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彼女は秘密を孕む  作者: キムラましゅろう


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6/12

シェリーの場合① プロローグ確かめなくては…!

「……ちょっともう一回言ってみてくれる?」



私は目の前にいる女に言った。



「だからぁ、あなたの恋人、辺境の地でよっぽど女に飢えてんのね。簡単に誘いに乗って来たわよ?ついでにアタシの上にも乗って来てキャハハハッ…べふっ」


気が付けば職場である診療所の同僚医療魔術師にボディブローをキメていた。

大丈夫、かなり手加減をしているはずだ。



ーーえ?浮気?まさかカイルに限って……



私は国境警備の任に就いている遠恋中の恋人カイルについて思いを馳せていた。


カイルは王国騎士団に籍を置く正騎士だ。

平民だがその腕を買われ、隣国との緊張が高まる国境近くの辺境地へと応援要員として派遣されている。


辺境地というのは本当に辺境であるからして近くには小さな町しかなく、そこに一軒だけある娼館では騎士団の男たちの底を知らない性欲を賄うのは無理らしい。


したがって若い騎士たちは町の娘や擦れた人妻、仕事で辺境を訪れる女性と、チャンスがあれば…チャンスがなくともすぐに盛るサルと化しているという……。


まさかカイルもそんなサル達の仲間入りを……?

溜まりに溜まって理性が飛んだ……?


いやいやいや……!

これはきっとアレよね?

いつもの悪戯よね?


幼馴染でもある彼とは昔からよく些細な悪戯を仕掛けて相手を驚かしあっていた。


今回もソレでしょ?

先輩に協力して貰って私に悪戯しているだけよね……?


そう、よね……?

(あの性格の悪い女を使ってわざわざ?)



………………。



確かめなくては……!


私はその思いに駆られた。


もし、もしそれが本当なら………許さない。



絶っっ対に別れてやるっ!!



私は溜まっている有給を消化する事にした。


そして急ぎ、恋人カイルが赴任している辺境騎士団の駐屯地がある地へと向かった。







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