7:職業傭兵と、その詳細について
■【国民皆兵士制】を採用しているフェンデリオルにおいて、市民兵は一般市民として正業があり、常時軍事行動に従軍する事はそもそも無理である。それを補う方策として生まれたのが、正規軍人に従い、軍事任務を全うする事を目的とした職業傭兵制度である。傭兵は傭兵ギルドに所属し、国家の認定の元に活動する。強い傭兵ほど高額報酬を得られ、また武功を挙げるほど名声も上がっていく。戦場での最前線で知名度を上げるために戦闘力の強化に余念が無いと言われ、フェンデリオル独自の軍事制度の特色として広く知られている。
■フェンデリオル国の市民が職業傭兵となるケースが大半を占めるが国外からの参入者も多い。特にジジスティカンの若者が国を超えてやって来ることも古くから知られている。ただ、他国で犯罪を犯したものが逃亡先として潜伏することも無いわけではない。だが、この問題に対しては厳格に対応すると傭兵を辞めてしまう者が多発するので解決が困難であるとされている。
■職業傭兵の資格には階級があり次の五つ
①3級:誰でもなれる。偽名でも可。ただし一切の指揮権は与えられない
②2級:戦線での武功の認定と書類による身元審査、さらには筆記試験と模擬戦闘試験を経て認められた時点で取得できる。また小隊長クラスの指揮権を得ることが可能
③準1級:2級取得者の中で、軍務での武功を重ねた者が正規軍本部の認定により取得できる。中隊長規模の指揮権を与えられる
④1級:準1級取得者の中で、正規軍の軍学校において短期の訓練と講義を受け資格取得試験を受けた者が取得できる。恐ろしく高難易度であり数は少ない。大隊長規模の指揮権を得ることが可能で、正規軍人と同格として扱われる
⑤特級:2級以上取得者の中で、軍務において特に国家に対して多大な利益のある武功があると認められた者が、正規軍人の推挙と正規軍本部中枢の認定により採決され与えられる特に特別な資格で、国全体でも数えるほどしか居ない。正規軍人の上士官と同等の扱いを受け、その二つ名は官報に掲載される。英雄に比される存在となるという。
■なお、フェンデリオルの傭兵と言えば【戦って目立つことが頭中の半分以上を占める】と言われるほど派手好きで好戦的なことで知られており、特にトルネデアスとの戦闘には理性をなくすほどに積極的に戦闘へと参加する。そのため正規軍人はみな職業傭兵を統率することに四苦八苦していると言われている。