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先生の頼まれ事

残された私は、教室で先生と対峙していた。


「悪かったな」

永瀬が申し訳なさそうに言う。

そう言えば、永瀬の方が私より十センチぐらい高かったけ…。

彼を見上げる体勢になって、思い出したのだ。

「いいえ。別に気にしないでください。で、用件は?」

用件を聞いて、さっさと帰らねばならないのだ。

うちの魔王様達よりも先に帰って、準備をしないと…。

「あぁ。今週の日曜日、暇か?」

日曜日…ねぇ…。

確か、何も予定は入ってなかったと思ったけど…。あの人達は、突然入れるからなぁ…。

永瀬を見れば、何やら困ってるみたいだしな。

「内容によりますね」

私がそう答えれば、困惑し出す。

そして、口を開いたり閉じたり、忙しそうだ。

「何か?」

永瀬は私をじっと見つめている。

早くしてくれないかな、魔王様達に怒られるのは、真っ平ごめんなんだけど…。

「あー!もう…。悪いけど、その日一日だけ俺の恋人として、付き合ってくれ」

って、突拍子もないことを言う。

はっ?

どう言う事?

私が、先生と付き合うって、可笑しくないですか?

私が疑問に思ってると、説明し出した。


用は、着き纏う彼女を追い払うためにその日デートして欲しいと…。

私なんかが、役に立つとは思えない。

私でいいのであろうか?

って、考えていたら適任者の顔が浮かんだ。

今、彼氏募集だったような。

「先生。私よりも適任者が居るので、その人を送りますね」

それに、教師と生徒じゃ不味いんだと思うんだよね。それよりも、教師と女子大学生の方が、問題にならないと思うし…。

自己満足に陥ってる私に反して、面食らってる永瀬。

「えっ…」

驚きの声をあげてる。

どうしたんだ?

「だってさ、教師と生徒だと何かと問題視されるじゃないですか。だから、私の姉の方が、適任だと思いますよ」

姉は、大学三年生で21才だもの。先生との釣り合いもとれる。

一石二鳥だと思う。

「…わかった。お願いするよ」

力無く頷く永瀬。

お願いされたからには、姉に頼もう。

「先生。写真撮らせてね」

私は、携帯を取りだし、カメラモードにすると永瀬の方にレンズを向けた。

「ちょ…ちょっと、待て…」

永瀬は、慌てながら髪を整えて何気にポーズをとってるし。

「この事、他の四人には言うなよ」

口止めしてくる。

言うわけないじゃん。

「わかりました。じゃあ、私はこれで…」

携帯を仕舞い、教室を出た。

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