最近のなろうのランキングに不満を持つ人が増えたのは作品の「三次創作」化、「最低系」化、「高CQ」化が原因だと思う。
さて、ここ最近はなろうのランキングに不満を持つ人が増えたように感じます。
で、その原因というのは作品の「三次創作」化、「最低系」化、「高CQ」化が原因だと思うのですね。
これらの単語はもとは二次創作界隈のFFもしくはSSに対しての言葉です。
「三次創作」というのは二次創作をもとに物語を作ること。
「最低系」は「最強・無双・チート」「なぜか言動が無条件に支持される」「ニコポなどでの中身のないチョロインに簡単にモテる」「ハーレム」「断罪・蹂躙」などの地雷要素と呼ばれるものがこれでもかと詰め込まれた主人公に都合の良い要素を複数含み、逆に都合の悪い要素は少数または無い傾向があるクオリティの低い作品に対する蔑称。
また主人公を優れたキャラとする際、そのような説得力を持たせる描写をするのではなく、周囲のキャラの能力を大幅に下げたり下種なキャラに貶めることによって引き立て役にし、相対的に主人公が有能であるかのように見せかけていることが多いです。
「CQ」とは「厨房指数」の略で、「高CQ」とは中学生が黒歴史ノートに書きなぐるような妄想度の高さですね。
なお上記要素が含まれていても面白ければ「最低系」「高CQ」とは言われませんし、つまらない作品全てを最低系と呼ぶわけでもありません。
そして「最低系」「高CQ」と判断するかどうかは読者の主観によることが大きいです。
でまあ、今の追放物ってまさに「最強・無双・チート」「なぜか言動が無条件に支持される」「ニコポなどでの中身のないチョロインに簡単にモテる」「ハーレム」「断罪・蹂躙」の塊なのですよね。
ああ、「断罪・蹂躙」は「ざまあ」に置き換えればわかりやすいでしょうか。
で、最強化されたキャラクターの問題は最強になる手段が異なっても結局は他の作品の最強キャラとの相違を感じさせないからで、恐らくは最強化されたキャラクターが与えられる役割や行動が一定のものになってしまうからでしょう。
結局は自己陶酔の極みを醜悪な形で見せつけられるのが最低系といえるかもしれません。
しかしながら、2001年ごろにこの言葉が生まれたように、なろうのランキングも追放物で埋め尽くされたようにこういった作品は多数発生することが多いのも事実です。
でまあ、なぜそうなるのと言えば無料のサイトで楽して読者に読まれたいという作者、楽して面白い作品を読みたいという読者が、かみ合ってしまうからですね。
読者の願望充足度が高い要因がわかりやすい作品が一つ成功すると、模倣作品が雨後の竹の子のように発生するのは2000年ごろの二次創作界隈もなろうも変わりません。
原作の展開をなぞることが多い二次創作では特にその傾向が非常に強くなり、細かな設定以外は大同小異でしかない模倣作品が溢れかえるわけですが、なろうも同じですね。
そして問題なのは、キャラクターに人間味を感じさせないほどのアホでしかも王族だの勇者という本来そんな地位にいてはいけない人間ばかりになったり、設定の整合性やプロットの練り込み不足、読者に面白いと思わせる演出やそれを支える文章力が不足して、単なる大量劣化コピーになってしまうことでしょうね。
特に最近のなろうは作者が批判を簡単にカットでき、ランキングは多数決の論理で決まっているうえに無料サイトなのでそうなりやすいのだと思います。