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パサパサ…ふぅ

 謎の人物向坂迅に出会い、それから彼との接触は0。世の中そんなものだ。

 あの時赤っ恥をかいてもいいから『お友達になってください』の一言を言えばよかったと、何千回後悔したことか。

 現在私が立っている場所が、さらにその想いを募らせる。

 『エクセレントシモン』

 シモンさんと思しき人物が親指を立てて笑っている看板が印象的なカフェ。

 中に入れればエクセレントなのかもしれないが、外の私はSO BADだ。すでに夏真っ盛りな時期で外に居るだけで汗が垂れ流れてくる。

 今日も私は自転車でカフェの店先でたむろ、とまではいかないものの自転車をガードレール代わりにして腰をかけているのだ。手持ち無沙汰しながらカフェを目視していると、やはり不審に思われるかもしれないので、手元には携帯を開いている。

 こうしていると待ち合わせで待ってる人っぽいじゃん?と自分に言い訳を聞かせる。

「ふぅ」

 暑い。ポニーテールにしてある結び部分が妙に蒸れて集中してそこが暑くなってくるので、髪の毛をパサパサとはたいて空気を送る。

 …いくらポニーテールをはたいても、蒸れた部分に空気が行かない。もどかしくなって少し、奇妙な動きかもしれないが束になった髪を引っ張って空気を入れてみる。これが、案外空気が通って涼しい。でも、自分の髪を引っ張って癇癪でも起こしている様に見えるので弱めに引っ張る、少し引っ張ったらやめる、そしてまた時間がたったら引っ張る。

 そんなことをしながら、エクセレントシモン寄りではなく隣のコンビに寄りで自転車に腰をかける謎の少女楯西 トルテ。

 はっ!!

 刹那、私に妙案が舞い降りた。

「ふふふふ」

 つい笑みがこぼれてしまい、道行く人の視線が少し気になったが、今は赤の他人と割りきり私は妄想シュミレートに移行する。

 まず、店内に入る。そのまま、まずはレジに直行する。ここに一般人とはなんら変わりは無い。そこで

「いらっしゃいませ、エクセレントシモンへようこそ。ご注文は何になさいますか?」

 と言った、決まり文句と営業スマイルをもらうのだ。

 そこで、すかさず

「ふぅ」

 とため息をつき、ポニーテールをなびかせる!

 暑さアピールをそこでしながらメニューに目を落とす!

 店員は暑さで少し思考回路が遅延を起こしていると錯覚する!だがしかし私の脳内はフルスペックを利用してメニューを吟味する!

 …目を落とした先には見たことも無い単語が一杯ある!

 しかし、髪をなびかせ思考する………………

 ………………………

 ……………

 ……

 え?モカってなに?カプチーノってなに?

 それって結局コーヒーなんじゃないの?

 カルマに陥る。

 …………パニクって私は店を後にするのであった。

 いやだ、そんな結末!無理恥ずかしすぎる!

 妄想終了。

 ふとエクセレントシモンの看板から視線を落とすとそこには一つのお勧め商品が宣伝されている商品があった。

『アーモンドチョコチップモカ』

 !?!?!

 なんだその商品は……まず商品名が長い。

 でかでかと薄く湯気を立たせてコーヒーカップの中を覗かせる宣伝看板。そこにはおかかの様なものがまぶしてあったり、チョコチップだと思われる黒いチップが散らしてあったり、かっこよく見せるためにかミルクが完璧に混ぜられていなかったり、その商品が私の手元に来たときこれと寸分たがわぬものが出てくるのか不安な広告だった。

 まずチョコチップって、すぐ解けてしまわないのだろうか、そもそもモカとはなんなのだろうか。

 私の頭をさらに恐怖へと駆り立てていく。

 やっぱり、今日もカフェには入れずじまい。私は腰をかけていた自転車から腰を上げ正面へと歩き出す。

 コツ、コツ、コツ、コツ

 ウィーン

 店の自動ドアが開く。

「いらっしゃいませ、セブン○レブンへようこそ」

「はぁ…涼しい……………」

最近の喫茶店のメニューってやたらと長い名前してません?

いや、僕も結局はこのトルテちゃん同様カフェに恐怖心がある人間なので入ったこと無いので、近年のカフェ事情なんてものを詳しくいえたものじゃないんですけどね。ええ。

誰か一緒に僕とカフェ行こうよ…(涙

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