01 異世界雑用の始まりです!
この物語は主人公以外の視点でも物語が展開していきます、「♢」から視点が変わります!
どうも珠扇キリンです!
久しぶりに異世界ファンタジーもの書きました。
今、俺は魔王の城で雑用として使われています。
何故、人間の俺が魔王の城の雑用をやっているかと言うと…話せば長くなる。
パソコンでゲームの実況動画を見ていた時、急に画面が明るくなり…視界が光に満たされた瞬間、気付くと異世界に召還されていたという訳だ。
そして辿り着いた村で魔王軍の襲撃に遭い、捕らえられてしまった。
他にも仲間はいたんだが…今は俺1人だけだ、何故なら皆んな殺されちまったからだ。
働き続けるなきゃ…殺される、あの女の前で休んだら間違えなく殺される。
急に全身の力が抜ける。
「…もっと早く出来ないの愚図、やはり人間は人間…もう用済みね。」
身体が動かない、5日も寝てないからか……。
俺は見たんだ、この女に頭蓋を砕かれて死んだ仲間達を……やだ!死にたくない。
「…死ね。」
危機一髪の時―――――――――――身体が動いた、もう逃げるしか無いと思い俺はフラつく脚で走った。
ヤバい…逃げきれなっ……、そう俺が彼奴から逃げ切れる訳がないのだから…。
「カリノム、そこまでよ。」
「…何よレジミラ、この男は仕事を放棄して……。」
「それはアンタが殺そうとするからでしょ?」
「…だってルゼアス様の城をこんな人間に汚されるなんて…殺しても、また新しい人間を連れてくれば良いだけでしょ?」
「また代わりの人間が来るんだから幾ら殺しても同じじゃない。」
「ッ……交代よ、次はアンタが見張りよ。」
この女は彼奴と一緒に俺の見張りをしている小娘だが…コイツは間違いなく化物だ、この小娘は一緒に雑用をさせられていた仲間達を喰い殺したんだ……油断したら喰われる。
魔王の城に入った冒険者達は皆、殺されている…俺は多分ダメだ。
…だが此処に来た時の仲間に王国の関係者が居て、もうすぐ英雄召喚によって勇者様が来ると言っていた…もしかしたら、それまで…勇者が城に来るまで生き残れば助かる見込みがあるかもしれない…でもダメだなぁ…このままじゃ身体がもたないな……。
「どうしたの?…早く立って仕事に戻りなさい、それとも…私と美味しい事します?」
「あっ…いえ、すみません!すぐに仕事に戻りまっ…。」
「レジミラ、城に侵入者よ!」
「何?…勇者さんかしら?」
「違うわ、只の人間共よ。」
「…では他の者に任せれば良いでしょ。」
「一応、アンタにも言っておいただけよ。」
侵入者!?…つまり冒険者か!?助かるかもしれない!…希望が見えてきた。
次の回は冒険者視点の物語になります、宜しくお願いします!
下手な小説ですが読んで下さってありがとうございます。