どろどろ
雨が降る中、僕はかえる
持ち帰ってしまったいらいらが
湿度の中で育っていく
自転車に水をひっかけられた
おいと叫び、傘を振り回したい衝動に駆られる
それでも我慢して歩き続ける
家が見えてきた
気分はまだ悪い
いらいらが少しずつ薄れていく
体温が上がる
体中の毛穴から汗があふれていく
とろとろとろとろどろどろどろどろ
僕の口から、鼻から、毛穴から
あふれだしたどろどろが雨と一緒に流れていく
いったいどこへいくのだろう
きっと再び水に溶け
誰かの体へ戻るのだろう
そしていらいらするのだろう
いつか爆発するまで
この輪は続くのだ