法を作った。これは魔法を発動するのではない、そうだなぁ例えるとすると汚いドブ水を魔法というフィルターにかけ俺の好きなジュースに変えるようなものだ。これが俺の数年を賭け誕生させた物、これを一言で表すならば、ヴァンパイア、だなぁ。」


「うっぐっ。」


「おっと、もうこれ以上魔力はいらないな。」

カラスはそういうと杖を抜いて首を切った。胴体はボトっと重みを感じる、命の感じる音を出した。

「さよなら。」

そういうとカラスはムーアの頭を噛みつき、頭蓋骨を割って脳みそを噛み潰した。

「はぁ、もう終わっちまった、あいつらはちゃんとやってるかな?」

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